2023年12月12日(火)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)12/11の欧米マーケット影響
欧州オープン直前に「12/7(木)植田日銀総裁チャレンジング発言→早期マイナス金利解除観測」を打ち消す報道で146.46へ上昇。しかし、切り番146.50上抜ける材料にならず揉み合い。
米国3年債入札不調で日足高値146.59を付け、米国10年債入札好調でドル円下落。
日足終値146.18。総じて、12/8(金)米国雇用統計の強い数値の影響継続と12/7(木)植田日銀総裁チャレンジング発言否定報道でドル円上昇。

(2)経済指標
・日本国内企業物価
・米国消費者物価指数
・米国30年債入札

(3)要人発言
・FEDウォッチャーであるWSJ紙のニック・ティミラオス氏(Twitter):ブラックアウト期間(12/2~12/13)のため、いつもの様に発言や記事に要注意。

(4)その他
【債券週間展望】長期金利は上昇か、日銀政策修正観測や国債入札警戒(Bloomberg
【日本株週間展望】反発、FOMCで景気後退の過度な織り込みを修正(Bloomberg

本日最大の注目は米国消費者物価指数。前日に12/7(木)植田日銀総裁チャレンジング発言の火消しとも言える報道が出たことで円買いへの警戒感は後退したことから、米国消費者物価指数の数値に素直な反応を生じやすい。
前回と予想の乖離が小さいことから事前の織り込みは期待薄だが、発表前に前日の様な上昇が続くなら、弱い数値を警戒したロング勢決済のドル円急落には警戒したい。
より注目されるのはコア指数だが強弱入り交じると乱高下の可能性があるため静観が適切。強弱一致なら大きな動きに期待あり。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本国内企業物価
前月比:前回-0.4%(改定-)、予想0.2%、結果0.2%(○)
前年比:前回0.8%(改定)、予想0.2%、結果0.3%(○)
11月の企業物価は11カ月連続で伸び率縮小、前年比0.3%上昇-日銀(Bloomberg

東京マーケット(9:00~15:00)

12:35 経済指標
日本5年国債入札
「最高落札利回り低い、応札倍率高い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→円売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→円買い材料」
応札倍率:前回4.17倍、結果3.85倍(×)

【考察】応札倍率低い数値だが、12/11日銀早期政策修正観測後退が好感され入札好調との判断で利回り低下。しかし、ドル売り強くドル円下落継続。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

22:30 経済指標
米国消費者物価指数(CPI)(過去の発表日; 12/131/122/143/144/125/106/137/128/109/1310/12, 11/14, 12/12)
FRBが金融政策を決定する上で、インフレ変動を把握する重要指標。CPIは米国生産者物価指数(PPI)の川下に相当する指標でPPIより注目度は高い。基調的なインフレを見る上では総合指数よりコア指数が重要。
「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」

前月比:前回0.0%(改定)、予想0.1%、結果0.1%(○)
前年比:前回3.2%(改定)、予想3.1%、結果3.1%(○)
コア前月比:前回0.2%(改定)、予想0.3%、結果0.3%(○)
コア前年比:前回4.0%、予想4.0%、結果4.0%(○)
実質金利=政策金利-総合CPI前年比=5.5-3.1=2.4%
米CPI、11月に上振れ-インフレ低下への険しい道を浮き彫りに(Bloomberg

【考察】
発表前:弱い数値期待の織り込みの為かドル円下落。
発表後:全て予想通り。総合前月比とコア前月比は前回より強く、総合前年比は前回より弱い数値のためか初動乱高下するも、米利下げ期待は後退しドル円上昇。事前織り込みの巻き戻しでBuy the factの動き。

23:42~要人発言
米国イエレン財務長官
イエレン氏、インフレ抑制「最後の1マイル」が難しいとは考えず(Bloomberg

【考察】米国消費者物価指数を受けて、確実なインフレ低下への自信を示したことでドル円下落。

27:00 経済指標
米国30年債入札(Upcoming Auctions
「最高落札利回り低い、応札倍率高い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.769%、結果4.344%(◎)
応札倍率:前回2.24倍、結果2.43倍(◎)

【考察】入札好調→ドル円下落

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値146.18。
注目度の高い本日米国消費者物価指数、FOMCを控えて警戒感からか「株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」、「米国債利回り低下→ドル売り」が重なり、東京安値145.33へ急落。

きょうの国内市況(12月12日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン前に切り番145.50付近で揉み合っていたが、オープン後は再び米国消費者物価指数への警戒感や原油先物価格急落に連れてドル円下落継続。
米国消費者物価指数は全て予想通り。総合前月比とコア前月比は前回より強く、総合前年比は前回より弱い数値のためか初動乱高下して日足安値144.73を付けたが、総じて強い数値であることから利下げ期待後退により145.85へ上昇。その後、NY引けに掛けて原油先物価格急落継続や明日のFOMC公表を控えて揉み合い。
日足終値145.48。

【米国市況】株は続伸、FOMC控え大きく動けず-ドル145円台半ば(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

12/12(火)は12/11(月)に対しツイスト(短期金利上昇、長期金利低下)、逆イールド拡大。ドル売り材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMC見通し(CME FedWatch Tool):FRB政策金利525~550bps
12月公表:25bps引き下げ0.0%、据え置き98.4%、25bps引き上げ1.6%
利下げ観測:2024年5月、25bp引き下げ50.0%。

テクニカル分析

トレード

  • 月足:12月陰線形成中。ダウ高値から上昇継続。
  • 週足:12/11週、陽線形成中。ダウ高値から上昇継続。
  • 日足:12/11陽線。下降トレンド。BBスクイーズ移行中。
  • 4H足:上昇チャネル。BBスクイーズ。
  • 1H足:上昇チャネル。BBスクイーズ。20MA付近のチャネル下限へ引き付けて押し目買い狙いが主戦略。
  • 15M足:レンジ。BBスクイーズ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足レジスタンス146.220をダウ上昇→目標1H足レジスタンス146.467
(B)1H足レジスタンス146.467をダウ上昇→目標日足レジスタンス147.323

②ショート
(C) (A)後、1H足サポート145.055かつ1H足20MAをダウ下落→目標1H足サポート145.453

12月通算:4勝1敗、勝率80.0%、獲得Pips +86.8

(Trading View)

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