2022年5月17日(火)ドル円初心者戦略と結果

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

注目材料

1. ウクライナ情勢緊迫化
5/16はロシア・プーチン大統領がスウェーデンとフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟申請について「われわれは対応策を講じる」と表明。ロシアの対応策の内容によってリスクオフが高まったり、ウクライナ情勢悪化に関する報道や発言あればドル買い円買いが交錯してドル円が不規則な動きになりやすいため警戒したい。

2. 経済指標・要人発言
大きな注目材料は2つ。
①米国小売売上高:「強い数値→ドル買い」、「弱い数値→ドル売り」を想定。
②と米国パウエルFRB議長発言:「0.75%以上利上げやバランスシート縮小加速に類する発言→ドル買い」、「コンセンサスの0.50%利上げ等、従来通りの発言→ドル動き小」と推測します。

マーケットの動き

東京マーケット前
6:00 取引開始

東京マーケット(9:00~15:00)

9:59 要人発言
雨宮日銀副総裁
「物価は総合指数で2%達成が必要」
「金融緩和を縮小すると経済活動に下押し圧力がかかかり、企業収益、雇用、賃金、物価が阻害される」

「短期間での過度な為替変動は望ましくない」
「為替はファンダメンタルズを反映し安定推移が重要」

(Bloomberg)

【考察】金融緩和継続で円安容認発言

11:19 要人発言
鈴木財務相
「為替相場は経済のファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要」
「最近のような急速な為替の変動は望ましくない」


【考察】円安牽制発言

欧州マーケット(16:00~25:00)

21:09 要人発言
米国ブラード・セントルイス連銀総裁(2022年FOMC投票権あり)

「最も差し迫った問題はインフレ」
「労働市場は非常にタイトなまま」
「米国見通しに対する最大のリスクは、ヨーロッパと中国の経済状況」
「インフレを抑えるために適切な計画を有する」
「今後会合で0.50%利上げは好ましい」
「バランスシート縮小の影響は明らかでない」

(Bloomberg)

【考察】タカ派発言ではあるもののサプライズなし

21:30 経済指標
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
米国小売売上高 4月度
前月比:前回0.5%(改定0.7)、予想1.1%、結果0.9%(△)
コア前月比:前回1.1%(改定1.4)、予想0.4%、結果0.6%(○)

(Bloomberg)

22:15 経済指標
米国鉱工業生産指数4月度
鉱工業生産指数:前回0.9%、予想0.5%、結果1.1%(◎)
設備稼働率:前回78.3%、予想78.6%、結果79.0%(◎)

(Bloomberg)

NYマーケット(22:30~29:00)

23:00 経済指標
米国企業在庫3月度
前回1.5%(改定1.8)、予想1.9%、結果2.0%(◎)

米国NAHB住宅市場指数
前回77、予想75、結果69(✕)

(Bloomberg)

24:50 報道
NY市、新型コロナ感染の警戒レベルを「高い」に引き上げ、マスク着用推奨
(Bloomberg)

【考察】米国経済悪化懸念でドル売り材料。

25:00 欧州クローズ

25:34 要人発言
米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(2022年FOMC投票権なし)
「年内に少なくとも中立的な金利にする」
「必要な対策を取るが、どの程度の措置が必要かは分からない」
「インフレが高く労働市場が強いためタカ派になりやすい」
「賃金・物価スパイラルが始まる前にインフレ率を2%まで下げる必要がある」
「FRB政策が景気後退を引き起こすか、まだ分からない」

(Reuters)

【考察】タカ派発言

27:07 要人発言
米国パウエルFRB議長

「多数のFOMCメンバーが今後2回の会合で0.50%の利上げを支持」
「現時点、フォワードガイダンスを提示することは困難」
「インフレ減速に関する確たる証拠が必要」
「インフレが低下するまで政策金利を上げ続ける」
「中立金利を上回る必要があるなら躊躇しない(水準に言及なし)」
「中立水準到達のために迅速に金利を引き上げている」
「今年の第4四半期におそらく中立金利達成する」

(Bloomberg)

【考察】タカ派発言

29:00 NYクローズ

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. GBP(リスクオン通貨):前日2位。英雇用統計が強い数値で買い。
  2. EUR(リスクオン通貨):前日5位。クノット・オランダ中銀総裁のタカ派発言で買い
  3. CHF(リスクオフ通貨):前日8位。
  4. NZD(資源国リスクオン通貨):前日4位。中国の新型コロナ対応の行動制限が緩和期待で買い。
  5. AUD(資源国リスクオン通貨):前日3位。豪準備銀行(RBA)の議事要旨がタカ派、中国の新型コロナ対応の行動制限が緩和期待で買い。
  6. CAD(資源国リスクオン通貨):前日1位。原油価格軟調
  7. USD(基軸通貨):前日7位。米国小売売上高総じて良好、米国鉱工業生産指数強で買い。リスクオフ後退で売り。
  8. JPY(リスクオフ通貨):前日6位。リスクオフ後退で売り。

米国債イールドカーブ

5/17(火)は5/16(月)に対して、ベア・フラットニング(短期金利上昇、長期金利上昇、長短金利差縮小)。

*ベア・フラットニング:直近の景気良好→景気過熱抑制のために政策金利上げの可能性浮上→長短金利上昇→長期金利高く将来も利上げ見込み→利上げが続く可能性あり→景気にブレーキ掛かりそう→リスクオン終焉に近い→ドル買い後退示唆

テクニカル分析

ドル円チャート

  • 月足: ボリンジャーバンド+2σをバンドウォークし強い上昇トレンド。しかし十字線形成中。
  • 週足:ボリンジャーバンド+2σをバンドウォーク終了したものの上昇トレンド。
  • 日足: 5/16陰線実体が20MAで抑えられて引けで下落優勢か。ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。
  • 4H足:ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。
  • 1H足:ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。
  • 15M足:ボリンジャーバンドス横向きレンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)4H・1H足戻り高値実体129.469上抜け→レジサポ→目標4H足戻り高値実体129.783。

②ショート
(B)4H足押し安値実体128.808下抜け→レジサポ→目標日足実体128.279。

5/16日足でレジサポ確定と考えれば下落優勢ですが、切り下げトレンドライン上抜ければ上昇狙いに転換したい。

【考察】
22:15 4H・1H足戻り高値実体129.469上抜け→レジサポ→(A)ロング可
22:45 目標4H足戻り高値実体129.783到達→(A)ロング成立
ヒゲ先で目標到達後に急落して129.469下抜けており、タイミングを誤ると即SLに遭う局面でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました