①ー2:集中演習講座4日間(13:30-17:00)
「公式 TOEIC Listening &Reading 問題集1 TEST1」のPart5~Part7から抜粋されたテキストとオリジナルの解説テキストを使用しました。Part5(15問)、Part6(8問)、Part7(26、27 or 28問)を一気に解く、もしくは各パート毎に解いた後、日本人講師が全問解答のポイントを解説しました。進め方は講師によって異なりましたが、時間を測って解くというのは共通でした。
リーディング受講の対象レベルも「どなたでも受講可能」と設定されていましたが、語彙力や文法力がまだ初心者レベル(リーディングパート350未満)の方には、難しく感じたと思います。全問解説されていたため、授業のスピードについて行けない方もおられたと推測します。リスニングパートと違って日本語での解説でしたが、昼食後の授業ということもあり、早々に寝てしまう受講生も多く見られました。
Part5の解答スピードを上げるために、「見るべきポイント」や考え方も有益ではありましたが、やはり前提としてある程度の語彙力や文法力がないと活用できません。
とはいえ、単語や熟語の使い方、類似表現、本質的な意味などの解説は、なかなか独学で身に付けることが難しいので、勉強になりました。また、唯一、全ての受講生のためになったのは、リーディングパートに取り組む戦略と戦術だったと思います。
各パートの時間配分と実際の時間帯の提案は、どのように本番に望めば良いか、また普段のトレーニングに活用できると思います。
・Part5(30問):10~12分(20~24秒/問)、1:45-1:57
・Part6(16問):8分(2分/セット)、1:57ー2:05
・Part7SP(29問):30分(1分/セット)、2:05ー2:35
・Part7DP(10問):10分(1分/セット)、2:35ー2:45
・Part7TP(15問):15分(1分/セット)、2:45ー3:00
また、各パートの解答手順も頷けるものでした。勉強を積み重ねることによって、自分なりの解答手順を確立した方が良いとは思いますが、初心者の方にとっては、まずは提案された解答手順で真似たほうが効率的に学習出来ると思います。
・Part5:選択肢をチェック ⇒ 文法問題なら、文型や空欄前後に着目して解く。
語彙問題なら文脈やコロケーションを意識して解くこと、30秒かけて分からなければ捨てて直感でマークする、という考えは賛同できました。
・Part6:冒頭から読む ⇒ 空欄まで読んだら選択肢をチェックする ⇒ 前後の文章をもとに正解を判断する。
飛ばし読みをしない、本文全体の文脈に注意する、という点は、非常に重要です。以前は、空欄前後だけを読めば解答できる問題も多くありましたが、最近は文脈を理解していないと解答できない問題が増えました。
・Part7:パッセージのタイプと概要を把握する ⇒ 設問を読んで関連情報を探す ⇒ 正解の選択肢を選ぶ。
Part6同様、本文の冒頭から読んで設問に関連する部分のみ精読する、パラフレーズを押さえる、ということが重要です。
更に、オリジナルテキストの「動詞+前置詞」フレーズ集はコンパクトにまとめられており、学習に適していると思いました。学習アドバイスの内容も、私が以前より思っていたことと、ほとんど同じであり、今までのやり方が正しかったと自信を持つことができました。
学習アドバイスとしては、次の通りでした。
①文法
・中学レベルの参考書1冊をこなし、基本をしっかり理解する。基本が身についていないと、問題演習を繰り返しても知識として定着しにくい。
・解答にかかった時間を計測する。
・同じ問題を繰り返し解く。
②語彙
・同じ単語に出会う頻度を上げる。一度に覚えようとせず、同じ教材を何度も復習して記憶に定着させる。
・リスニングで基本語彙を習得する。リスニングパートのスクリプトと音声を活用する。音読も効果的。
・長文のリーディングで、まとめてインプットする。文脈の中で覚えるようにする。
・英英辞書を利用する。英語を英語のまま考える訓練となり、パラフレーズ表現への対応力がつく。
・単語帳を作る。覚えたい語や何度出会っても忘れる表現をノートに書き出す。必ずフレーズや文で覚える。単語帳を作るだけで終わらず、常に見直す。
③長文
・同じ問題を解き直す。解答ステップの再確認、語彙力や速読訓練もなる。
・不正解の選択肢を確認する。なぜ間違いなのかをおさえることで、解答の精度が上がる。
・精読する。ゆっくり読んで理解できない英文は、速く読んでも理解できない。解説を内容を理解したら、同じ長文を繰り返し読んで、少しずつスピードを上げていく。
・読む訓練を日頃から積み重ねる。TOEIC800以上を狙うなら、TOEIC以外の英語(オンライン記事、雑誌、ペーパーバックなど)を習慣的に読む。
次回、集中ダイジェスト版の内容について紹介します。
以上
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