2022年2月22日(火)ドル円初心者戦略と結果

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

注目材料

1. ウクライナ情勢緊迫化
本日もウクライナ情勢に関する報道や要人発言が相次ぎましたが、最大の材料は「露プーチン大統領が正式に親露の分離派独立を認める法令に署名」と「プーチン露大統領、ウクライナへのロシア軍侵攻を命令」報道だと考えます。

今後、大規模な武力衝突の可能性が出てきたや欧米各国によるロシアに対する各種制裁が発表されるはずですが、強烈なリスクオフ材料になると推察します。

前日はNYマーケットが休場でしたが、株先物はリスオフで大きく下落して引けており、東京マーケットもその影響を引き継いで、「株価指数・株先物下落→円買い→ドル円下落」の可能性が高いと考えます

一方で、リスクオフはドル買い円買いの綱引きとなっていますが、先週も見られたようにリスクオフ後退報道や発言が出た場合、急激な円売りで突発的なドル円上昇があり得ます。

マーケットの動き

東京マーケット前
7:00 取引開始
・ドル円:114.728。ウクライナ情勢悪化のリスクオフ継続で下落スタート。
テクニカル分析(C)ショート狙い可(1H足レベルでレジサポ→目標日足押し安値114.350)。

7:29 報道
日本政府、米国と共にロシアに対して半導体用チップ輸出制限の制裁

8:01 要人発言
米国、英国とフランスが国連緊急安保会合の開催要請

8:10 要人発言
ホワイトハウス

「ロシアが独立を承認したウクライナ2地域の経済活動を停止する大統領令を署名」
「2地域から物やサービスの輸入禁止」

8:15
・ドル円:114.499。1H足レベルでレジサポなくスタートから急落したことでテクニカル分析(C)ショートエントリーできませんでしたが、目標114.350未達で急反発上昇し、(C)ショート未成立。

東京マーケット(9:00~15:00)
9:00 オープン
・ドル円:114.610。
・日経平均株価:26515.45。ウクライナ情勢悪化のリスクオフで前営業日終値26910.65からギャップダウンスタート。

9:55 仲値
・ドル円:114.781。オープンから仲値に向けて上昇し、通過後は下落。

15:00 クローズ
・ドル円:114.730
・日経平均株価:26449.54(前営業日比-461.11、-1.71%)

欧州マーケット(17:00~1:30)
17:00 オープン
・ドル円:114.738

21:25 報道
西側諸国、対ロシア制裁で第一弾-ロシア大手銀行は対象外で株価上昇(Bloomberg)

【考察】リスクオフ材料に見えましたが、ロシア2大銀行が制裁対象から外れたことで株価が急反発。事実上のリスクオフ後退、「欧州株価上昇→円売り」でドル円急騰。

23:00 経済指標
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
米国S&Pケースシラー住宅価格12月度:前回18.29、予想18.10%、結果18.56%(◎)
米国住宅価格指数12月度:前回1.1%、予想1.0%、結果1.2%(◎)

米20都市住宅価格指数、12月は前年比18.6%上昇-5カ月ぶり加速(Bloomberg)

NYマーケット(23:30~6:00)
23:30 オープン、米国休場明け
・ドル円: 115.134。円売り継続。
・米国債2年利回り:1.524%
・米国債10年利回り:1.948%
・ダウ平均: 33974.09
・S&P500: 4332.74
・ナスダック: 13424.36
米国主要3指数下落スタート。

23:45 経済指標
米国製造業PMI(速報値)2月度:前回55.5、予想56.0、結果57.5(◎)
米国サービス業PMI(速報値)2月度:前回51.2、予想53.0、結果56.7(◎)


米2月PMI、56.0に上昇 コロナ影響減退し活動は全般に上向く(Reuters)

24:00 経済指標
米国コンファレンスボード消費者信頼感指数2月度:前回113.8、予想110.0、結果110.5(△)

米国リッチモンド連銀製造業指数2月度:前回8、予想10、結果1(✕)

米消費者信頼感指数、2月は110.5に低下-市場予想は上回る(Bloomberg)

24:09 報道
発電所が攻撃されルガンスク停電


24:43 要人発言
ロシア上院、ウクライナ東部ドンバス地域への派兵権限を付与

【考察】リスクオフでドル円急落

25:30 欧州クローズ
・ドル円:115.443



27:00 経済指標
米国2年債入札:520億ドル
、最高落札利回り1.553%

【見通し】
入札良好なら米国債利回り低下、入札不調なら米国債利回り上昇です。
1/24 2年債入札:好調
1/11 3年債入札:好調
1/12 10年債入札:360億ドル、不調
1/13 30年債入札:不調
1/20 20年債入札:好調
1/25 5年債入札:好調
1/27 7年債入札:好調
2/8 3年債入札:500億ドル、好調
2/9 10年債入札:370億ドル、好調
2/10 30年債入札:230億ドル、好調
2/16 20年債入札:230億ドル、好調、最高落札利回り2.396%

今年複数回の米利上げが見込まれているにも関わらず、短期・長期に関わらず好調な国債入札が続いています。今回は直後にFOMC議事要旨公表が控えており、結果の好不調に関わらずドル円は動きにくいと推測します。

【考察】
「入札好調→米国債2年利回り低下→ドル売り」。しかし「円売り>ドル売り」でドル円上昇。

28:25 要人発言
米国バイデン大統領

「最悪の事態を避ける余地はある」「外交交渉が依然としてオープン」

【考察】警戒されていた強い対ロシア制裁に関する発言がなかったことでリスクオフ後退

30:00 NYクローズ
・ドル円: 115.066
・米国債2年利回り: 1.562%
・米国債10年利回り: 1.944%
・ダウ平均: 33596.62 (前営業日比-482.57、-1.42%)
・S&P500: 4304.77 (前営業日比-44.11、-1.01%)
・ナスダック: 13381.53 (前営業日比-166.54、-1.23%)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. AUD(資源国リスクオン通貨):前日3位
  2. GBP(リスクオン通貨):前日5位
  3. USD(基軸通貨):前日6位
  4. JPY(リスクオフ通貨):前日2位
  5. NZD(資源国リスクオン通貨):前日4位
  6. CHF(リスクオフ通貨):前日1位
  7. CAD(資源国リスクオン通貨):前日7位
  8. EUR(リスクオン通貨):前日8位

【考察】
本日はリスクオンとリスクオフが入り混じり方向感が見られませんでした。

米国債イールドカーブ

  • 2/22(火)は2/18(金)に対してベア・フラットニング(短期金利上昇、長期金利上昇、長短金利差縮小)になりました。景気過熱、金融引き締め、ドル買いが示唆されます。

本日の材料まとめ

ドル買い材料

  • 金融政策
  • 政治、経済
    • 米国S&Pケースシラー住宅価格12月度(2/22):前回かつ予想より強い数値
    • 米国住宅価格指数12月度(2/22):前回かつ予想より強い数値
    • 米国製造業PMI(速報値)2月度(2/22):前回かつ予想より強い数値
    • 米国サービス業PMI(速報値)2月度(2/22):前回かつ予想より強い数値
  • 要人発言
  • 新型コロナ
  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢
      • 西側諸国、対ロシア制裁で第一弾-ロシア大手銀行は対象外で株価上昇(2/22, Bloomberg)

ドル売り材料

  • 政治、経済
    • 米国コンファレンスボード消費者信頼感指数2月度(2/22):予想より弱い数値
    • 米国リッチモンド連銀製造業指数2月度(2/22):前回かつ予想より弱い数値
  • 要人発言
  • 新型コロナ
  • 地政学リスク

円買い材料

  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢
      • 発電所が攻撃されルガンスク停電(2/22)
      • ロシア上院、ウクライナ東部ドンバス地域への派兵権限を付与(2/22)

円売り材料

  • 金融政策
  • 要人発言
  • 政治、経済
  • 新型コロナ
  • 地政学リスク
    • 西側諸国、対ロシア制裁で第一弾-ロシア大手銀行は対象外で株価上昇(2/22, Bloomberg)

テクニカル分析

ドル円チャート

  • 月足: ボリンジャーバンド開いており、上昇トレンド継続。上値目処は月足実体上限116.762。
  • 週足: 今週陰線スタートでトレンドラインまで下落。ボリンジャーバンドスクイーズ中で直近の流れはレンジ。
    上値目処は週足実体上限115.577。下値目処は週足押し安値113.652。
  • 日足: ボリンジャーバンドスクイーズ中ですが、直近は下落トレンド中。
    日足押し安値115.074レジサポから下落しており、下値目処日足サポート114.350。
  • 4H足:下降チャネルで押し安値114.852下抜け。
    下値目処は日足押し安値114.350、その下は113.855。
    下降チャネル下限かつ日足押し安値114.350で反発すれば上値目処114.852
    日足押し安値113.855で反発すれば上値目処114.350。
  • 1H足: 下降チャネル推移中。戦略は4Hと同じ。
  • 15M足:下降チャネル推移中。戦略は4H足と同じ。

【シナリオ】
①ロング
(A)下降チャネル下限かつ日足押し安値114.350で反発→レジサポ→目標チャネル上限かつ日足rレジスタンス114.852。
(B)日足押し安値113.855まで下落して反発→レジサポ→目標日足レジスタンス114.350。

②ショート
(C)1H足レベルでレジサポ→目標日足押し安値114.350。
(D)日足日足押し安値114.350下抜け→レジサポ→目標日足押し安値113.855。

先週よりもウクライナ情勢悪化の一途でリスクオフが強い。よって、ショート優先とします。

【考察】
8:15
1H足レベルでレジサポなく急落したことでテクニカル分析(C)ショートエントリーできませんでしたが目標114.350未達で急反発上昇し、(C)ショート未成立。

ウクライナ情勢に関する報道や要人発言のほとんどはリスクオフでしたが、市場が警戒していたほどでは無かったためかリスクオフ後退したようです。

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