ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)2/16の欧米マーケット影響:米国生産者物価指数の強い数値、米国メスター・クリーブランド連銀総裁のタカ派発言でドル円上昇。しかし、前日同様、NYマーケットでは週足・日足戻り高値134.400付近から戻り売り強く急落。その後、米国ブラード・セントルイス連銀総裁のハト派発言からのタカ派発言でドル円下落から上昇。
しかしながら、134円台をキープできず、133.9付近で引け。
(2)米国経済指標(⑥):景気先行指数
(3)米国要人発言(②):FRB当局者
(4)その他:週末、米国3連休前のポジション調整の動き
2/17は、前日NYマーケットの強い材料にも関わらずドル円上昇が継続しなかったことで、週末であることや3連休を控えた米国勢のポジション決済で大きめの下落が生じる可能性もありそう。上昇継続しても揉み合いながらになるか。
モーニングサテライト、ドル円参考情報
本日のドル円予想レンジ:133.00~134.50
今週は注目度合いが高かった米CPI、小売売上高、米PPIがいずれも市場予想に比べて強い結果になり、ドルの買戻しが強まった。
政策金利は年内5%超にとどまるか
1月米雇用統計以降、FF金利先物が織り込む政策金利見通しは、今年年末において50bp以上上昇した(2/16時点)。
本日、クリーブランド連銀メスター総裁から、利上げペースの再加速や高金利の長期間維持といったタカ派発言が見られたことからも、引き続き米金利上昇の警戒感は残る。
一方で、急ピッチに利上げ織り込みが回復したこと、週明け20日は米国祝日となることから、本日の東京時間は一旦ポジション調整の動きが強まる予想。
注目ポイント:日銀政策変更期待の後退は一時的か
200日移動平均を試すか
ドル円は昨年12月日銀YCC政策修正以降に見られた下落トレンドから上抜けした。足元、米金利上昇と日銀の追加政策修正見通し後退から、200日移動平均線を視野に入れる動き。
米欧ではディスインフレの動き継続
足元の消費者物価指数(前年比)が見通し対比で上振れしているものの、米国やユーロ圏ではディスインフレの動きが継続しており、未だ物価上昇のピークが見えていない日本とは状況が異なる。
市場予想通り、日本の物価上昇の加速が確認された場合には、日銀金融政策期待が高まり、円高方向へ転換の可能性が高まる見込み。
FRBのバランスシート縮小が株価の重しに
2/24には新総裁候補の植田氏への所信聴取が控えており、金融政策スタンスを確認する上で注目される。
更に、米金利上昇や昨年から継続するFRBバランスシート縮小は、株価への継続的な重しになるので、リスクオフ的な動きが円高に繋がるかも注目。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
9:02 要人発言
米国メスター・クリーブランド連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
「インフレ以外の脅威もあるが、依然としてインフレが焦点」
「リセッションは私見に織り込んでいない」
【考察】タカ派発言でドル円上昇。
欧州マーケット(17:00~25:30)
22:30 経済指標
米国輸入物価指数1月度(Bloomberg)
前月比:前回0.4%(改定-0.1)、予想-0.1%、結果-0.2%(×)
前年比:前回3.5%(改定3.0)、予想1.4%、結果0.8%(×)
米国輸出物価指数1月度
前月比:前回-2.6%(改定-3.2)、予想-0.2%、結果0.8%(◎)
22:56 要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)(Bloomberg)
「需要の正常化に伴い、インフレにある程度の進展が見られる」
「労働市場は依然とし強い」
【考察】警戒されたタカ派発言なくドル円下落継続。
NYマーケット(23:30~30:00)
23:47 要人発言
米国ボウマンFRB理事(Bloomberg)
「インフレは依然として高すぎる」
「利上げを続ける必要がある」
【考察】タカ派発言。しかし、135円到達から週末&米国3連休を控えたロング勢決済の流れが強くドル円下落継続。
24:00 経済指標
米国景気先行指数1月度
前月比:前回-0.8(改定)、予想-0.4%、結果-0.3%(◎)
東京マーケット:前日NYマーケットでの米国ブラード・セントルイス連銀総裁のタカ派発言引き継ぎ、米国メスター・クリーブランド連銀総裁のタカ派発言でドル円上昇。
欧米マーケット:135円台に乗ってからは週末&米国3連休を控えたロング勢決済も入りやすかったためか、FRB要人の相次ぐタカ派発言の影響もほとんど見られずドル円急落。134円台キープして134.16で引け。
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
NYマーケットクローズ時点の通貨強弱
- GBP(リスクオン通貨):
- EUR(リスクオン通貨):
- CHF(リスクオフ通貨):
- AUD(資源国リスクオン通貨):
- USD(基軸通貨):
- CAD(資源国[産油国]リスクオン通貨):
- JPY(リスクオフ通貨):
- NZD(資源国リスクオン通貨):
米国債イールドカーブ
2/17(金)は2/16(木)に対してブル(短期金利低下、長期金利低下、逆イールド拡大)でドル売り材料。ドルインデックス日足陰線でありイールドカーブと一致。
よって、ドル円日足陽線は「円売り>ドル売り」を反映。
*逆イールドはリセッションのサイン(Bloomberg)
3月FOMCの利上げ幅市場コンセンサスは、25bpsが84.9%、50bpsが15.1%(CME FedWatch Tool)
テクニカル分析
ドル円トレード
- 月足:2月陰線形成中。ボリンジャーバンド+1σ下抜け。
- 週足:2/13週、陽線形成中。ボリンジャーバンド-1σ上抜け。20MA手前の戻り高値ヒゲ先付近まで上昇。戻り売りが強まる恐れあり。
- 日足:2/16陰線。ボリンジャーバンドエクスパンション、+2σバンドウォーク。上昇トレンド中の押し目と見れば、2/17は上昇の想定。
- 4H足:上昇トレンドからレンジに移行しつつあり。ダブルトップ形成。
- 1H足:レンジ。
- 15M足:レンジ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス134.349上抜け→レジサポ→目標4H足レジスタンス134.938
(B)4H足レジスタンス134.938上抜け→レジサポ→目標日足レジスタンス135.449
②ショート
(C)1H足サポート133.673かつ4H足20MAをダウで下抜け→目標1H足サポート133.109
(D)1H足サポート133.109→レジサポ→目標4H足サポート132.635
【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。
トレード1
134.349上抜け→レジサポ→(A)ロング
ロング:134.689
T/P:134.939
獲得pips:+25.0
トレード2
135.017上抜け→レジサポ→(B)ロング
ロング:135.017
S/L:134.806
獲得pips:-21.1
2月通算:7勝4敗、勝率63.6%、平均RR 1.88、獲得Pips +162.6
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