ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
注目材料
1. 経済指標・要人発言
6/28は、米国経済指標は強弱入り混じる結果となり、米国金融当局者のタカ派発言が相次ぎましたが、NYマーケット前から136.00~136.300付近のレンジ推移となり、各材料に対して反応が小さい動きになりました。
本日は注目度が高い米国GDP関連指標が発表されるため、予想と結果に乖離が出ればドル円の動きは大きくなると考えます。下記⑥-1, 2で大きく動くならエントリーを検討したい。
①日米金融政策差→米国金融引き締め・日本金融緩和継続→ドル買い円売り→ドル円上昇
②米国金融当局者タカ派発言→米国債利回り上昇ならドル買い→ドル円上昇
③日本要人からの強い円安牽制発言→円買い→ドル円下落→下げ止まりから押し目買い勢によるドル円上昇
④-1 リセッション懸念→株先物・株価指数下落→リスクオフドル買い円買い(通貨強弱「円>ドル」なら)→ドル円下落
④-2 リセッション懸念→急速な米国利上げ警戒後退→米国債利回り低下→ドル売り→ドル円下落
④-3 リセッション懸念→急速な米国利上げ警戒後退→株先物・株価指数上昇(通貨強弱「ドル>円」なら)→ドル円上昇
⑤リスクオン→株先物・株価指数上昇(通貨強弱「ドル>円」なら)→ドル円上昇
⑥-1 米国経済指標結果が強い数値→ドル買い→ドル円上昇
⑥-2 米国経済指標結果が弱い数値→ドル売り→ドル円下落
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
欧州マーケット(16:00~25:00)
16:34 要人発言
米国メスター・クリーブランド連銀総裁(2022年FOMC投票権あり)
「高インフレは消費者信頼感を曇らせている」
「年内、成長減速の見込み」
「インフレ抑制には金利の上昇が非常に重要」
「インフレ率はさらに加速の可能性あり」
「金利は来年4%を上回ること望む」
「経済のリセッション入りは予想していない」
「75bsp利上げ支持」(Reuters)
【考察】
タカ派発言
20:00 経済指標
米国MBA住宅ローン申請指数 :注目度は高くないため確認のみ。
前週比:前回4.2%、結果0.7%(✕)
21:30 経済指標
米国実質GDP確報値第1四半期
実質GDP:前回-1.5%、予想-1.4%、結果-1.6%(✕)
個人消費:前回3.1%、予想3.1%、結果1.8%(✕)
GDPデフレータ:前回8.1%、予想8.1%、結果8.2%(◎)
PCEコアデフレータ:前回5.1%、予想5.1%、結果5.2%(◎)(Reuters)
22:10 要人発言
米国パウエルFRB議長(ECBフォーラム)
「FRBの目標は物価安定を見出すこと」
「2%インフレ回帰の道筋はある」
「家計は全体的に強い」
「ソフトランディングは可能だが極めて困難」
「ドルは強い。ディスインフレ的な傾向」
「我々はドルの水準に責任を負わない」
「インフレをいかに理解していないかをよく理解している」(Bloomberg)
NYマーケット(22:30~29:00)
23:30 経済指標
米国週間石油在庫統計
原油在庫:前回195.6万バレル、予想-148.0万バレル、結果-38.6万バレル(○)
ガソリン在庫:前回-71.0万、予想-64.0万バレル、結果148.9万バレル(◎)
24:00 月末ロンドンフィックス
25:00 欧州クローズ
29:00 NYクローズ
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
NYマーケットクローズ時点の通貨強弱
- CHF(リスクオフ通貨):前日3位。
- USD(基軸通貨):前日1位。
- CAD(資源国リスクオン通貨):前日2位。
- NZD(資源国リスクオン通貨):前日8位。
- JPY(リスクオフ通貨):前日5位。
- AUD(資源国リスクオン通貨):前日4位。
- GBP(リスクオン通貨):前日7位。
- EUR(リスクオン通貨):前日6位。
米国債イールドカーブ
6/29(水)は6/28(火)に対して、ブル・フラットニング(短期金利低下、長期金利低下、長短金利差低下)。
*ブル・フラットニング:
直近の景気後退→政策金利引き下げ(又は予測より利上げ後退)の可能性浮上→将来も景気後退懸念→将来も利下げの見込み→ドル売り示唆
ドルインデックス:日足大陽線。ボリンジャーバンド+1σ付近で一旦押しを形成した後、トレンドラインかつレンジ上限105.451到達の可能性あり。よって、6/30も上昇優勢と想定。
米国債2年利回り:日足陰線。ネックライン3.014%で下げ止まるか、否かに注視。
米国債10年利回り:日足大陰線。ネックライン3.088%で下げ止まるか、否かに注視。
総じて、ドルと米国債利回りが逆の動きとなっており、リスクオフドル買いが強いか。この流れを引き継ぐなら、6/30も米国債利回り低下とドル買いになると想定します。
テクニカル分析
ドル円チャート
- 月足: ボリンジャーバンド+2σをバンドウォークし強い上昇トレンド。
- 週足:ボリンジャーバンド+1σ~+2σ間の上昇トレンド。
- 日足:6/28下ヒゲ陽線。ボリンジャーバンド+1σ上。
- 4H足:ボリンジャーバンドエクスパンションし上昇トレンド。
- 1H足:ボリンジャーバンド+1σ付近でレンジ形成。
- 15M足:ボリンジャーバンドスクイーズでレンジ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス136.316上抜け→レジサポ→目標1H足ヒゲ先136.625。
②ショート
(B)1H足押し安値136.091下抜け→レジサポ→目標4H足ボリンジャーバンド+σ付近、1Hレジスタンス135.831。
【考察】前提:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上
トレード1
8:45 136.091下抜け→レジサポ→(B)ショート
9:15 S/L 136.161到達→(B)ショート不成立
ショート:136.061
目標利益:(136.061-135.831)×100=23.0pips
S/L :136.061+0.10=136.161
RR: 23.0/10=2.3
結果:-10 pips
トレード2
19:30 136.316上抜け→レジサポ→(A)ロング
22:00 T/P 136.625到達→(A)ロング成立
ロング:136.424
目標利益:(136.625-136.424)×100=20.1pips
S/L :136.424-0.10=136.324
RR: 20.1/10=2.0
結果:+20.1 pips
6月通算:8勝9敗、勝率47.1%
6月獲得pips:+151.9
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