ドル円トレードだけでなく、今後他通貨やコモディティー取引に向けて、幾つかの通貨の材料も少しづつまとめたいと思います。
今の時点では、集めた材料のほとんどはドル円動きの後付けとなったり、トレードに活かせているとは思えませんが、少なくとも世界の政治や経済等の勉強にもなると割り切って整理したい。
ユーロ
買い材料
- 金融政策
- 2021年12月ECB理事会でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を予定通り2022年3月終了と決定→テーパリング
- IMM通貨先物
- 1/11時点、ユーロロング拡大
売り材料
- 政治、経済
- 英国とEUの北アイルランド議定書議論難航
- ドイツエネルギー当局:ノルドストリーム2(独露間をつないだ天然ガスパイプライン)稼働前の認証プロセス停止→天然ガス価格高騰→ユーロ圏景況悪化懸念
- 要人発言
- ラガルドECB総裁(1/14):「インフレを押し上げている要因は年内に緩和するだろう」→利上げが金融引き締め後退
- 新型コロナ
- オミクロン株感染拡大→経済活動停滞、景気回復鈍化→利上げ時期後退の可能性
- 地政学リスク
- ポーランドとオランダの軍事衝突警戒感
- ウクライナ情勢を巡る露・欧米関係の緊迫化:ロシアとNATOが協議を重ねたが妥協点に到達できず
ポンド
買い材料
- 金融政策
- イングランド銀行(BOE)の2月追加利上げ期待
- 政治、経済
- 11月英国GDPが前月比0.9%増と予想の0.4%増、その他の経済指標も全体的に回復傾向一時帰休労働者賃金の補助終了後も労働市場が好調英国のガス価格急騰、光熱費は更に値上がり見込み
- 新型コロナ
- 英国でオミクロン株感染拡大が続いても政府は規制措置を強化しない方針→経済回復継続
- IMM通貨先物
- 1/11時点、ポンドショート縮小
売り材料
- 政治、経済
- 北アイルランド議定書の効力停止懸念
- ロックダウン下でのパーティー開催でジョンソン英首相への辞任要求が高まっている→可能性は低いが、仮に辞任すれば政情不安
- 新型コロナ
- 感染拡大で医療体制圧迫
豪ドル
買い材料
- 政治、経済
- 豪中関係悪化でも中国の豪州資源依存継続
- 要人発言
- モリソン豪首相(1/10):今までのゼロコロナ政策を止めて、ロックダウンせずに経済活動回復を優先する。
- IMM通貨先物
- 投機筋のネットショート高水準:ポジションが偏り過ぎた場合、巻き戻しが始まると豪ドル買いが加速する危険性あり。
売り材料
- 新型コロナ
- 中国が新型コロナ感染拡大抑制のために、春節休暇(1/31~2/6、7連休)中、北京市民に移動を控えるよう呼びかけ→中国消費減速、景気悪化→中国への輸出依存度が高い豪州景気悪化懸念
- IMM通貨先物
- 1/11現在、豪ドルショート拡大
カナダドル
買い材料
- 金融政策
- BOC会合(2021.10.27)で資産買い入れプログラム終了発表、2022年4月利上げ示唆→市場では2022年3月最初の利上げ、2022年中に4回の利上げとの見方
- 政治、経済
- 冬季の原油供給逼迫懸念、アジアや欧州などの天然ガス石炭不足→原油先物上昇基調
- OPEC+の閣僚級会合で小幅増産方針維持で合意
- 新型コロナ
- オミクロン株重症化リスク低い→景気回復に伴るエネルギー需要増→原油相場堅調な動き→産油国通貨下支え。
- IMM通貨先物
- 1/11現在、カナダドルショート縮小
売り材料
- 金融政策
- BOCはインフレは一時的との見解で利上げ早期期待を牽制。
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