ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
(1)10/19のドル円上昇の影響:円安牽制発言効果なし。リスクオフ、原油先物価格上昇、米国債20年債入札不調、FRB当局者タカ派発言でドル円上昇継続見込み。
(2)政府・日銀為替介入懸念(③-3):150円手前まで上昇していること、円安牽制発言では効果ないことから介入懸念は高まったと考えますが、じり上げなら気にせず取り組みたい。しかし、今までなかったような強烈な円安牽制発言あれば一時的にドル円急落はありそう。但し、発言だけでは直ぐに押し目買いが入る見込み。
(3)米国経済指標(⑥):特に米国フィラデルフィア連銀景況指数と米国中古住宅販売件数に注目したい。
(4)米国FRB当局者発言(③-1):タカ派発言の見込み。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
7:48 要人発言
米国エバンス・シカゴ連銀総裁(2022年FOMC投票権なし)
「利上げは6カ月早く開始するのが適切だった」
「金融政策は十分に引き締めが必要」
「インフレ悪化なら、更なる引き締めが必要」
「インフレ圧力がこれ以上拡大しないようにする必要がある」
「インフレ目標は2%」
「インフレが第一の懸念事項」
【考察】タカ派発言
8:50 経済指標
日本通関ベース貿易収支9月度
通関ベース貿易収支:前回-28173億円(改定-28200)、予想-21510億円、結果-20940億円(◎)
通関ベース貿易収支(季調済):前回-23713億円(改定)、予想-20720億円、結果-20098億円(◎)
東京マーケット(9:00~15:00)
9:05 要人発言
鈴木財務相
「投機による過度な変動は容認しない」
「為替の過度な変動には適切な対応とる」
「最近の一方的な円安は不適切」
【考察】円安牽制発言
9:35 要人発言(Bloomberg)
米国ブラード・セントルイス連銀総裁(2022年FOMC投票権あり)
「低い失業率と消費は強いものの、まだソフトランディング可能」
「インフレは上向きのまま」
【考察】タカ派発言
9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。
10:10 要人発言(Bloomberg)
日銀
臨時オペと指し値オペ通告
【考察】 日本国債10年利回り0.255%上昇しYYC上限0.25%上回りのため通告。円売り材料ですがサプライズないためかドル円反応薄。
欧州マーケット(16:00~25:00)
17:23 要人発言(Bloomberg)
鈴木財務相
「投機による急激な為替変動は容認できない」
「急激な変動の時には、断固たる対応をとる」
【考察】円安牽制発言
18:05 要人発言(Bloomberg)
神田財務官
「過度な為替変動あれば、これまで以上にしっかり対応」
「必要な行動が取れる体制は常にできている」
「円買い介入の原資は無限にある」
【考察】 介入原資無限に反応したためか、ドル円下落。これレベルの口先牽制がいつまで効果を示すか見もの。
21:30 経済指標(Reuters)
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回22.8万件(改定22.6)、予想22.9万件、結果21.4万件(◎)
米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回136.8万件(改定136.4)、予想137.5万件、結果138.5万件(✕)
21:30 経済指標
米国フィラデルフィア連銀景況指数10月度
米国ISM製造業購買担当者景気指数と相関性あるため注目されます。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
基準0、前回-9.9、予想-5.0、結果-8.7(✕)
21:36 要人発言(Bloomberg)
英国トラス首相、辞任表明
【考察】米国経済指標は強弱入り混じる結果でしたが、英国トラス首相辞任でリスクオフドル買いによりドル円上昇。
NYマーケット(22:30~29:00)
23:00 経済指標(Bloomberg)
米国中古住宅販売件数9月度
住宅市場は消費に大きな影響を与えることから景気の先行指標として米国新築住宅販売件数とともに重要。
件数:前回480万件(改定478)、予想470万件、結果471万件(△)
前月比:前回-0.4%(改定-0.8)、予想-2.2%、結果-1.5%(○)
23:00 経済指標
米国景気先行指数9月度
前月比:前回-0.3%(改定-0.8)、予想-0.3%、結果-0.4%(△)
【考察】強弱交錯する結果でしたが、悪材料に反応しドル円下落。
25:03 要人発言(Bloomberg)
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(2022年FOMC投票権あり)
「年末までに金利は4%を大きく上回る」
「データ次第で、更なる引き締めもあり得る」
「来年、利上げを停止し、政策の影響を評価」
【考察】タカ派発言でドル円上昇。
25:37 要人発言(Bloomberg)
米国クックFRB理事(2022年FOMC投票権あり)
「インフレは依然として容認できないほど高いまま」
「継続的な利上げが必要な可能性」
「インフレリスクは上向き」
【考察】タカ派発言でドル円上昇継続。
東京マーケット:円安牽制発言相次ぐも効果なく緩やかにドル円上昇。
欧米マーケット:一時150.08円まで上昇。しかし、心理的節目150円台に到達したことから、ロング勢の利確や政府・日銀為替介入の警戒感からか一時149.62円へ急落。その後、米国経済指標が強弱入り混じる結果で方向感なかったものの、欧州クローズ後のFRB当局者の相次ぐタカ派発言でドル円上昇し150.20付近で引け。
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
NYマーケットクローズ時点の通貨強弱
- AUD(資源国リスクオン通貨):
- NZD(資源国リスクオン通貨):
- EUR(リスクオン通貨):
- CHF(リスクオフ通貨):
- GBP(リスクオン通貨):英国中銀(BOE)金融政策やトラス政権への信頼低下・先行き不透明感で売り。英国トラス英首相が辞任表明で買い。
- USD(基軸通貨):FRB当局者のタカ派発言で買い。
- CAD(資源国リスクオン通貨):
- JPY(リスクオフ通貨):政府・日銀の為替介入警戒で買い。日米金利差拡大で売り。
米国債イールドカーブ
10/20(木)は10/19(水)に対してベア(短期金上昇、長期金利上昇、長短金利差縮小)でドル買い優勢。
テクニカル分析
ドル円トレード
- 月足:9月大陽線で引け。ボリンジャーバンド+2σをバンドウォーク。
- 週足:陽線形成中。ボリンジャーバンド+2σをバンドウォーク。
- 日足:10/19陽線。ボリンジャーバンド+2σをバンドウォーク。
- 4H足:上昇トレンド。
- 1H足:上昇トレンド。
- 15M足:レンジ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス149.901上抜け→レジサポ→目標150.500。
(B)4H足サポート149.278付近まで下落→レジサポ→目標1H足レジスタンス149.623。
②ショート
(C)1H足上昇チャネル下限かつ1H足サポート149.278下抜け→レジサポ→目標4H足サポート148.554。
【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー
トレード1
・149.901上抜け→レジサポ→(A)ロング→S/L到達→(A)ロング失敗
ロング:149.935
S/L:149.664
獲得pips:-27.1
考察:ラウンドナンバー150.000での利確も多く、強い抵抗となった様子。
10月通算:2勝3敗、勝率40.0%、平均RR2.04
10月獲得pips:+0.0
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