ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)8/7の欧米マーケット影響
欧州オープン後も緩やかにドル円上昇していたが、米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁のハト派発言から上値が重くなり141.86まで急落。しかしながら、NYオープンから株価指数上昇リスクオン円売りが強まり日足高値142.59まで一気に上昇。その後、特に材料なく引けに掛けて小幅揉み合いで日足終値142.48。
総じて、ドルが米国債利回りに連れて乱高下するなか、リスクオン円売り主導でドル円上昇。
【米国市況】株が反発、国債利回り上昇再開-ドル一時142円58銭(Bloomberg)
(2)経済指標
・日本国際収支
・米国貿易収支
・米国3年債入札
(3)要人発言
・日銀臨時オペ通知
・政府日銀要人の円安牽制
・FRB要人
(4)その他
・米国主要企業決算
本日も注目度の高い材料はないが、前日同様に円売りが続きやすい地合い。株先物・株価指数上昇ならドル円上昇期待。
来週のドル・円は下落か、米金利上昇によるリスク環境の悪化が焦点に(Bloomberg)
【債券週間展望】長期金利上昇、米国債入札を警戒-日銀臨時オペ注目(Bloomberg)
日銀のYCC修正後も円安続く、植田総裁が為替相場に異例の言及でも(Bloomberg)
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
8:30 経済指標
日本毎月勤労統計
前回2.5%(改定2.9)、予想3.1%、結果2.3%(×)
6月実質賃金1.6%減、15カ月連続マイナスで減少幅も拡大(Bloomberg)
【考察】予想を下回り日銀金融緩和政策の修正観測後退→円売り→ドル円上昇。
8:50 経済指標
日本国際収支
経常収支:前回18624億円(改定)、予想14550億円、結果15088億円(○)
経常収支(季調済):前回17027億円(改定)、予想22410億円、結果23459億円(◎)
貿易収支:前回-11867億円、予想1935億円、結果3287億円(◎)
経常黒字11%増の8兆円 1〜6月、資源高が一服(日本経済新聞)
【考察】貿易収支改善→円買い材料。だが、リスクオン円売り続きドル円上昇
東京マーケット(9:00~15:00)
11:28 報道
米国格付け会社ムーディーズ
BNYなど米銀6行格付け見直し、中小10行格下げ-ムーディーズ(Bloomberg)
【考察】リスクオフドル買い・円買い交錯
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
16:13 要人発言
イタリア、銀行の今年分の「超過利潤」に予想外の課税-株価急落(Bloomberg)
【考察】欧州銀行株下落リスクオフ→世界の株先物・株価指数下落に波及→リスクオフドル買い・円買い交錯してドル円乱高下。
21:21~要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア 連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
フィラデルフィア連銀総裁、利上げ終了が近く可能にも-経済次第で(Bloomberg)
【考察】ハト派発言でドル円下落だが、リスクオフドル買い強く動意薄。
21:30 経済指標
米国貿易収支
貿易収支はGDPの構成要素。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
前回-690億ドル(改定-)、予想-655億ドル、結果-650億ドル(○)
21:53~要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)
「インフレは依然高すぎる」
【考察】タカ派発言でドル円上昇。しかし、リスクオフドル買い円買い交錯。
25:18~要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア 連銀総裁(2023年FOMC投票権あり)
フィラデルフィア連銀総裁、利上げ終了が近く可能にも-経済次第で(Bloomberg)
【考察】ハト派発言変わらず。NYマーケットに入ってからの株先物・株価指数上昇リスクオンにより巻き戻しのドル売り・円売り交錯で反応薄。
26:00 経済指標
米国3年債入札(Upcoming Auctions)
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.534%、結果4.398%(◎)
【考察】入札好調→ドル売り→ドル円下落。しかし、NYマーケットに入ってからの株先物・株価指数上昇リスクオンにより巻き戻しのドル売り・円売り交錯の影響強く反応薄。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値142.48。東京オープン前に日足安値142.40を付けた後、オープンから株価指数上昇リスクオン円売りとドル買いにより東京高値143.44まで急騰。
その後、米国格付け会社ムーディーズの米銀格下げ報道を受けて株先物・株価指数下落リスクオフドル買い・交錯しドル円揉み合い。
きょうの国内市況(8月8日):株式、債券、為替市場(Bloomberg)
欧米マーケット:
イタリア政府による銀行への超過利潤税承認により銀行株急落しリスクオフドル買い円買い交錯しドル円乱高下したが、NYマーケットに入ってからの株先物・株価指数上昇リスクオンにより巻き戻しのドル売り・円売り交錯。米国債利回りが上昇に転じるとドル買い優勢となり日足高値143.49を付けた。日足終値143.39。
【欧州市況】イタリア銀行株急落、課税に反応-リスクオフで国債上昇(Bloomberg)
【米国市況】株反落、格下げ嫌気し銀行株に売り-ドル一時143円49銭(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
米国債イールドカーブ
8/8(火)は8/7(月)に対しブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド拡大。ドル売り材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)
FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool)
9月公表:据え置き86.5%、25bps引き上げ13.5%、50bps引き上げ0.0%
テクニカル分析
トレード
- 月足:8月陽線形成中。レンジ内の上昇トレンド。
- 週足:8/7週、陽線形成中。
- 日足:8/7陽線。上昇トレンド。
- 4H足:下降チャネル。
- 1H足:上昇チャネル。
- 15M足:レンジ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足チャネル下限又は1H足20MA付近まで下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス142.514
(B)4H足サポート142.011付近まで下落→ダウ転換上昇→目標4H足レジスタンス1412.302
②ショート
(C) (A)後、4H足レジスタンス1412.302かつ1H足20MAをダウ下落→目標4H足サポート142.011
【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。
8月通算:1勝0敗、勝率100.0%、平均RR 2.01、獲得Pips +24.3
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