ファンダメンタルズ分析
注目材料
1.経済指標
・日本2年債入札
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国実質GDP確報値第1四半期
・米国耐久財受注速報値
・米国中古住宅販売成約指数
・米国7年債入札
2.要人発言
・米国トランプ大統領
・FRB
3.その他
・月末スポット応当日
・地政学リスクオフ(イスラエル・イラン、ウクライナ・ロシア)
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
6:27 要人発言
香港金融管理局、ペッグ制防衛のため香港ドル買い米ドル売り介入
8:06 報道
トランプ米大統領、次期FRB議長の早期指名を検討-WSJ紙(Bloomberg)
東京マーケット(9:00~15:30)
9:55 仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。年末・月末スポット応当日は仲値に向けて売買交錯しやすい。
*スポット:直物為替(直物取引)。原則、売買を契約した日(約定日)から2営業日後に受け渡しをする外国為替取引のことです。
*スポット応当日:スポットの受け渡し日のこと。年末、月末や四半期末には仲値に向けた実需勢等の売買が交錯しやすく荒い値動きが生じる可能性があります。
12:35 経済指標
日本2年債入札(財務省)
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→円売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→円買い材料」「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→円買い」や「入札通過→Sell the fact円売り」が生じることもあります。
発行予定額:2兆6000億円程度
最高落札利回り:前回0.756%、結果0.735%(◎)
応札倍率:前回3.77倍、結果3.90倍(◎)
テール:前回9厘、結果1銭2厘(×)
【考察】総じて入札好調
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。失業保険継続申請件数より注目度は高い。
前回24.5万件(改定24.6)、予想24.4万件、結果23.6万件(◎)
米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
前回194.5万件(改定193.7)、予想194.4万件、結果197.4万件(×)
21:30 経済指標
米国実質GDP確報値第1四半期
速報値は改定値や確報値に比べて注目度高いですが、改定値や確報値でもドル円が大きく動くことあり。
実質GDP(=名目GDP-物価変動):前回-0.2%、予想-0.2%、結果-0.5%(×)
個人消費:前回1.2%、予想1.2%、結果0.5%(×)
GDPデフレータ(=名目GDP/実質GDP):前回3.7%、予想3.7%、結果3.8%(◎)
PCEコアデフレータ(FRB目標2.0%):前回3.4%、予想3.4%、結果3.5%(◎)
21:30 経済指標
米国耐久財受注速報値:設備投資の先行指標
前月比:前回-6.3%(改定-6.6)、予想0.8%、結果16.4%(◎)
コア前月比:前回0.2%(改定0.0)、予想0.1%、結果0.5%(◎)
21:43~要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁(2025年FOMC投票権あり)
:政策スタンスはハト派。
「影の」FRB議長、金融政策決定に影響与えず=シカゴ連銀総裁(Reuters)
【考察】ハト派発言
21:45~要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2025年FOMC投票権なし)
:政策スタンスはタカ派。
リッチモンド連銀総裁、金利据え置きを支持-不確実性なお「顕著」(Bloomberg)
【考察】タカ派発言
21:48~要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁(2025年FOMC投票権なし)
:政策スタンスは中立。
SF連銀デーリー総裁、秋の利下げに含み-関税の影響は限定的と示唆(Bloomberg)
【考察】タカ派発言
23:00 経済指標
米国中古住宅販売成約指数
売買契約が結ばれているものの、最終引渡しが行われていない物件の指数。引き渡しが済んだ中古住宅販売件数の先行指標として注目される。
前月比:前回-6.3%(改定)、予想-0.2%、結果1.8%(◎)
前年比:前回-3.5%(改定-3.6)、予想%、結果-0.3%(◎)
26:00 経済指標
米国7年債入札(Upcoming Auctions)
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→ドル買い」や「入札通過→Sell the factドル売り」が生じることもあります。
発行額(Offering Amount):440億ドル
最高落札利回り(High Yield):前回4.194%、結果4.022%(◎)
応札倍率(Bid to Cover Ratio, 応札額/発行額):前回2.69倍、結果2.53倍(×)
外国中銀など間接入札者の落札比率(Indirect Bidder):前回71.5%、結果76.7%(◎)
テール(Bid利回りと落札利回りの差):前回-2.2bps、結果-0.2bps(×)。4.022-4.024=-0.002
WI:4.024%
【考察】強弱混在だが、市場は入札好調と判断
26:53~要人発言
米国コリンズ・ボストン連銀総裁(2025年FOMC投票権あり)
:政策スタンスは中立。
7月までに利下げを決定するにはデータが不十分=ボストン連銀総裁(Reuters)
【考察】タカ派発言
<まとめ>
東京マーケット
日足始値145.20
取引開始後、日足高値145.27を付けると、「香港金融管理局、ペッグ制防衛のため香港ドル買い米ドル売り介入」、「米国トランプ大統領、次期FRB議長の早期指名を検討」報道を受けてドル売り主導で日通し安値144.38へ急落して引けました。
【日本市況】日経平均500円高、AI需要期待で半導体買い-円は上昇(Bloomberg)
欧米マーケット
欧州オープン後も東京の流れは続き、日足安値143.75へ下落。
その後、米国経済指標強弱混在、FRB要人ハト派・タカ派発言交錯しながら揉み合いで引けました。
日足終値144.39
【米国市況】S&P500種、最高値圏に上昇-円は買われ一時143円台(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱
<ドル売り優勢>
買い材料:
売り材料:
・香港金融管理局、ペッグ制防衛のため香港ドル買い米ドル売り介入
・「米国トランプ大統領、次期FRB議長の早期指名を検討」報道→ドル信認低下
・米ドル回避の取引需要、アジアの金融機関で拡大-貿易摩擦の強まりで(Bloomberg)
・米国トランプ関税→貿易戦争激化→ドル信認低下
ドルが新たな「犠牲者」に-世界的な貿易戦争激化で信認脅かされる(Bloomberg)
<円買い優勢>
買い材料:
・
・2025年3月調査想定為替レート上期147.17(日本銀行、短観)以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ(円キャリー巻き戻し)
売り材料:
・構造的円売り(日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

政策金利市場織り込み
・FRB:現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
次回7月30日(水)公表:据え置き(75.2→79.3%)、0.25%引き下げ(24.8→20.7%)
2025年利下げ観測:0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75~4.00%相当
・日銀:現行政策金利0.50%
市場織り込み(東京短資株式会社)
次回7月31日(木)公表:0.25%引き上げ(3→3%)
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足:6月陽線形成中。レンジ。
- 週足:6/23週、陰線形成中。レンジ。
- 日足:6/25陽線。レンジ。
- 4H足:レンジ。
- 1H足:レンジ。
- 15足:レンジ。
【シナリオ】
①Long
(A)日足安値144.609付近へ下落→転換上昇→目標1H足レンジ安値145.137
②Short
(B)1H足レンジ高値145.875付近へ上昇→転換下落→目標1H足レンジ安値145.137

本日:0勝1敗、-29.1pips
6月通算:14勝13敗、勝率51.9%、RR1.66、+166.9pips

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