ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)12/8の欧米マーケット影響
米国雇用統計は総じて強い数値で日足高値145.226を付けたが、145.00付近は前日の急落で含み損を抱えていたロング勢の決済も入りやすく乱高下。強い数値にも関わらず145円台乗せ失敗したことで上値は固い。
米国ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は強く、インフレ予測は弱い数値が交錯したが、インフレ予測の急低下が材料視されドル円下落。
しかしながら、米国雇用統計の強さから2024年3月利下げ確率が大きく後退したことで再びドル円上昇するも145.00は引き続き重く引け。
日足終値144.98。
(2)経済指標
・米国Ny連銀インフレ期待調査
・米国3年債入札
・米国10年債入札
(3)要人発言
・植田日銀総裁チャレンジング発言の火消し有無
・過度な変動牽制(為替水準ではなく過度な変動が問題なら円高方向でも牽制なければ筋が通らない)
・FEDウォッチャーであるWSJ紙のニック・ティミラオス氏(Twitter):ブラックアウト期間(12/2~12/13)のため、いつもの様に発言や記事に要注意。
(4)その他
【債券週間展望】長期金利は上昇か、日銀政策修正観測や国債入札警戒(Bloomberg)
【日本株週間展望】反発、FOMCで景気後退の過度な織り込みを修正(Bloomberg)
本日注目度の高い材料は米国債入札。入札前に掛けて「米国債供給→米国債利回り」の織り込みでドル円上昇の有無や入札結果に注目。
また、先週12/8(金)米国雇用統計は強い数値にも関わらず、12/7(木)植田日銀総裁チャレンジング発言を影響を受けて初動はドル円乱高下したが、結局は上昇の流れに転じたことから本日も上昇優位と優位と推測。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
16:41 報道
マイナス金利解除、日銀は今月急ぐ必要ほとんどないとの認識-関係者(Bloomberg)
【考察】「12/7(木)植田日銀総裁チャレンジング発言→早期マイナス金利解除観測」を打ち消すリーク報道でドル円上昇継続。
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
25:00 経済指標
米国Ny連銀インフレ期待調査
1年後:前回3.6%、結果3.4%(×)
3年後:前回3.0%、結果3.0%(○)
5年後: 前回2.7%、結果2.7%(○)
【考察】強弱交錯→ドル円揉み合い。
25:30 経済指標
米国3年債入札(Upcoming Auctions)
「最高落札利回り低い、応札倍率高い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.701%、結果4.490%(◎)
応札倍率:前回2.67倍、結果2.42倍(×)
【考察】総じて入札不調→ドル円上昇
27:00 経済指標
米国10年債入札(Upcoming Auctions)
「最高落札利回り低い、応札倍率高い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.519%、結果4.296%(◎)
応札倍率:前回2.45倍、結果2.53倍(◎)
【考察】入札好調→ドル円下落
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値144.98。
日足安値144.81へ一旦下押ししたものの12/8(金)米国雇用統計の強い数値を引き継いで東京145.67へ急上昇。
「米国雇用統計の強い数値→早期利下げ観測後退→米国債利回り上昇→ドル買い」
「米国雇用統計の強い数値→景気後退懸念払拭→株先物・株価指数上昇→リスクオン円売り」
「米国債利回り上昇、日銀早期政策修正観測→円買い」
総じて「ドル買い>円売り」
きょうの国内市況(12月11日):株式、債券、為替市場(Bloomberg)
欧米マーケット:
欧州オープン直前に「12/7(木)植田日銀総裁チャレンジング発言→早期マイナス金利解除観測」を打ち消す報道で146.46へ上昇。しかし、切り番146.50上抜ける材料にならず揉み合い。
米国3年債入札不調で日足高値146.59を付け、米国10年債入札好調でドル円下落。
日足終値146.18。
総じて、12/8(金)米国雇用統計の強い数値の影響継続と12/7(木)植田日銀総裁チャレンジング発言否定報道でドル円上昇。
【米国市況】株小幅高、CPIとFOMC控え慎重-ドル146円台前半(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
米国債イールドカーブ
12/11(月)は12/8(金)に対し(短期金利同等、長期金利同等)、逆イールド同等。ドル買い・売り材料交錯(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)
FOMC見通し(CME FedWatch Tool):FRB政策金利525~550bps
12月公表:25bps引き下げ0.0%、据え置き98.4%、25bps引き上げ1.6%
利下げ観測:2024年3月、25bp引き下げ40.2%。
テクニカル分析
トレード
- 月足:12月陰線形成中。BB+1σへ下落し一旦上昇優位と推測。
- 週足:12/4週、陰線確定。ダウ高値を実体で支え。
- 日足:12/8下長ヒゲ陽線。下降トレンド。BBスクイーズ移行中。
- 4H足:レンジ。BBスクイーズ。
- 1H足:上昇トレンド。BBエクスパンションス。
- 15M足:レンジ。BBスクイーズ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足サポート144.45かつ1H足20MA付近へ下落→ダウ転換上昇→目標4H足レジスタンス144.973
(B)1H足サポート144.19付近へ下落→1H足レジスタンス144.45をダウ上昇→目標4H足レジスタンス144.973
②ショート
(C) 1H足サポート144.190かつ1H足20MAをダウ下落→目標4H足サポート143.377
12月通算:4勝1敗、勝率80.0%、獲得Pips +86.8
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