2022年6月15日(水)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

注目材料

1. 経済指標・要人発言
(1)米国小売売上高
「強い数値→ドル買い→ドル円上昇」、「弱い数値→ドル売り→ドル円下落」を想定します。

(2)米国FOMC(政策金利・声明)
・利上げ:コンセンサスは0.50%でしたが、6/10米国消費者物価指数の強い結果を受けて、0.75%報道が出たことで急速に市場織り込みが進みました(CME FedWatch)。当初のコンセンサス通りでもドル買いになりそうですが、0.75%以上となれば強いドル買いが生じると考えます。
一方で、急上昇を受けてSell the factにも警戒したい。
・バランスシート縮小:7月・8月の475億ドル縮小は維持の見込みですが、拡大する可能性が出ればドル買い。
・経済見通し(SEP):世界中でスタグフレーション懸念が高まっていますが、米国でもスタグフレーション懸念が示されればドル売りと想定します。
・ドットチャート:6/10米国消費者物価指数の強い結果を受けて、9月以降も利上げ継続が示される可能性が高まり、ドル買いを想定します。

(3)米国パウエルFRB議長発言
想定はタカ派発言でドル買い。サプライズの弱いタカ派やハト派発言があればドル売りを想定。

(4)円安牽制発言
最近のドル円急騰に伴い、6/13も円安牽制発言で一時的に大きなドル円下落が発生しました。今後も同じような動きが出ると想定されます。しかし、牽制だけに留まっており、下落は一時的であることから良い押し目買いを狙いやすいと考えます。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本機械受注4月度
前月比:前回7.1%、予想-1.4%、結果10.8%(◎)
前年比:前回7.6%、予想5.4%、結果19.0%(◎)

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 五十日仲値

11:08 要人発言
松野官房長官
「過度の為替変動は経済に悪影響」
「必要な場合は適切な対応」

14:39 要人発言
日銀、10年物356回債の0.25%での無制限買い入れを16-17日に実施

欧州マーケット(16:00~25:00)

20:00 経済指標
米国MBA住宅ローン申請指数 :注目度は高くないため確認のみ。
前週比:前回-6.5%、結果6.6%(◎)

21:30 経済指標
米国小売売上高5月度 :米国GDPの約70%を占める個人消費動向を示すため注目度が高い(特にコア前月比)。
前月比:前回0.9%(改定0.7)、予想0.3%、結果-0.3%(✕)
コア前月比:前回0.6%(改定0.4)、予想0.7%、結果0.5%(✕)
(Bloomberg)

21:30 経済指標
米国ニューヨーク連銀製造業景気指数6月度
前回-11.6、予想3.1、結果-1.2(△)

21:30 経済指標
米国輸入物価指数5月度
前月比:前回0.0%(改定0.4)、予想1.1%、結果0.6%(△)
前年比:前回12.0%(改定2.4)、予想12.1%、結果11.7%(✕)

NYマーケット(22:30~29:00)

23:00 経済指標
米国企業在庫4月度
前回2.0%、予想1.3%、結果1.2%(✕)

23:00 経済指標
米国NAHB住宅市場指数:前回69、予想68、結果67(✕)

23:30 経済指標
米国週間石油在庫統計
原油在庫:前回202.5万バレル、予想-119.9万バレル、結果195.6万バレル(○)
ガソリン在庫:前回-81.2万、予想-2.3万バレル、結果-71.0万バレル(△)

25:00 欧州クローズ

27:00 経済指標
米国FRB政策金利6月度
前回0.75-1.00%、予想1.50-1.75%、結果1.50-1.75%(○)
(Projection Materials)

27:05 経済指標
米国FOMC声明

「雇用は堅調で失業率は低い」
「ロシアのウクライナ侵攻は、多大な経済的な困難を引き起こしている」
「侵攻がインフレ上振れ圧力を生み出し、世界経済活動を圧迫」
「中国ロックダウンがを状況を悪化させる可能性がある」
「インフレリスクを注視」
「FF金利誘導目標レンジの継続的な引き上げが適切になると見込む」
「インフレ率を目標の2%に戻すことを目指す」
「米国ジョージ・カンザスティ連銀総裁が0.75%利上げに反対し、0.50%利上げを主張」

(Reuters)(Bloomberg)

【考察】
発表前:手控えの様子でレンジ推移。
発表後:予想通り利上げとタカ派声明でドル円上昇。しかし、上下の変動大。

27:31 要人発言
米国パウエルFRB議長

「インフレ抑制に強くコミットする」
「労働市場は非常にタイト」
「住宅市場は減速」
「インフレは上方向のリスクを警戒」
「現状は75bp利上げを正当化している」
「7月FOMCで50bpもしくは75bpの利上げの可能性あり」
「75bp利上げは例外」
「持続的なインフレ減速が必要」
「政策金利の中立水準は約2.5%と推定」
「FRBがリセッションを意図的に引き起すことはない」
「賃金上昇と物価上昇のスパイラルにない」
「経済減速を示唆するデータは存在しない」
「米国経済はソフトランディングに近い形で着地できる」
(Bloomberg)

【考察】
総じてタカ派発言でだったものの、0.75%連続利上げには慎重であったことがハト派と受け止められたためかドル円急落。

29:00 経済指標
米国対米証券4月度
前回231億ドル、予想-、結果877億ドル(◎)

29:00 NYクローズ

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. AUD(資源国リスクオン通貨):前日7位。
  2. GBP(リスクオン通貨):前日8位。
  3. NZD(資源国リスクオン通貨):前日6位。
  4. JPY(リスクオフ通貨):前日5位。
  5. CHF(リスクオフ通貨):前日4位。
  6. CAD(資源国リスクオン通貨):前日3位。
  7. EUR(リスクオン通貨):前日1位。
  8. USD(基軸通貨):前日2位。

米国債イールドカーブ

6/15(水)は6/14(火)に対して、ブル・スティープニング(短期金利低下、長期金利低下、長短金利差拡大)。

*ブル・スティープニング:
直近の景気後退→政策金利下げ(又は利上げ期待後退)の可能性浮上→将来の金利もやや低下見込み→景気後退懸念→リスクオフ→ドル売り示唆


ドルインデックス:日足大陰線。ボリンジャーバンドエクスパンションは継続で104.757でレジサポして週足上限106.500目指しやすい。
米国債2年利回り:日足大陰線。ボリンジャーバンドエクスパンションは継続で+1σまで下落しても反発が生じれば再び、週足実体上限3.480%まで上昇しやすいと想定。
米国債10年利回り:日足大陰線。サポート3.148%付近がボリンジャーバンド+1σであり、ここから反発が生じれば、週足実体上限3.477%まで上昇しやすいと想定。

6/15が大陰線であったことから、6/16は約50%戻し上昇しやすく、約50%戻し後も下げ止まりが見られれば強い上昇へ回帰すると想定します。

テクニカル分析

ドル円チャート

  • 月足: ボリンジャーバンド+2σをバンドウォークし強い上昇トレンド。
  • 週足:ボリンジャーバンド+1σで反発し、強い上昇トレンド。
  • 日足:6/14大陽線。6/15は上昇しやすいと推測。
  • 4H足:ボリンジャーバンドエクスパンションしつつあり。
  • 1H足:ボリンジャーバンドエクスパンションし、+2σをバンドウォーク。
  • 15M足:上昇トレンド

【シナリオ】
①ロング
(A)1H足トレンドラインで反発→目標週足実体上限135.800。

②ショート
(B)1H足押し安値実体134.923下抜け→20MA反発・レジサポ→目標1H足押し安値134.437。

【考察】前提:リスクリワード2.0以上
17:00 134.923下抜け→1H足20MA下、レジサポ→(B)ショート可
18:15 目標134.437到達→(B)ショート成立

目標損益:(134.680-134.437)×100=24.3pips
S/L :134.680+0.10=134.780
RR: 24.3/10=2.43
結果:+24.3pips

6月通算:5勝5敗、勝率50.0%
6月獲得pips:+125.5

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