2023年11月28日(火)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)11/27の欧米マーケット影響
「景気悪化懸念→株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」、「月末円売りポジション巻き戻し円買い観測」、「FRB利上げ観測後退→米国債利回り低下→ドル売り」、「米国経済指標悪化、米国5年債入札好調」によりドル円下落。

(2)経済指標
・日銀、基調的なインフレ率を捕捉するための指標
・米国住宅価格指数
・米国S&Pケースシラー住宅価格指数
・米国コンファレンスボード消費者信頼感指数
・米国リッチモンド連銀製造業指数
・米国7年債入札

(3)要人発言
・政府日銀の円安牽制
・FRB要人

(4)その他
・TOM効果
株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中しやすい。「株買い→円売り材料」、「株売り→円買い材料」になり得る。

・来週のドル・円は上値の重い展開に、米経済指標の下振れリスクを警戒(Bloomberg
・【債券週間展望】長期金利は上昇か、日銀政策修正や買いオペ減額警戒(Bloomberg
・【日本株週間展望】堅調、米物価懸念後退し景気期待-年末商戦を注視(Bloomberg

先週の傾向として、東京マーケットでドル円下落しても欧州マーケット付近からはドル円上昇に転じていた。
11/27(月)も欧州マーケット付近から上昇に転じたが戻り売りに押されて下落。「FRB利上げ終了観測ドル売り」と「景気後退懸念のリスクオフ円買い」が材料視されたよう。
本日は複数の注目経済指標やFRB要人発言が予定されていることから、先週の傾向に戻るのか、前日の傾向に転換するのか注視したい。

一方で、「日米金融政策差に基づくドル買い・円売り」が主要なファンダメンタルズ材料には変わりない。更に152円台付近に達するまでは、政府日銀為替介入への警戒感も後退しており円買い材料が乏しい。従って、押し目買いが入りやすい地合いは続く。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。本日、スポット応当日にあたることから仲値に向けて売買交錯しやすい。

*スポット:直物為替(直物取引)。原則、売買を契約した日(約定日)から2営業日後に受け渡しをする外国為替取引のこと。

*スポット応当日:スポットの受け渡し日のこと。月末、年末や四半期末には仲値に向けた実需勢等の売買が交錯しやすく荒い値動きが生じる可能性がある。

14:00 経済指標
基調的なインフレ率を捕捉するための指標
日銀独自のコア物価指標、将来予測の有効指数は伸び鈍化-10月(Bloomberg

【考察】インフレ鈍化→日銀政策修正観測後退→ドル円上昇。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

23:00 経済指標
米国住宅価格指数
前期比:前回1.7%(改定1.9)、予想%、結果2.1%(◎)
前月比:前回0.6%(改定0.7)、予想0.4%、結果0.6%(○)

23:00 経済指標
米国S&Pケースシラー住宅価格指数
前年比:前回2.16%(改定2.14)、予想4.10%、結果3.92%(△)

【考察】強弱混在だが、弱い数値が材料視されドル円下落継続。

24:00 経済指標
米国コンファレンスボード消費者信頼感指数
米国ミシガン大学消費者信頼感指数と同様、経済活動全体に重要な役割を果たす個人消費に関する重要指標。
前回102.6(改定99.1)、予想100.9、結果102(◎)

24:00 経済指標
米国リッチモンド連銀製造業指数
基準0、前回3、予想1、結果-5(×)

【考察】強弱混在だが、弱い数値が材料視されドル円下落継続。今週の傾向は強い数値のドル円反応乏しく、弱い数値でドル円下落しやすい。

24:08~要人発言
米国ウォラーFRB理事
(過去の発言:7/149/510/1010/1110/18, 11/7, 11/28)
ウォラーFRB理事、金融政策が好位置にあるとの確信強めている(Bloomberg

【考察】ハト派、タカ派発言交錯するなか、データ次第ではあるが利下げの可能性を言及したことがサプライズとなり、「米国債利回り急落→ドル売り」のドル円急落。

24:11~要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
(過去の発言:9/259/2810/1610/1911/711/911/14, 11/17, 11/28)
シカゴ連銀総裁、インフレは低下しているが目標にはまだ戻っていない(Bloomberg

【考察】タカ派発言。しかし、ウォラーFRB理事のサプライズハト派発言の影響強くドル円下落継続。

24:44~要人発言
米国ボウマンFRB理事
(過去の発言:8/79/2610/210/1110/1811/7, 11/9, 11/28)
ボウマン理事、インフレ進展停滞なら利上げが望ましいと表明(Bloomberg

【考察】タカ派発言。しかし、ウォラーFRB理事のサプライズハト派発言の影響強くドル円下落継続。

27:00 経済指標
米国7年債入札(Upcoming Auctions
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.908%、結果4.399%(×)
応札倍率:前回2.70倍、結果2.44倍(×)

【考察】入札不調→ドル円上昇。しかし直前までのドル円急落の勢いが続き全戻しから揉み合い。

28:28~要人発言
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
(過去の発言:9/79/2910/18, 11/16, 11/28)
米長期インフレ期待は安定、物価圧力低下を歓迎=NY連銀総裁(Reuters

【考察】タカ派発言→ドル円下げ止まり。

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値148.67。
「米国景気後退懸念→株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」、「月末ポジション調整観測円買い」、「米国債利回り上昇→ドル買い」が交錯するも、ドル買い強くドル円下落し、東京安値147.97。

きょうの国内市況(11月28日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
前日同様、欧州オープン前からドル円上昇、148.83を付けるも4H足下降ダウレジスタンス148.81からの戻り売りに押されて再び下落。
米国経済指標は強弱混在だがドル円下落継続。今週の傾向は強い数値のドル円反応乏しく、弱い数値でドル円下落しやすい。
更に米国ウォラーFRB理事のハト派発言(利下げの可能性示唆)によってドル円急落、日足安値147.32を付けた。
日足終値147.47。

総じて、米国ウォラーFRB理事のハト派発言(サプライズの利下げ可能性示唆)によって、利下げ織り込みの米国債利回り急低下からドル円急落。

【米国市況】米国債は続伸、FRBピボット観測-ドル一時147円33銭(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

11/28(火)は11/27(月)に対しブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド縮小。ドル売り・買い材料交錯(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
12月公表:25bps引き下げ0.0%、据え置き96.3%、25bps引き上げ3.7%

テクニカル分析

トレード

  • 月足:11月陰線形成中。上昇トレンド。ボリンジャーバンド(BB)スクーズ。
  • 週足:11/27週、陰線形成中。BBスクイーズ移行中。11/27週は上昇優位と推測。
  • 日足:11/27大陰線。レンジ。BBスクイーズ移行中。11/28は日足サポート148.395への下落から上昇転換優位と推測。
  • 4H足:下降トレンド。BBエクスパンション移行中。
  • 1H足:下降チャネル。BBスクイーズ。
  • 15M足:レンジ。BBスクイーズ移行中。

【シナリオ】

①ロング
(A)日足サポート148.395付近まで下落→1H足20MAをダウ上昇→目標4H足レジスタンス148.807

②ショート
(B)4H足レジスタンス148.807付近へ上昇→ダウ転換下落→目標日足サポート148.395

11月通算:15勝7敗、勝率68.2%、獲得Pips +183.5

(Trading View)

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