ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
注目材料
1. ウクライナ情勢緊迫化
先週末以降も、ウクライナ情勢に関する報道や要人発言が相次ぎましたが状況の好転は見られません。
先週末の米国主要３指数と株先物はリスオフで大きく下落して引けており、東京マーケットもその影響を引き継ぐと推測します。よって、本日も「株価指数・株先物下落→円買い→ドル円下落」の可能性が高いと考えます。
一方で、リスクオフはドル買い円買いの綱引きとなっていますが、先週も見られたようにリスクオフ後退報道や発言が出た場合、急激な円売りで突発的なドル円上昇があり得ます。
優先はリスクオフのドル円下落狙いですが、本日も突発的な報道や要人発言で振り回される可能性があります。
マーケットの動き
東京マーケット前
6:00 要人発言
ベラルーシ国防省：ロシアとベラルーシ合同軍事演習延長
米英政府：ロシアによるウクライナ侵攻は目前と警告
【考察】立て続けにリスクオフ材料
6:06 要人発言
露プーチン大統領
軍事演習後、ベラルーシから軍撤退を仏大統領に約束
【考察】リスクオフ後退
7:00 取引開始
・ドル円：115.035。ギャップダウンスタート。
8:00 要人発言
仏政府筋：ロシア、ウクライナ、欧州安全保障協力機構の3者会談開催合意
【考察】リスクオフ後退
東京マーケット(9:00~15:00)
9:00 オープン
・ドル円：114.957
・日経平均株価：26771.58。ギャップダウンスタート
9:54 報道
マクロン仏大統領がバイデン米大統領とプーチン露首相との会談を提案し、両者とも受け入れを表明
【考察】リスクオフ後退
9:55 仲値
・ドル円：115.059
10:39 報道
米露首脳会談：原則合意
【考察】リスクオフ後退、ドル売り、円売り、強さ「円＞ドル」でドル円下落
12:02 要人発言
岸田首相
「株主還元で成長の果実流出」(Bloomberg)
【考察】投資家軽視の日本株売り材料ですが、ウクライナ情勢の注目度が高いため影響見られず。
15:00 クローズ
・ドル円：114.976
・日経平均株価：26910.65
欧州マーケット(17:00~1:30)
17:00 オープン
・ドル円：114.929
19:57 報道
ドネツク人民共和国： 非常事態宣言
【考察】リスクオフ
21:45 要人発言
ロシア政府： 国境侵犯した5名を殺害
【考察】強烈なリスクオフ
NYマーケット(23:30~6:00)
23:30 米国がプレジデンツデー祝日で休場
・ドル円：114.857
25:17 要人発言
米国ボウマンFRB理事
「3月FOMCでの利上げ支持」
「3月の利上げ幅はデータで判断」
「インフレ対策には適切なバランスシート縮小が必要」
【考察】タカ派ではありますが想定内の発言。
25:30 欧州クローズ
・ドル円：114.820
27:41 要人発言
露プーチン大統領
米国、NATO諸国、ウクライナを強烈に批判。
【考察】リスクオフ加速
28:38 報道
露プーチン大統領
正式に親露の分離派独立を認める法令に署名
【考察】ロシアと欧米諸国の対立必至。強烈なリスクオフ材料。
29:33 要人発言
米国バイデン大統領
独立承認地域への投資など禁止
【考察】リスクオフ材料。これから欧米各国は各種制裁が発表される可能性大。
30:00
・ドル円：114.800
6:20 報道
「プーチン露大統領、ウクライナへのロシア軍侵攻を命令」
【考察】大規模な武力衝突の可能性が出てきたことは強烈なリスクオフ。
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
NYマーケットクローズ時点の通貨強弱
- CHF(リスクオフ通貨)：前日5位
- JPY(リスクオフ通貨)：前日6位
- AUD(資源国リスクオン通貨)：前日3位
- NZD(資源国リスクオン通貨)：前日1位
- GBP(リスクオン通貨)：前日4位
- USD(基軸通貨)：前日2位
- CAD(資源国リスクオン通貨)：前日8位
- EUR(リスクオン通貨)：前日7位
【考察】
本日もウクライナ情勢悪化がより強まったことでリスクオフと見なされる推移になりました。
米国債イールドカーブ
米国がプレジデンツデー祝日で債券市場も休場
本日の材料まとめ
ドル買い材料
- 金融政策
- 政治、経済
- 要人発言
- 米国ボウマンFRB理事(2/21)：タカ派
- 新型コロナ
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢
- 露プーチン大統領(2/21)：正式に親露の分離派独立を認める法令に署名
- 報道(2/21):「プーチン露大統領、ウクライナへのロシア軍侵攻を命令」
- ウクライナ情勢
ドル売り材料
- 政治、経済
- 要人発言
- 新型コロナ
- 地政学リスク
円買い材料
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢
- 露プーチン大統領(2/21)：正式に親露の分離派独立を認める法令に署名
- 報道(2/21):「プーチン露大統領、ウクライナへのロシア軍侵攻を命令」
- ウクライナ情勢
円売り材料
- 金融政策
- 要人発言
- 岸田首相(2/21)：「株主還元で成長の果実流出」
- 政治、経済
- 新型コロナ
- 地政学リスク
テクニカル分析
ドル円チャート
- 月足： ボリンジャーバンド開いており、上昇トレンド継続。上値目処は月足実体上限116.762。
- 週足： 先週は実体上限115.577から大きく戻されて陰線で引け。ボリンジャーバンドスクイーズ中で直近の流れはレンジ。
上値目処は週足実体上限115.577。 - 日足： ボリンジャーバンドスクイーズ中。上ヒゲで大きく戻されて20MA付近の日足レジスタンス115.074直下で引け。
下降チャネル下限に位置しており反発上昇すれば、上値目処は下降チャネル上限付近の日足レジスタンス115.365。
下降チャネル上限到達後、反発すれば下値目処114.852。
日足押し安値115.074下抜けてレジサポが決まったなら、下値目処日足サポート114.363。 - 4H足：下降チャネル下限から反発上昇し200MAでサポート。
上値目処は下降チャネル上限付近の日足レジスタンス115.365。
下降チャネル上限到達後、反発すれば下値目処114.852。
下降チャネル下限抜けで下値目処114.363。 - 1H足： ボリンジャーバンドスクイーズ中。戦略は4Hと同じ。
- 15M足：下落トレンド中。戦略は4H足と同じ。
【シナリオ】
①ロング
(A)日足レジスタンス115.074レジサポ→目標4H足チャネル上限かつ日足レジスタンス115.365
(B)4H足チャネル上限かつ日足レジスタンス115.365上抜け→レジサポ→目標日足実体上限115.577。
②ショート
(C)4H足チャネル上限かつ日足レジスタンス115.365上昇→反発→レジサポ→目標日足サポート114.852。
(D)日足サポート114.852下抜け→レジサポ→目標日足サポート114.363。
ウクライナ情勢悪化の一途でリスクオフが強い。よって、ショート優先とします。
【考察】
1H足で上下に長いヒゲで下降チャネルを形成。チャネル幅は小さくエントリータイミングを見出せませんでした。
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