ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
1.経済指標
・東京消費者物価指数
・日本2年債入札
2.要人発言
・政府日銀円安牽制
・米国トランプ次期大統領
・FRB
3.その他
・実質五十日仲値
・米国ブラックフライデー(米国株式、債券市場は短縮取引)
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)
4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤米国大統領選挙、⑥円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。
5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
特になし。
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
8:30 経済指標
東京消費者物価指数(CPI)(政府統計の総合窓口)
全国消費者物価指数の先行指標で日本国内のインフレが進んでいる中で注目度が高まっています。
日銀物価目標2.0%。日銀政策金利0.25%
前年比:前回1.8%(改定)、予想2.2%、結果2.6%(◎)
コア前年比:前回1.8%(改定)、予想2.0%、結果2.2%(◎)
コアコアCPI前年比:前回1.8%(改定)、予想1.9%、結果1.9%(◎)
【考察】強い数値。12月日銀会合利上げ観測。ドル円下落
東京マーケット(9:00~15:30)
9:55 実質五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあります。
12:35 経済指標
日本2年債入札(財務省)
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→円売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→円買い材料」「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→円買い」や「入札通過→Sell the fact円売り」が生じることもあります。
発行予定額:2兆6000億円程度
最高落札利回り:前回0.457%、結果0.589%(×)
応札倍率:前回4.87倍、結果3.63倍(×)
テール:前回5厘、結果1銭4厘(×)
【考察】入札不調。ドル円下落。
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
26:00 報道
植田日銀総裁、一段の円安はリスク大きいとの認識示す-日経(Bloomberg)
【考察】閑散相場のなか、タカ派発言記事。ドル円下落
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値151.55
取引開始直後に日通し高値151.56を付けると、東京消費者物価指数(強)と日本2年債入札(弱)を受けた12月日銀会合利上げ観測から、日本株下落(円キャリー巻き戻し)も生じて、日通し安値149.76へ下落して引けました。
【日本市況】1カ月超ぶり円高、CPIで日銀利上げ観測-株式は反落(Bloomberg)
欧米マーケット:
欧州オープン後も欧州株下落に連れて日通し安値149.53へ下落。
その後、11/28同様に米国トランプ次期大統領の関税期待の米国株上昇に連れて150.53へ上昇するも、中東地政学リスクオフ後退からの原油先物価格下落やサプライズの植田日銀総裁タカ派発言記事を受けて日足安値149.47へ急落から揉み合いで引けました。
日足終値149.73
【米国市況】円買われ一時149円47銭、日銀総裁発言後に加速-株最高値(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
<ドル売り優勢>
買い材料:
売り材料:
・中東地政学リスクオフ後退→原油先物価格下落→インフレ懸念後退
<円買い優勢>
買い材料:
・東京消費者物価指数(強)→12月日銀会合利上げ観測→日本株下落(円キャリー巻き戻し)
・日本2年債入札(弱)
・植田日銀総裁タカ派発言記事
・中東地政学リスクオフ後退→原油先物価格下落→日本貿易収支改善
売り材料:
・11/28米国トランプ次期大統領の関税緩和期待→米国株上昇(円キャリー促進)
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)
政策金利市場織り込み
現行FRB政策金利450-475bps
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
次回12月18日(水)公表:据え置き33.5→34.0%、25bps引き下げ66.5→66.0%、50bps引き下げ0.0→0.0%
年内利下げ観測:25bps×1回=25bps → 政策金利425~450bps相当
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足:11月陰線形成中移行。レンジ。BB+1σから20MA間。
- 週足:11/25週、陰線形成中。レンジ。BB+1σから20MA間。
- 日足:11/28陽線。下降トレンド。
- 4H足:レンジ。
- 1H足:レンジ。
- 15M足:レンジ。
【シナリオ】
①Long
(A)日足安値150.926付近へ下落→転換上昇→目標1H足押し安値151.415
(B) (A)後、1H足押し安値151.415かつ1H足20MAをダウ上昇→目標日足高値151.950
②Short
(C)1H足押し安値151.415をダウ下落→目標日足安値150.926
本日:1勝0敗、+24.4pips
11月通算:12勝11敗、勝率52.2%、RR1.92 、+187.0pips
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