ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
1.経済指標
・日本5年債入札
・米国3年債入札
2.要人発言
・政府、日銀
・FEDウォッチャー、WSJ紙のニック氏(Twitter):FRBブラックアウト期間(FOMC開催前週の土曜日から公表翌日までの13日間:9/7~9/19)につき
3.その他
・五十日仲値
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)
4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①円キャリー取引(促進or巻き戻し)、②米国労働市場、③米国経済成長、④インフレ、⑤地政学リスクに分類できます。
・【債券週間展望】長期金利は低下か、米利下げ確実-日銀利上げは先に(Bloomberg)
・【日本株週間展望】メジャーSQ控え荒い値動き、米景気不透明さ残る(Bloomberg)
・来週の円相場は上昇か、米大幅利下げ観測くすぶりドル売り圧力(Bloomberg)
5.本日の注目材料
(1)9/9(月)マーケット影響
9/6米国雇用統計後のリスクオフ影響は軽微で、リスクオン(株高、ドル高・円安)が強まり日足安値141.96から日足高値143.89へ上昇。
但し、9/6米国雇用統計後の乱高下で付けた日足安値141.77~日足高値144.09(2.32円)間を推移する展開となりました。
(日足レンジヒゲ先・下降チャネル下限付近に、4H足三角持ち合い形成)
本日も注目材料ないことから、4H足三角持ち合い抜けまでは乱高下を想定します。
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあります。
12:35 経済指標
日本5年債入札(財務省)
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→円売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→円買い材料」「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→円買い」や「入札通過→Sell the fact円売り」が生じることもあります。
発行予定額:2兆3000億円程度
最高落札利回り:前回0.463%、結果0.525%(×)
応札倍率:前回3.51倍、結果3.76倍(◎)
テール:前回5銭、結果2銭(◎)
【考察】総じて入札好調
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
17:18 報道
日銀は今月会合で政策維持へ、利上げ急ぐ必要性低いとの見方-関係者(Bloomberg)
【考察】9月日銀会合利上げ見送り観測。
23:01~要人発言
米国バーFRB副議長
(過去の発言:5/20, 5/21, 9/10)
:政策スタンスは中立。前回5/21タカ派発言
FRB、大手米銀の資本要件引き上げを半減へ-計画案を大幅変更(Bloomberg)
【考察】FRBブラックアウト期間につき金融政策への発言なし。
26:00 経済指標
米国3年債入札(Upcoming Auctions)
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→ドル買い」や「入札通過→Sell the factドル売り」が生じることもあります。
発行額(Offering Amount):580億ドル
最高落札利回り(High Yield):前回3.810%、結果3.440%(◎)
応札倍率(Bid to Cover Ratio, 応札額/発行額):前回2.55倍、結果2.66倍(◎)
外国中銀など間接入札者の落札比率(Indirect Bidder):前回64.4%、結果78.24%(◎)
テール(Bid利回りと落札利回りの差):前回-0.8bps、結果-1.7bps(◎)。3.440-3.457=-1.7
WI:3.457%
【考察】入札好調。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値143.18
取引開始直後、日通し安値142.85を付けると、五十日仲値に向けたドル需要から日通し高値143.55へ上昇。その後、材料不足から日本株に連れてドル円乱高下で引けました。
(4H足三角持ち合い下限付近で15M足揉みあい)
【日本市況】株式続落、米CPI控え円が方向感欠く-債券先物小幅高(Bloomberg)
欧米マーケット:
欧州オープン後は、前日同様リスクオン(株高、円安)、更に9月日銀会合利上げ見送り観測報道を受けて、日足高値143.71へ急上昇。
(4H足三角持ち合い上抜け)
しかし、前日日足高値143.80上抜け失敗すると、世界的リスクオフ(株高、債券安、円高、ドル安)が強まり、原油先物価格下落も生じ、日足安値142.19へ急落して引けました。
日足終値142.46
(4H足三角持ち合い下限付近で、15M足レンジ形成)
【米国市況】ハイテク株高い、ブレント70ドル割れ-ドル142円台前半(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
<ドル売買交錯>
買い材料:
・五十日仲値に向けたドル需要
売り材料:
・米国3年債入札(強)
・世界的景気減速懸念→原油先物価格急落
北海ブレント70ドル割れ、2021年12月以来-供給過剰への懸念高まる(Bloomberg)
<円買い優勢>
買い材料:
・世界的景気減速懸念→リスクオフ
・世界的景気減速懸念→原油先物価格急落
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以下推移→日本企業業績悪化・株下落懸念(円キャリー巻き戻し)
売り材料:
・日本5年債入札(強)
・9月日銀会合利上げ見送り観測報道
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)
政策金利市場織り込み
現行FRB政策金利525~550bps
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
次回9月18日公表:25bps引き下げ70.0→69.0%、50bps引き下げ30.0→31.0%
年内利下げ観測:25bps×4回=100bps → 政策金利425~450bps相当
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足:9月陰線形成中。上昇チャネル。20MA付近。
- 週足:9/9週、陽線形成中。下降トレンド。
- 日足:9/9陽線。レンジ・下降チャネル下限付近。
- 4H足:三角持ち合い。
- 1H足:レンジ。
- 15M足:上昇トレンド。
【シナリオ】
①Long
(A)1H足レンジ安値142.733付近へ下落→転換上昇→目標4H足レンジ高値143.368
(B)4H足レンジ高値143.368かつ4H足20MAをダウ上昇→目標日足高値143.796
②Short
(C)1H足レンジ安値142.733をダウ下落→目標4H足レンジ安値142.300
(D)9/6日足高値144.089付近へ上昇→転換下落→目標4H足レンジ高値143.368
本日:2勝1敗、+39.0pips
9月通算:9勝7敗、勝率56.3%、RR2.08 、+110.6pips
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