2023年11月2日(木)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)11/1の欧米マーケット影響
欧州オープン後、米国四半期定例入札と米国ISM製造業景気指数が弱い数値数値で150.82へ下落。
FOMC公表は予想通りのサプライズなしだが総じてタカ派。初動150.89へ下落から151.17へ全戻し上昇。パウエルFRB議長会見はタカ派発言だったが、市場は利上げ据え置きとの整合性なく、12月FOMC追加利上げも断言しないことを材料視してリスクオンとなり利下げへの織り込みでドル円下落。リスクオンとなり利下げへの織り込みでドル円下落し、引け直前に日足安値150.66を付けた。
日足終値150.96。

(2)経済指標
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国非農業部門労働生産性指数速報値、単位労働コスト速報値
・米国製造業新規受注
・米国耐久財受注確報値

(3)要人発言
・政府日銀の円安牽制

(4)その他
・中東情勢の地政学リスクオフ
・TOM効果
株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中しやすい。「株買い→円売り材料」、「株売り→円買い材料」になり得る。
・米国主要企業決算
・【債券週間展望】長期金利低下か、日銀会合後のあく抜け期待し買い(Bloomberg
・来週のドル・円は底堅い、中銀イベントや米雇用統計次第で151円台も(Bloomberg


本日注目も、政府・日銀の円安牽制や為替介入。10/31日銀会合後にドル円急騰したことから為替介入のコンセンサスが得られたと判断されている。

また、米国経済指標も注目度が材料が続く。前日、FOMC声明では、金融情勢(長期金利)重視が追加されていることから、米国10年債利回りの動きがより重要になったと推測される。

中東悪化が中東全域に波及する可能性もあることから、ヘッドラインに引き続き要注意。

<材料とドル・円方向性>
①「中東情勢悪化→安全資産の米国債買い→米国債利回り低下→ドル売り」
②-1「中東情勢悪化→原油先物価格上昇→インフレ懸念→米国債利回り上昇→ドル買い」
②-2「中東情勢悪化→原油先物価格上昇→インフレ懸念→日本貿易収支悪化懸念→円売り」
③-1「中東情勢悪化→地政学リスクオフ円買い」
③-2「中東情勢悪化→景気悪化懸念→株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」
④「中東情勢悪化→有事のゴールド買い→ドル売り」
⑤「政府日銀の円安牽制警戒、日銀政策修正観測→ドル売り・円買い」
⑥-1「米国経済指標の強い数値→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑥-2「米国経済指標の弱い数値→米国債利回り低下→ドル売り」
⑦-1「FRB要人のタカ派発言→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑦-2「FRB要人のハト派発言→米国債利回り低下→ドル買い」
⑧-1「米国財政赤字拡大→米国債供給量増加→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑧-2「米国財政赤字拡大→米国経済悪化懸念→ドル売り」
⑨-1「米国10年債利回り5%突破→ポートフォリオへの組み入れ需要増→米国債価格上昇→米国債利回り低下→ドル売り」
⑨-2「米国10年債利回り5%突破→ポートフォリオへの組み入れ需要増→米国外投資家のドル需要増→ドル買い」

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 実質五十日仲値(11/3-5休場につき)
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

12:35 経済指標
日本10年国債入札
応札倍率:前回3.93倍、結果3.62倍(×)

【考察】入札不調であったが、米国債利回り低下を受けて警戒感が出ていた中で波乱なく入札通過した安心感から、利回り低下継続。

16:59 報道
日銀、来年金融緩和解除検討

【考察】サプライズ報道でドル円下落するも詳細不明なためか直ぐ全戻し。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回21.0万件(改定21.2)、予想20.9万件、結果21.7万件(×)

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回179.0万件(改定178.3)、予想177.5万件、結果181.8万件(×)

21:30 経済指標
米国非農業部門労働生産性指数速報値
農業部門を除いたモノとサービスを生産する労働者の生産性を把握する指標。
前期比:前回3.5%(改定3.6)、予想4.0%、結果4.7%(◎)

米国単位労働コスト速報値
前期比:前回2.2%(改定3.2)、予想1.0%、結果-0.8%(×)

【考察】前日FOMCで追加利上げはデータ次第が改めて示されたなかで、雇用とコストの注目度が上がったタイミングでの弱い数値だったことでドル円下落。

23:00 経済指標
米国製造業新規受注
前月比:前回1.2%(改定1.8)、予想2.8%、結果2.3%(△)

23:00 経済指標
米国耐久財受注確報値:設備投資の先行指標
前月比:前回4.7%(改定)、予想4.7%、結果4.6%(×)
コア前月比:前回0.5%(改定)、予想0.5%、結果0.4%(×)

29:31 米国主要企業決算
アップル
売上高:前回818.0億ドル、予想893.5億ドル、結果895.0億ドル(◎)
EPS:前回1.26ドル、予想1.39ドル、結果1.46ドル(◎)
アップルは4四半期連続の減収、01年以来の長期低迷-中国販売不振で(Bloomberg

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値150.96。
前日FOMC・パウエルFRB議長会見はタカ派であったものの、「米国政策金利据え置き・12月追加利上げ懸念後退→米国債利回り低下→ドル売り」の流れを引き継いで、東京安値150.15を付けた。
「米国債利回り低下→日本国債利回り低下→株先物・株価指数上昇→リスクオン円売り」よりもドル売り強。

きょうの国内市況(11月2日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
前日FOMCで追加利上げはデータ次第が改めて示されたなかで、雇用とコストの注目度が上がったタイミングで米国新規失業保険申請件数・失業保険継続申請件数かつ米国単位労働コスト速報値が弱い数値だったことでドル円急落、日足安値149.85を付けた。
しかし、切り番150.00付近はショート勢の利確や押し目買い勢が入りやすく、一気に切り返し経済指標の下落を全戻し。
日足終値150.47。

【米国市況】S&P500は4月以来の大幅高、雇用統計控え-150円半ば(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

11/1(水)は10/31(火)に対しツイスト(短期金利上昇、長期金利低下)、逆イールド大幅拡大。ドル売り材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
12月公表:25bps引き下げ0.0%、据え置き80.2%、25bps引き上げ19.8%

テクニカル分析

トレード

  • 月足:11月陰線形成中。上昇トレンド。ボリンジャーバンド(BB)スクーズ。
  • 週足:10/30週、陽線形成中。上昇トレンド。
  • 日足:11/1陰線。上昇トレンド。BBエクスパンション。
  • 4H足:レンジ。BBエクスパンションからスクイーズ移行中。
  • 1H足:下降チャネル。BBスクイーズ。
  • 15M足:レンジ。BBスクイーズ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足サポート150.485又は4H足20MA付近へ下落→ダウ転換上昇→目標4H足レジスタンス150.777

②ショート
(B)1H足レジスタンス151.181、1H足チャネル上限や1H足20MA付近まで上昇→ダウ転換下落→目標4H足サポート150.777
(C)4H足サポート150.777をダウ下落→目標1H足サポート150.485又は4H足20MA。

11月通算:2勝1敗、勝率66.7%、獲得Pips +22.9

(Trading View)

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