ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)12/13の欧米マーケット影響
米国生産者物価指数が総じて弱く、その後のイエレン財務長官の利下げ検討が適切との発言で145.03へ急落。
FOMC政策金利見通しがサプライズのハト派でドル円急落。パウエル議長会見ではバランスを取ることなくほぼハト派発言でドル円急落継続し、日足安値142.64を付けた。
日足終値142.90。
(2)経済指標
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国小売売上高
・米国輸入物価指数、輸出物価指数
・BOE金融政策委員会
・ECB理事会
(3)要人発言
・ベイリーBOE総裁
・ラガルドECB総裁
(4)その他
【債券週間展望】長期金利は上昇か、日銀政策修正観測や国債入札警戒(Bloomberg)
【日本株週間展望】反発、FOMCで景気後退の過度な織り込みを修正(Bloomberg)
本日の注目は前日FOMC・パウエル議長会見のサプライズハト派の影響。2024年政策金利見通し4.6%に対して、米国1年債利回り4.71%まで急落しほぼ織り込んだことで、前日のようなドル円急落は生じにくいが、織り込みによるドル円下落は進みやすい。一旦ショート勢の利確で上昇が生じても戻り売りが生じやすい地合い。
また、注目度の高い米国経済指標が相次ぐことから、弱い数値が出れば利下げ織り込みが進みドル円下落継続見込み。反対に強い数値が出ればドル円上昇しやすいが、日足レベルの下落トレンドを変える材料になりにくく戻り売り狙いを基本戦略としたい。
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:00)
12:35 経済指標
日本20年国債入札(財務省)
最高落札利回り:前回1.432%、結果1.467%(×)
応札倍率:前回3.54倍、結果2.58倍(×)
「最高落札利回り低い、応札倍率高い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→円売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→円買い材料」
【考察】入札不調→ドル円下落
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
21:00 経済指標
BOE金融政策委員会
政策金利:前回5.25%、予想5.25%、結果5.25%(○)
21:00~要人発言
MPC議事要旨
21:48~要人発言
英国ベイリーBOE総裁
英中銀、金利据え置き6対3で決定-インフレ退治まだ「道半ば」(Bloomberg)
【考察】政策金利据え置きも、議事要旨タカ派内容、ベイリー総裁タカ派発言でポンド買い。ドル売り・円売りだが円売り強くドル円上昇。
22:15 経済指標
ECB理事会
(過去の速報発表日:6/15, 7/27, 9/14, 10/26, 12/14)
政策金利:前回4.50%、予想4.50%、結果4.50%(○)
22:15 要人発言
ECB声明
ECB、金利据え置き-コロナ期購入債の保有縮小は加速へ(Bloomberg)
22:54~要人発言
ラガルドECB総裁
【考察】政策金利据え置き、タカ派声明、ラガルド総裁会見もタカ派でユーロ買い。ドル売り・円売り交錯でドル円揉み合い。
22:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回22.0万件(改定22.1)、予想22.5万件、結果20.2万件(◎)
米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回186.1万件(改定185.6)、予想186.2万件、結果187.6万件(×)
22:30 経済指標
米国小売売上高
個人消費が米国GDPの約2/3を占めており、その動向を表す小売売上高の注目は高い。米国個人消費や米国消費者信頼感とも相関性があることからも重要な指標。
前月比:前回-0.1%(改定-0.2)、予想0.0%、結果0.3%(◎)
コア前月比:前回0.1%(改定0.0)、予想-0.1%、結果0.2%(◎)
22:30 経済指標
米国輸入物価指数
前月比:前回-0.8%(改定-0.6)、予想-0.9%、結果-0.4%(◎)
前年比:前回-2.0%(改定-1.8)、予想-2.0%、結果-1.4%(◎)
米国輸出物価指数
前月比:前回-1.1%(改定-0.9)、予想-1.0%、結果-0.9%(○)
前年比:前回-4.9%(改定-4.7)、予想-%、結果-5.2%(×)
【考察】注目の米国小売売上高は強い数値。しかし同刻発表の他指標は強弱交錯。初動ドル円上昇するも乱高下。11月発表と異なり、米国小売売上高が強いドル円上昇を牽引せず揉み合い。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値142.90。
オープン直後に日足高値142.93を付けた後は、前日FOMC・パウエル議長のサプライズハト派姿勢を引き継いでドル円下落、日足安値140.95を付けた。
きょうの国内市況(12月14日):株式、債券、為替市場(Bloomberg)
欧米マーケット:
切り番141.00付近ではショート勢の利確や押し目買いも入りやすく、欧州オープン前に切り番142.00付近へ上昇するも、オープン後は戻り売りに押されて141.23へ下落。米国経済指標は総じて強い数値で初動ドル円上昇するも、弱い数値も交錯。更にBOEとECB金融政策は共にタカ派となったことで、ドル売り・円売り交錯する展開。
日足終値141.88。
総じて、12/13FOMC・パウエル議長会見のサプライズハト派の影響を引き継ぎドル円下落から、米国経済指標の強い数値でドル円揉み合い。
【米国市況】株続伸、買い疲れ感でスピードダウン-ドル141円台後半(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
米国債イールドカーブ
12/14(木)は12/13(水)に対しブル(短期金利低下、長期金利低下)、逆イールド拡大。ドル売り材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)
FOMC見通し(CME FedWatch Tool):FRB政策金利525~550bps
2024年1月31日公表:25bps引き下げ18.6%、据え置き81.4%、25bps引き上げ0.0%
利下げ観測:2024年3月、25bp引き下げ63.8%。
2023年12月13日FOMC政策金利見通し(Projection Materials)と12/14金利織り込み
24年:4.6%(米国1年債利回り4.92%)
25年:3.6%(米国2年債利回り4.38%)
26年:2.9%(米国3年債利回り4.08%)
Longer run: 2.5%(米国10年債利回り3.91%)
テクニカル分析
トレード
- 月足:12月陰線形成中。ダウ高値から上昇継続。
- 週足:12/11週、陽線から陰線形成に変化。
- 日足:12/13大陰線。下降トレンド。BBスクイーズ。
- 4H足:下降トレンド。BBエクスパンション。
- 1H足:下降トレンド。BBエクスパンション。
- 15M足:下降トレンド。BBエクスパンション。
【シナリオ】
①ロング
(A)切り番142.000付近まで下落→ダウ転換上昇→目標切り番142.500
②ショート
(B)4H足レジスタンス143.247付近まで上昇→1H足サポート142.940をダウ下落→目標切り番142.500
(C)切り番142.500をダウ下落→目標切り番142.000
12月通算:6勝2敗、勝率75.0%、獲得Pips +133.3
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