2022年3月22日(火)ドル円初心者戦略と結果

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

注目材料

1. ウクライナ情勢緊迫化
(1)戦闘激化、停戦交渉不調、ウクライナ原発攻撃、核威嚇:リスクオフ
「安全資産米国債買い→米国債利回り低下→ドル売り」「安全資産ドル買い」
「米国債利回り低下→日米金利差縮小→円買い」、「株価下落→円買い」
⇒ドル買いドル売り交錯、円買い。総じてドル円下落と推測。

(2)停戦交渉前進:リスクオフ後退
 (1)と逆の動きとなるためドル円上昇と推測。

(3)コモディティ価格・食品価格急騰
「決済ドル需要増→ドル買い」、「インフレ加速→米利上げ見込み→ドル買い」、「スタグフレーション懸念→ドル売り」
「日本貿易収支悪化→円売り」、「インフレ加速→円利上げ観測→円買い」「スタグフレーション懸念→円売り」
⇒ドル買いドル売り、円買い円売りが交錯。しかし、急な円利上げは考えにくいことから、総じてドル円上昇と推測。

3/21はリスクオフが高まるような要人発言が相次ぎましたがドル円への影響見られず。
しかし、ロシアからウクライナへの最後通牒があったことから、ロシア軍の攻撃激化が予想されリスクオフが高まる可能性があると考えます。


2. 3/18に続いて3/21も米国金融当局者のタカ派発言相次ぐ
米国FRBの金融引き締め方針、日銀の金融緩和継続方針のスタンスから、ドル買い円売りによるドル円上昇しやすいと考えます。

マーケットの動き

東京マーケット前
6:00 取引開始
・ドル円: 119.458 (前営業日終値 119.467 からギャップアップダウン)

東京マーケット(9:00~15:00)、春分の日で休場
9:00 オープン(日本3連休明け)
・ドル円: 119.592
・日経平均株価: 27091.32 (前日営業日終値 26827.21 )
・TOPIX 1922.93 (前日営業日終値 1909.27 )
株価指数はギャップアップスタート。

9:55 仲値
・ドル円: 120.011

15:00 クローズ
・ドル円: 120.325
・米国債2年利回り: 2.172 %
・米国債10年利回り: 2.333 %
・日経平均株価: 27224.04 (前営業日比 +396.83 、 +1.48 %)
・TOPIX 1933.74 (前営業日比 +24.47 、 +1.28 %)

欧州マーケット(17:00~25:30)
17:00 オープン
・ドル円: 120.469
・米国債2年利回り: 2.166 %
・米国債10年利回り: 2.328 %

21:33 要人発言
米国ブラード・セントルイス連銀総裁
「50bp利上げは確実に実施される」

セントルイス連銀総裁、利上げ「速いほど良い」-インフレ抑制で(Bloomberg)

【考察】タカ派発言にも関わらず、3/18から米国金融当局者のタカ派発言が相次いでおりサプライズではないためかドル円上昇せず、むしろ下落。

NYマーケット(22:30~29:00)
22:30 オープン
・ドル円: 120.619
・米国債2年利回り: 2.181 %
・米国債10年利回り: 2.366 %
・ダウ平均: 34583.24 (前営業日終値 34553.00 )
・S&P500: 4469.10 (前営業日終値 4461.17 )
・ナスダック: 13866.43 (前営業日終値 13838.47 )

23:00 経済指標
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
米国リッチモンド連銀製造業指数3月度:前回1、予想2、結果13(◎)

25:30 欧州クローズ
・ドル円: 120.553
・米国債2年利回り: 2.179 %
・米国債10年利回り: 2.370 %

25:31 要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁
「インフレは高すぎる」
「金融政策の正常化に踏み切るべき」

高すぎるインフレが主要なリスク=サンフランシスコ連銀総裁(Reuters)

【考察】タカ派発言。

29:00 NYクローズ
・ドル円: 120.766
・米国債2年利回り: 2.166 %
・米国債10年利回り: 2.388 %
・ダウ平均: 34807.47 (前営業日比 +254.47 、 +0.74 %)
・S&P500: 4511.60 (前営業日比 +50.43 、 +1.13 %)
・ナスダック: 14108.83 (前営業日比 +270.37 、 +1.95 %)
米国主要3指数全て強い上昇。翌日の日本株上昇も期待あり。

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. NZD(資源国リスクオン通貨):前日6位
  2. AUD(資源国リスクオン通貨):前日4位
  3. GBP(リスクオン通貨):前日3位
  4. CAD(資源国リスクオン通貨):前日1位
  5. EUR(リスクオン通貨):前日8位
  6. CHF(リスクオフ通貨):前日5位
  7. USD(基軸通貨):前日2位
  8. JPY(リスクオフ通貨):前日7位

【考察】
ウクライナ情勢悪化に変わりはなかったもののリスクオン流れ。特にJPYの弱さが際立つ。①日米金利差拡大、②安全資産としての魅力低下、③日本の経済成長率低下、④日本の貿易収支悪化がJPY売り要因。①~④のいずれも改善が見えないことから、JPY売りが続く可能性が高い。決済などでJPY買いが入っても一時的になると考えます。

米国債イールドカーブ

3/22(火)は3/21(月)に対して、ベア・スティープニング(短期金利上昇、長期金利上昇、長短金利差拡大)になりました。
引き続き3年~10年利回りで逆イールドが発生。

*債券ベア:「安全資産債券売り→債券利回り上昇」、「安全資産債券売り→リスク資産買い(株式等)」、景気良好

*ベア・スティープニング:直近の景気良好→景気過熱抑制のために政策金利上げの可能性浮上→長短金利上昇→長期金利高く将来も利上げ見込み→好景気継続→リスクオン→ドル買い示唆

テクニカル分析

ドル円チャート

  • 月足: ボリンジャーバンドエクスパンションし上昇トレンド。
  • 週足: ボリンジャーバンドエクスパンションし上昇トレンド。
  • 日足: ボリンジャーバンドエクスパンションし上昇トレンド。
  • 4H足:ボリンジャーバンドエクスパンションからスクイーズしつつあるも、上昇トレンド。
  • 1H足: ボリンジャーバンドエクスパンションし上昇トレンド。
  • 15M足:ボリンジャーバンドエクスパンションからスクイーズしつつあるも、上昇トレンド。

【シナリオ】
①ロング
(A)1H足サポート119.285まで下落後反発→1H足レジスタンス119.500上抜け→レジサポ→目標ラウンドナンバー120.000。
(B)1H足サポート119.116まで下落後反発→レジサポ→目標1H足レジスタンス119.500。
(C) (B)で119.500到達後、119.500上抜け→レジサポ→目標ラウンドナンバー120.000。

②ショート
(D)4H足上昇チャネル下限かつ4H足押し安値119.116下抜け→1H足サポート118.909下抜け→レジサポ→目標4H足押し安値118.405。

全時間足が上昇トレンド中であるためロング優先。

【考察】
8:45 119.500上抜け→レジサポ→(C)ロング可。
9:45 目標120.000到達→(C)ロング成立。
ロング優勢と考えてはいましたが、東京マーケットオープン前から強い上昇を示し、気づけば121.000まで上昇。思った以上に円が弱い。

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