2022年11月16日(水)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

(1)11/15欧米マーケットのドル円影響:米国生産者物価指数の弱い数値でドル円急落後、FRB要人のタカ派・ハト発言交錯、欧州地政学リスクオフ・リスクオフ交錯でレンジ推移。

11/16は米国生産者物価指数の下落優勢と考えられますが、米国消費者物価指数ほどのインパクトはないことから大きな下落継続は考えにくい。下げ止まりが見えれば再び上昇に転じる可能性高いと推測。

(2)米国経済指標(⑥):特に、米国小売売上高。

(3)FRB要人発言(②)

(4)ウクライナ情勢:11/15NATO加盟国ポーランドに、ウクライナが撃墜したロシアのミサイルが落下し死亡者が出たことで地政学リスクオフに注目。意図的な出来事ではなかったとの報道で地政学リスクオフ後退しているものの、報道や要人発言に注意したい。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本機械受注9月度
前月比:前回-5.8%、予想0.6%、結果-4.6%(△)
前年比:前回9.7%、予想7.9%、結果2.9%(×)

東京マーケット(9:00~15:00)

11:03 要人発言
米国バイデン大統領(Bloomberg
「軌道を見る限りポーランドに着弾したミサイルがロシアから発射された可能性は低い」

【考察】欧州の地政学リスクオフ後退し、巻き戻しの円売りでドル円上昇。

16:25 要人発言
米国バイデン大統領(Bloomberg
「ポーランドの爆発はウクライナ軍の迎撃ミサイルとG7/NATOに通知」

【考察】ウクライナとポーランドの関係悪化を懸念した地政学リスクオフでドル円下落。

欧州マーケット(17:00~25:30)

19:31 要人発言
米国ジョージ・カンザスティ連銀総裁(2022年FOMC投票権あり)(Reuters
「利上げ継続は必要だが、来年は利上げペースを緩めるべき」
「インフレは労働市場の逼迫によって引き起こされている」
「景気後退なしにインフレを抑えることは困難」

【考察】ハト派発言でドル円下落。しかし、直前までに約2円下落していたことからBuy the factが生じたためか直ぐに上昇へ転換。

21:00 経済指標
米国MBA住宅ローン申請指数:住宅販売数件数や住宅着工件数の先行指標
前週比:前回-0.1%、結果2.7%(◎)

22:30 経済指標
米国小売売上高10月度(Bloomberg
個人消費が米国GDPの約2/3を占めており、その動向を表す小売売上高の注目は高い。米国個人消費や米国消費者信頼感とも相関性があることからも重要な指標。
前月比:前回0.0%(改定)、予想1.0%、結果1.3%(◎)
コア前月比:前回0.1%(改定)、予想0.6%、結果1.3%(◎)

22:30 経済指標
米国輸入物価指数10月度
前月比:前回-1.2%(改定-1.1)、予想-0.5%、結果-0.2%(◎)
前年比:前回6.0%(改定)、予想4.2%、結果4.2%(○)

米国輸出物価指数10月度
前月比:前回-0.8%(改定-1.5)、予想-0.5%、結果-0.3%(◎)

23:15 経済指標
米国鉱工業生産指数10月度
鉱工業生産指数:前回0.4%(改定0.1)、予想0.2%、結果-0.1%(×)
設備稼働率:前回80.3%(改定80.1)、予想80.4%、結果79.9%(×)

NYマーケット(23:30~30:00)

23:50 要人発言
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁(2022年FOMC投票権あり)(Reuters
「金融政策は、金融安定化の最良ツールではない」
「国債市場の回復力を強化する必要がある」
「各国中銀は物価安定のために積極的に行動している」
「米国経済が適切に機能するには物価の安定が必要」

【考察】タカ派発言でドル円上昇。

24:00 経済指標
米国企業在庫9月度
前月比:前回0.8%(改定0.9)、予想0.6%、結0.4果%(×)

24:00 経済指標
米国NAHB住宅市場指数11月度(Bloomberg
基準50、前回38、予想37、結果33(×)

24:08 要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁(2022年FOMC投票権なし)(Reuters
「経済を効果的かつ穏やかに減速させることに合意」
「利上げの一時停止は検討されていない」
「政策金利4.75-5.25%への引き上げは妥当」

【考察】タカ派発言でドル円上昇。

24:30 経済指標
米国週間石油在庫統計
「在庫増→需要低迷・供給過多→原油・ガソリン売り材料→ドル売り材料」、「在庫減→需要増・供給不足→原油・ガソリン買い材料→ドル買い材料」
原油在庫:前回392.5万バレル、予想-185.0万バレル、結果-540.0万バレル(×)
ガソリン在庫:前回-89.9万バレル、予想18.0万バレル、結果220.7万バレル(◎)

27:00 経済指標
米国20年債入札
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.395%、結果4.072%(◎)

【考察】入札好調でドル円下落。

28:36 要人発言
米国ウォラーFRB理事(2022年FOMC投票権あり)(The Economic Outlook and a Word of Caution on Inflation)(Reuters
「データで利上げの程度を決定する」
「50bps利上げが適切」
「2023年の後半まで利上げが続く見込み」
「50bps利上げは大幅な引き締めに変わりない」
「需要抑制は十分でない」
「12月会合まで、多くのデータが得られるまで判断を下さない」
「コアPCEは下落する予想」
「労働市場緩和でインフレ緩和の可能性あるも、金融政策に対する見方を変えるほどではない」

【考察】金融政策の現状維持でタカ派発言に変わりなし。しかし、利上げ継続によるリセッション懸念が強いためかドル円下落と上昇繰り返し。

30:00 経済指標
米国対米証券投資9月度
米国人以外による米国債購入額を表す。米国への資金流出入が判り、金額が大きければ経常収支拡大。「予想より高ければドル買い材料」、「予想より低ければドル売り材料」
ネット長期フロー:前回1979億ドル、予想-、結果1180億ドル(×)
ネットTICフロー合計:前回2756億ドル、予想-、結果309億ドル(×)

東京マーケット:オープン前は欧州地政学リスクオフ円買いでドル円下落。しかしロシアの意図的なミサイル発射ではないと発表されたことで地政学リスクオフ後退し巻き戻しのドル円上昇。

欧米マーケット:米国小売売上高の強い数値でドル円上昇、米国鉱工業生産指数の弱い数値で下落。FRB当局者のタカ派発言で上昇、ハト派発言で下落。材料交錯し方向感なし。

(Trading View)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. EUR(リスクオン通貨):欧州の地政学リスクオフ後退で買い。ECB当局者のタカ派発言で買い、ハト派発言で売り。
  2. GBP(リスクオン通貨):英国消費者物価指数・小売物価指数・生産者物価指数の強い数値で買い。
  3. CHF(リスクオフ通貨):
  4. USD(基軸通貨):米国小売売上高の強い数値で買い。米国鉱工業生産指数の弱い数値で売り。FRB当局者のタカ派発言で買い、ハト派発言で売り。
  5. JPY(リスクオフ通貨):
  6. NZD(資源国リスクオン通貨):
  7. AUD(資源国リスクオン通貨):
  8. CAD(資源国[産油国]リスクオン通貨):欧州地政学リスクオフ後退で原油先物価格下落し売り。カナダ住宅着工件数の弱い数値で売り。

米国債イールドカーブ

11/16(水)は11/15(火)に対してブル(短期金低下、長期金利低下、長短金利差拡大)でドル売り優勢で、ドルインデックス下落の動きと一致。

日足ドルインデックス:陰線。下降トレンド。サポート106.363下抜けたことで200MA付近サポート105.092まで下落継続見込み。

日足米国債2年利回り:上長ヒゲピンバー。下降トレンドライン付近から下落に転じており、サポート4.281%下抜けて、次のサポート4.082%に向かって下落継続の可能性高い。

日足米国債10年利回り:陰線。下降トレンドラインから下落に転じており3.624%に向かう可能性高い。

テクニカル分析

ドル円トレード

  • 月足:10月大陽線で引け。ボリンジャーバンド+2σをバンドウォーク。
  • 週足:11/14週、十字線形成中。サポート138.38かつ20MA到達したことで戻しの上昇発生の可能性あり。
  • 日足:11/15下長ヒゲ陰線。下降トレンド。
  • 4H足:レンジ。
  • 1H足:レンジ。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)4H足レジスタンス139.900上抜け→レジサポ→目標4H足レジスタンス140.384

②ショート
(B)1H足サポート139.069下抜け→レジサポ→目標1H足サポート138.610

【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー

トレード1
・139.069下抜け→レジサポ→(B)ショート→S/L到達→(B)ショート失敗

ショート:139.011
S/L:139.212
獲得pips:-20.1

トレード2
・139.900上抜け→レジサポ→(A)ロング→S/L到達→(A)ロング失敗

ロング:139.918
S/L:139.686
獲得pips:-23.2

11月通算:6勝10敗、勝率37.5%、平均RR2.03
11月獲得pips:+132.9

(Trading View)

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