2023年6月15日(木)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)6/14の欧米マーケット影響
米国生産者物価指数のサプライズの弱さでドル円急落。
FOMC政策金利は予想通り据え置きも年内2回の追加利上げ示唆でドル円急騰。
パウエル議長会見はタカ派発言はあるが、今回政策金利を据え置いたことで実際には2回利上げに懐疑的な見方も強い。また米国債利回りツイスト・逆イールド急拡大が将来の景気後退懸念もあってか、初動はドル円下落。しかし会見終盤の利上げ2年先発言でドル円上昇。

(2)経済指標
・日本通関ベース貿易収支
・米国新規失業保険申請件数、米国失業保険継続申請件数
・米国輸入物価指数、米国輸出物価指数
・米国ニューヨーク連銀製造業景気指数
・米国フィラデルフィア連銀景況指数
・米国小売売上高
・米国鉱工業生産指数、米国設備稼働率
・ECB理事会公表

(3)要人発言
・政府日銀要人の円安牽制
・ECB声明
・ラガルドECB総裁会見

(4)その他
・ウクライナ情勢緊迫化(地政学リスクオフ)

6/15は、前日FOMC公表とパウエル議長会見のタカ派姿勢を受けドル円上昇優位と推測。
但し、直近は揉み合っており一時的に大きめの調整下落に注意したい。
また、本日も注目材料が多く、利上げ期待を押し上げるような強い材料が出れば強いドル円上昇に期待。反対に弱い材料が出ても下落は一時的になりそう。

年内の米利下げ観測が後退、FOMCが利上げ再開の可能性を示唆(Bloomberg
【FOMC】市場にはさらなる波乱がありそうだ-市場関係者の見方(Bloomberg

ドル円動き例

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本機械受注4月度
設備投資の先行指標。
前月比:前回-3.9%、予想1.8%、結果5.5%(◎)
前年比:前回-3.5%、予想-8.6%、結果-5.9%(○)

8:50 経済指標
日本通関ベース貿易収支5月度
貿易赤字拡大は実需の円売り材料。
季調前:前回-4324億円(改定-4323)、予想-12800億円、結果-13725億円(×)
季調済:前回-10172億円(改定)、予想-8400億円、結果-7778億円(◎)

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

11:04~要人発言
松野官房長官
「為替はファンダメンタルズを反映して動くことが重要」
「為替市場の動向を注視」
「必要があれば適切に対応」

【考察】円安牽制発言だが、効果なくドル円急騰継続。こうなると次からはより強い表現での牽制が強まりそう。

11:33 報道
立憲民主が内閣不信任案16日提出と報道、首相の解散判断焦点に(Bloomberg
内閣不信任案16日提出なら「即日解散」、岸田首相が表明検討-報道(Bloomberg

【考察】政情不安につながる報道でリスクオフ。一方で市場へのインパクトが大きい解散と日銀金融政策修正が同時に実施されるとは考えにくいとの見方もあり、解散なら日銀金融緩和継続との考えでドル円上昇継続。

16:18 要人発言
今国会での衆院解散を見送り、不信任案は否決へ-岸田首相が明言(Bloomberg

【考察】衆議院の即日解散が見送りになったことで、日銀金融政策変更の可能性が改めて生じたことでドル円下落。

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

19:32 要人発言
首相官邸
「北朝鮮ミサイル発射」

北朝鮮が弾道ミサイル2発発射か、日本のEEZ内に落下した公算(Bloomberg

【考察】過去、早朝の発射が続いていたが珍しい時間帯はサプライズ。地政学リスクオフでドル円下落だが反応薄。

21:15 経済指標
ECB政策金利6月度
前回3.75%、予想4.00%、結果4.00%(〇)

【考察】予想通りであったが初動ユーロ買いドル売りとなりドル円下落。

21:18~要人発言
ECB声明
「金利を十分に景気抑制的な水準にする」
「高すぎるインフレが続いている」

【考察】タカ派発言でユーロ買いドル売りとなりドル円下落。

21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回26.1万件(改定26.2)、予想25.1万件、結果26.2万件(△)

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回175.7万件(改定175.5)、予想178.8万件、結果177.5万件(〇)

21:30 経済指標
米国輸入物価指数5月度
前月比:前回0.4%(改定)、予想-0.5%、結果-0.6%(×)
前年比:前回-4.8%(改定)、予想-5.5%、結果-5.9%(×)

米国輸出物価指数5月度
前月比:前回0.2%(改定)、予想-0.3%、結果-1.9%(×)

21:30 経済指標
米国ニューヨーク連銀製造業景気指数6月度
米国フィラデルフィア連銀製造業景気指数や米国ISM製造業購買担当者景気指数の先行指標として注目されます。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」。
基準0、前回-31.8、予想-15.6、結果6.6(◎)

NY連銀製造業景況指数、予想外の大幅改善-価格指数は低下(Bloomberg

21:30 経済指標
米国フィラデルフィア連銀景況指数6月度
米国ISM製造業購買担当者景気指数と相関性あるため注目される。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
基準0、前回-10.4(改定)、予想-12.3、結果-13.7(×)

21:30 経済指標
米国小売売上高5月度
個人消費が米国GDPの約2/3を占めており、その動向を表す小売売上高の注目は高い。米国個人消費や米国消費者信頼感とも相関性があることからも重要な指標。
前月比:前回0.4%(改定)、予想-0.1%、結果0.3%(○)
コア前月比:前回0.4%(改定)、予想0.2%、結果0.1%(×)

米小売売上高、5月は予想外の増加-消費者需要の底堅さ示す(Bloomberg

【考察】強弱入り交じり。初動はドル円下落。

21:52~要人発言
ラガルドECB総裁
「インフレ低下は広範な範囲に及んだ」
「7月利上げの公算」

【考察】初動ハト派発言でユーロ売りとなったが、タカ派発言も続きユーロ買いドル売り更に円買いも重なりドル円下落継続。

22:15 経済指標
米国鉱工業生産指数5月度
鉱工業部門の生産動向を数値化したもので景気実態を把握する速報性に優れることから注目度が高い。
前回0.5%(改定)、予想0.2%、結果-0.2%(×)


米国設備稼働率5月度
生産能力に対する実際の生産量の比率。設備投資とインフレの先行指標であることから注目度高い。
前回79.7%(改定79.8)、予想79.7%、結果79.6%(×)

<まとめ>
東京マーケット:
前日FOMCのタカ派姿勢を引き継いで円売り加速しドル円上昇継続。

ドル・円が昨年11月以来の141円台に、金融政策格差で一時1%上昇(Bloomberg

欧米マーケット:
前日FOMCのタカ派姿勢を受けて米国債利回りの逆イールドが急速に進行し景気後退懸念でドル円下落、更にECB理事会・ラガルド総裁のタカ派姿勢でユーロ買いドル売り、米国経済指標は強弱交錯であったが総じて弱い数値でドル円下落継続。
総じてドル売り円売りでドル下落幅が大きくドル円下落。

米国債の逆イールド進行、90bp-利上げ再開用意示唆で景気後退不安(Bloomberg
【米国市況】S&P500種6日続伸、買われ過ぎの懸念も-140円台前半(Bloomberg

(Trading View)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

米国債イールドカーブ

6/15(木)は6/14(水)に対してブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド縮小のドル売り・買い材料交錯。

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
7月度:据え置き33.0%。25bps引き上げ67.0%。

テクニカル分析

トレード

  • 月足:6月陰線形成中。
  • 週足:6/12週、陽線形成中。上昇トレンド。
  • 日足:6/14下ヒゲピンバー陰線。三角持ち合いブレイク
  • 4H足:レンジ。
  • 1H足:レンジ。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】

①ロング
(A)日足レジスタンス140.226をダウ上昇→目標日足レジスタンス140.628
(B)4H足サポート139.731付近まで下落→目標三角持ち合い上限

②ショート
(C)4H足サポート139.731かつ4H足20MAをダウ下落→目標4Hサポート139.352

【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。

条件合わずトレードなし

6月通算:5勝2敗、勝率71.4%、平均RR 2.11、獲得Pips +97.7

(Trading View)

コメント

タイトルとURLをコピーしました