2023年1月20日(金)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)1/19の欧米マーケット影響:欧州オープンからは株先物・株価指数下落のリスクオフドル買い強くドル円上昇。その後は、リスクオフ円買いも強まり、ドル買いと交錯しドル円の方向性なし。更にNY引けに掛けてはリスクオフ後退し、巻き戻しの円売りドル売り交錯してドル円の方向性なし。

(2)米国経済指標(⑥):米国中古住宅販売件数

(3)米国要人発言(②):FRB要人発言

(4)その他:日本消費者物価指数

1/20もリスクオフドル買い・円買い、リスクオフ巻き戻しドル売り・円売りが交錯する可能性があり、ドル円の方向性が見えにくく上下に振れるだけの展開を想定。
しかし、東京マーケットオープン前の日本消費者物価指数が予想より強い数値であれば、日銀政策修正圧力となり、円買いによるドル円下落の可能性あり。

また、今週、米国経済指標悪化のドル売りには比較的素直な動きを示しており、本日も米国経済指標悪化ならドル円下落優勢が狙い目か。

モーニングサテライト、ドル円参考情報

ドル円予想レンジ:127.80~129.00。
NY朝方に住宅、景況感、雇用関連指数が発表されるも強弱入り交じる結果となり、NY午後にはブレイナードFRB副議長のタカ派的な発言あるも、ドル円小動き。
来週に米国GDP等、重要指標の発表を控えて、積極的なドル買いは見込めず、本日は128円台後半で上値の重い展開の予想。

注目ポイント:経済指標にみる景気後退の行方
米国経済指標の市場予想と結果の乖離幅を指数化したエコノミックサプライズ指数について、昨年12月FOMC時点と1月19日時点を比較すると、堅調な労働指標をしり目に、鉱工業や小売り・卸売りの数値は悪化、先行き見通しに加え、実際の経済活動のデータも予想に比べて悪化している。
これらは景気後退の差し迫りを示唆し、ここから更に金利低下が進むようであれば、ドル売りに拍車を掛ける要因になり得る。

12月FOMC時点のドットチャート中央値と、足元の市場参加者の見通し(FF金利先物から算出)を比較すると、2023年・24年の市場参加者の見通しはFRB見通しより低い。
FRBは見通し引き下げにより、インフレリスクの高まりを警戒しておりタカ派的なコメントで牽制を続ける見込みだが、物価指標や賃金などのインフレ指標が再び上昇しない限り、米国金利低下の動きは継続すると考えられる。

市場の政策金利予想が織り込まれると考えられる日米OIS10年レートを比較すると、日本の金利は日銀が17日に緩和政策を維持したことで一時的に低下したが、政策変更を見据えた上昇圧力は変わらず、日米金利差縮小により、日銀が12月に長期金利の許容変更幅を拡大する前の水準である135円台をスムーズに回復するのは難しいと考えられる。

モーニングサテライト

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:30 経済指標
日本消費者物価指数12月度(Bloomberg
前年比:前回3.8%、予想4.0%、結果4.0%(○)
コア前年比:前回3.7%、予想4.0%、結果4.0%(○)

8:35 要人発言
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)(Bloomberg
「インフレは依然として高く利上げの余地はある」

【考察】タカ派発言でドル円上昇。

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 週末五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

欧州マーケット(17:00~25:30)

19:31 要人発言
黒田日銀総裁(Bloomberg
「インフレは2月から低下し始める見通し」
「緩和的な金融政策を続ける」

【考察】ハト派発言でドル円急騰

23:01 要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)(Bloomberg
「今後の0.25%利上げ支持」
「金融政策が制限的になれば政策金利を維持することを支持」

【考察】ハト派発言でドル円急落

NYマーケット(23:30~30:00)

24:00 経済指標
米国中古住宅販売件数12月度(Bloomberg
住宅市場は消費に大きな影響を与えることから景気の先行指標として米国新築住宅販売件数とともに重要。
件数:前回409万件(改定408)、予想395万件、結果402万件(○)
前月比:前回-7.7%(改定-7.9)、予想-3.5%、結果-1.5%(○)

24:05 要人発言
米国ジョージ・カンザスシティ連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)(Bloomberg
「インフレは目標をかなり上回っている」
「サービス部門のインフレ圧力に重点が置かれている」

【考察】タカ派発言。ドル円急落勢い強く下落継続から、下落一服。

27:02 要人発言
米国ウォラーFRB理事(Bloomberg
「次回FOMCで0.25%利上げを支持」
「金融引き締め継続を支持」

【考察】ハト派・タカ派発言。0.25%利上げ発言の影響強くドル円下落継続。

29:30 経済指標
IMM通貨先物
円ショート縮小(ポジション推移

【考察】円買い増でドル円下落材料

東京マーケット:株先物・株価指数上昇でリスクオフ巻き戻しの円売り、米国債利回り上昇でドル円上昇。

欧米マーケット:欧州オープンからもリスクオフ巻き戻しの円売り、黒田日銀総裁のハト派発言で円売り、米国債利回り上昇でドル円上昇継続。NYマーケットからは米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁のハト派発言をきっかけに、ドル買いが続かないと判断されたためか、一気にドル売りが始まりドル円急落。週末持越しを避けたいロング勢の利確が発生した様子。130円を割り込んだ129.57円で引けたことから、130円前半が一旦のレジスタンスとして意識されそう。

(Trading View)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. NZD(資源国リスクオン通貨):
  2. AUD(資源国リスクオン通貨):
  3. CAD(資源国[産油国]リスクオン通貨):
  4. EUR(リスクオン通貨):ラガルドECB総裁のタカ派発言で買い。
  5. GBP(リスクオン通貨):英国小売売上高の弱い数値で売り。
  6. USD(基軸通貨):
  7. CHF(リスクオフ通貨):
  8. JPY(リスクオフ通貨):黒田日銀総裁のハト派発言で売り。

米国債イールドカーブ

1/20(金)は1/19(木)に対してベア(短期金利上昇、長期金利上昇、逆イールド縮小)でドル買い・材料。日足ドルインデックス陰線であり、イールドカーブとドルの関係は不一致。よって、ドル円上昇の主要は円売りが大きい。

2月FOMCでの利上げ幅0.25%の市場コンセンサスは、96.3%から99.2%へ織り込み増加(CME FedWatch Tool

テクニカル分析

ドル円トレード

  • 月足:12月大陰線で引け。ボリンジャーバンド+1σ下抜け。
  • 週足:1/26週、上長ヒゲ陽線形成中。下降トレンドの調整波。
  • 日足:1/19下ヒゲピンバー陰線。下降チャネル上限かつ20MA付近から大きく戻されており、チャネル下抜けの可能性が高まったか。
  • 4H足:レンジ。
  • 1H足:レンジ。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)1H足三角持ち合いかつレジスタンス128.628上抜け→レジサポ→目標1H足レジスタンス128.907

②ショート
(B)1H足三角持ち合いかつサポート128.328下抜け→レジサポ→目標1H足サポート127.945


【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。
しかし、今回の日銀金融政策決定会合・黒田日銀総裁会見で急激な乱高下を生じる可能性ある為、イベント中は様子見の予定。

・128.628上抜け→レジサポなし→(A)ロング見送り
1月通算:10勝7敗、勝率58.8%、平均RR 2.04、獲得Pips +295.2

(Trading View)

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