2022年2月25日(金)ドル円初心者戦略と結果

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

注目材料

1. ウクライナ情勢緊迫化
懸念していたロシアのウクライナ侵攻が現実となり、東京マーケットでは「強いリスクオフ→株先物・株価指数下落→強い円買い→ドル円下落」が生じました。

状況は悪化する一方だったことから欧州マーケット以降もリスクオフが続くと想定していましたが、徐々に「株先物・株価指数急騰→円売り」、「高いドル買い継続」に推移しドル円急騰しました。

これは、①世界中のインフレ懸念等から各国の対ロシア制裁が弱いこと、②ロシア侵攻までに織り込まれて侵攻開始でBuy the factになったこと、③ウクライナ情勢悪化では米利上げ後退にならない、ことが考えられます。

本日も強烈な対ロシア制裁が出てこないなら、本日はリスクオフ後退でドル円上昇と考えます。

マーケットの動き

東京マーケット前
7:00 取引開始
・ドル円:115.519。前営業日終値115.534とほぼ変わらず。

東京マーケット(9:00~15:00)
9:00 オープン
・ドル円: 115.550
・日経平均株価:26281.35 26213.2 前日営業日終値25970.60からギャップアップスタート。

9:55 週末五十日仲値
・ドル円: 115.538

15:00 クローズ
・ドル円: 115.181
・米国債2年利回り: 1.592%
・米国債10年利回り: 1.962%
・日経平均株価: 26476.43 (前営業日比+505.83、1.95%)

欧州マーケット(17:00~1:30)
17:00 オープン
・ドル円: 115.286
・米国債2年利回り: 1.578%
・米国債10年利回り: 1.949%

21:51 報道
ロシアはウクライナとの協議のためにミンスクに代表団派遣の準備


【考察】
リスクオン、「株先物上昇→円売り」、「米国債2年,10年利回り上昇、ドル売り」、強さ「ドル>円」、ドル円上昇。

22:30 経済指標
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
米国PCEデフレータ 1月度
前年比:前回5.8%、予想6.0%、結果6.1%(◎)

米国PCEコアデフレータ 1月度
前月比:前回0.5%、予想0.5%、結果0.5%(○)
前年比:前回4.9%、予想5.2%、結果5.2%(○)


米国個人所得1月度:前回0.3%、予想-0.3%、結果0.0%(○)
米国個人支出1月度:前回-0.6%、予想1.6%、結果2.1%(◎)


米個人消費支出、予想上回る伸び-価格指数は金融当局目標の3倍(Bloomberg)

米国耐久財受注(速報値)1月度
前月比:前回-0.7%、予想1.0%、結果1.6%(◎)
コア前月比:前回0.6%、予想0.4%、結果0.7%(◎)


米耐久財コア受注、1月は0.9%増 出荷も1.9%増(Reuters)

【考察】
総じて強い数値にも関わらず、「米国債2年,10年利回り低下→ドル売り」、「ダウ先物上昇→円売りでなく円買い」、ドル円下落。
指標発表直前115.590でドル円日足戻り高値115.605付近だったことで売り圧力が強かった様子。

更に、東京マーケットクローズ以降ドル円上昇していましたが、インフレ懸念から強い指標結果の織り込みが入った可能性があります。よって、Sell the factが生じたとも言えます。

NYマーケット(23:30~6:00)
23:30 オープン
・ドル円: 115.509
・米国債2年利回り: 1.590%
・米国債10年利回り: 1.976%
・ダウ平均: 33347.64
・S&P500: 4300.98
・ナスダック: 13485.26
米国主要3指数ギャップアップスタート

24:00 経済指標
米国ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)2月度:前回61.7、予想61.7、結果62.8(◎)
米国中古住宅販売成約指数1月度:前回-3.8%、予想0.2%、結果-5.7%(✕)

米消費者センチメント、2月は依然10年ぶり低水準-高インフレが影響(Bloomberg)
米中古住宅販売成約指数が予想外に低下、11カ月ぶりの大幅な下げ(Bloomberg)

25:30 欧州クローズ
・ドル円: 115.607

26:10 要人発言
米国ブラード・セントルイス連銀総裁
「7月1日までに1.00%の利上げを支持」


セントルイス連銀総裁、7月1日までの1ポイント利上げをなお支持(Bloomberg)

【考察】超タカ派スタンス継続。「米国債2年,10年利回り上昇→ドル買い」、「米国主要3指数下落→円売り」、ドル円上昇。

30:00 NYクローズ
・ドル円: 115.532
・米国債2年利回り: 1.572
・米国債10年利回り: 1.969
・ダウ平均: 34058.76 (前営業日比+834.92、2.51%)
・S&P500: 4384.64 (前営業日比+95.95、2.24%)
・ナスダック: 13694.63 (前営業日比+221.05、1.64%)


ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. AUD(資源国リスクオン通貨):前日5位
  2. CAD(資源国リスクオン通貨):前日3位
  3. NZD(資源国リスクオン通貨):前日7位
  4. EUR(リスクオン通貨):前日6位
  5. GBP(リスクオン通貨):前日8位
  6. USD(基軸通貨):前日1位
  7. JPY(リスクオフ通貨):前日2位
  8. CHF(リスクオフ通貨):前日4位

【考察】
引き続きウクライナ情勢が急速に悪化しているにも関わらずリスクオフは織り込まったためか、リスクオンの流れになりました。

米国債イールドカーブ

2/25(金)は2/24(木)対してベア(短期金利上昇、長期金利上昇、長短金利差同等)になりました。

*債券ベア:「安全資産債券売り→債券利回り上昇」、「安全資産債券売り→リスク資産買い(株式等)」、景気良好

*ベア・スティープニング:「景気良好→景気過熱抑制のために政策金利上げの可能性浮上→国債利回り上昇→「長期金利>短期金利」→長期金利高いなら将来も利上げできる見込み→好景気継続→リスクオン→ドル買い示唆

*ブル・スティープニング:「米利上げ期待後退→将来の金利も低下見込み→景気後退懸念→リスクオフ→ドル売り示唆

テクニカル分析

ドル円チャート

  • 月足: ボリンジャーバンド開いており、上昇トレンド継続。上値目処は月足実体上限116.762。
  • 週足: トレンドラインで下ヒゲピンバー反発。ボリンジャーバンドスクイーズ中で直近の流れはレンジ。
  • 日足: チャネル上抜けた後、一気に戻り高値115.605到達。
    月足・週足上昇トレンドに沿えば、戻り高値115.605抜けた後の上値目処日足実体上限115.986。
    下値目処は押し安値114.993。
  • 4H足:ボリンジャーバンドエクスパンションし直近は上昇トレンド。
    トレンドラインで反発すれば、上値目処は日足実体上限115.986。
    トレンドライン下抜ければ、下値目処は4H足サポート115.112。
  • 1H足: ボリンジャーバンドエクスパンションし直近は上昇トレンド。
    トレンドラインで反発すれば、上値目処は日足実体上限115.986。
    トレンドラインかつ押し安値115.333下抜ければ、下値目処は4H足サポート115.112、オーバーシュートで日足押し安値114.993。
  • 15M足:20MA付近推移で直近の流れはレンジ。戦略は1H足と同じ。

【シナリオ】
①ロング
(A)右上がりトレンドライン反発→目標日足実体上限115.986

②ショート
(B)右上がりトレンドラインかつ1H足押し安値115.333下抜け→レジサポ→目標4H足サポート115.122。オーバーシュートで日足押し安値114.993。

上昇チャネル抜けの勢いが強いと想定し、ロング(A)優先とします。

【考察】
17:00 1H足ダウ転で115.333下抜けレジサポ→(B)ショート可。
19:00 115.333上抜け→レジサポ失敗→(B)ショート未成立。

115.112付近まで戻しが入った後のロングは4H足レベルで綺麗なレジサポ転換であったため、シナリオに加えるべきでした。

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