2025年2月10日(月)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

注目材料

1.経済指標
・日本国際収支
・米国Ny連銀インフレ期待調査

2.要人発言
・政府日銀円安牽制
・米国トランプ大統領
・FRB

3.その他
・五十日仲値
・中国、対米国追加関税発動リスクオフ影響:日本株下落→ドル円下落か
中国が即座に報復発表、トランプ政権は10%関税発動-電話会談迫る(Bloomberg
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)

4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。
・【債券週間展望】長期金利低下へ、日銀の利上げ織り込み一服との見方(Bloomberg
・【日本株週間展望】軟調、為替の円高や米関税政策を懸念-決算下支え(Bloomberg

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

30:32~要人発言
トランプ氏、鉄鋼とアルミへの25%関税を10日発表-全ての国が対象(Bloomberg

8:50 経済指標
日本国際収支(財務省、国際収支状況
経常収支[海外とのモノやサービス、投資などの取引状況(=貿易収支、サービス収支、第1次所得収支、第2次所得収支)]
:前回33525億円(改定)、予想13742億円、結果10773億円(×)
経常収支(季調済):前回30334億円(改定)、予想27210億円、結果27316億円(○)
貿易収支[=輸出ー輸入]:前回979億円、予想2277億円、結果623億円(×)
24年経常黒字は過去最大、投資収益増で-トランプ政策で先行き不透明(Bloomberg

東京マーケット(9:00~15:30)

9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあります。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

25:00 経済指標
米国Ny連銀インフレ期待調査(NY FED SURVEY OF CONSUMER EXPECTATIONS
1年後:前回3.0%、結果3.0%(○)
3年後:前回3.0%、結果3.0%(○)
5年後: 前回2.7%、結果3.0%(◎)

【考察】強い数値。

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値151.36
取引開始直後に日足安値151.24を付けると、米国トランプ大統領「2/10鉄鋼・アルミ25%関税発表予定」発言を受けたインフレ懸念、五十日仲値ドル需要に連れて日通し高値152.21へ急上昇。
一方、切番152.00や1H足レンジ高値152.16へ到達したことでロング勢決済も入ったためか、151.81へ下押しして引けました。

【日本市況】円が下落、米関税政策受け-長期金利は約14年ぶり高水準(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン直後、欧州株上昇に連れて日足高値152.54上昇。
しかしながら米国関税政策からの景気減速懸念が強まり、リスクオフ安全資産米国債買い・円買いが優勢になると、2/7米国雇用統計で付けた日足高値152.43からの戻り売りに押されて151.57へ急落。
ただ、NYオープンすると欧米株上昇や米国Ny連銀インフレ期待調査(強)に連れて再上昇の乱高下で引けました。
日足終値151.99

【米国市況】株は反発、関税警戒でドル上昇-152円台半ばに一時下落(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル買い優勢>
買い材料:
・米国トランプ大統領「2/10鉄鋼・アルミ25%関税発表予定」発言→インフレ懸念
・五十日仲値ドル需要
・米国Ny連銀インフレ期待調査(強)
・原油先物価格上昇→インフレ懸念

売り材料:
・米国関税政策→景気減速懸念→安全資産米国債買い

<円売り優勢>
買い材料:
・米国トランプ大統領「2/10鉄鋼・アルミ25%関税発表予定」→貿易戦争、景気減速懸念→リスクオフ
・米国関税政策→インフレ懸念→米国債利回り上昇連動の日本国債利回り上昇

売り材料:
・2/7日米首脳会談で警戒された関税賦課なし→リスクオン日本株上昇(円キャリー促進)
・欧米株上昇
・原油先物価格上昇→日本貿易収支悪化
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念、インフレや新札発行でタンス預金の市中流通量増加)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

・FRB:現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回3月19日(水)公表:据え置き(92.0→93.5%)、0.25%引き下げ(8.0→6.5%)
2025年利下げ観測:0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75~4.00%相当

・日銀:現行政策金利0.50%
市場織り込み(東京短資株式会社
次回3月19日(水)公表:0.25%引き上げ(2→3%)

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:2月陰線形成中。レンジ内、上昇トレンド。ダウ高値付近。
    →ダウ継続ならレンジ上限160.83かつBB+2σ到達見込み。ダウ継続失敗なら上昇トレンド崩れてダウ高値152.03へ下落見込み。
  • 週足:2/3週、大陰線確定。上昇トレンドラインかつダウ高値下抜けて20MA付近。
    →2/10週、週足押し安値149.702へ下落優勢
  • 日足:2/7陰線。下降トレンド、BB-2σ付近。
    →2/10、下降トレンド継続想定
  • 4H足:下降チャネル。BB-1σ付近
  • 1H足:三角持ち合い。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)4H足レンジ高値151.950かつ4H足チャネル上限をダウ上昇→目標日足高値152.430

②Short
(B)4H足レンジ高値151.950かつH足チャネル付近へ上昇→転換下落→目標1H足レンジ安値151.294
(C)1H足レンジ安値151.294をダウ下落→目標日足安値150.929

本日:1勝1敗、+13.7pips
2月通算:7勝3敗、勝率70.0%、RR1.99 、+151.1pips

(Trading View)

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