集めた材料のほとんどはトレードに活かせていませんが、政治や経済等の勉強にもなると割り切って整理します。
ドル(USD)
ドル買い材料
- 金融政策
- 政治、経済
- 要人発言
- 米国パウエルFRB議長
- 3/2「3月会合0.25%利上げ支持」
- 米国ブレイナードFRB理事
- 2/18「3月会合での利上げ、その後の会合でバランスシート縮小支持」
- 米国ブラード・セントルイス連銀総裁
- 2/10「7月1日までに合計1ポイントの政策金利引き上げを支持」
- 2/14「データは6月末までの1.00%利上げを正当化」「金融引き締めは想定よりも前倒し必要」「再投資見送りでバランスシート縮小支持」
- 2/25「7月1日までに1.00%の利上げを支持」
- 3/2「3月、5月、6月の会合にかけて1.00%利上げ案に賛同」
- 米国メスター・クリーブランド連銀総裁
- 2/18「バランスシートの縮小は前回を上回るペースで行うのが適切」
- 3/1「ウクライナ情勢はインフレに上向きのリスク」
- 3/3「0.25%利上げから開始し、その後に追加引き締め可能」
- 米国エバンズ・シカゴ連銀総裁
- 2/18「金融政策に大幅な調整が必要」
- 3/2「高インフレは経済成長リスク」「利上げ必要」
- 3/4「0.25%の7回利上げなら年末に1.75-2%」「3/4雇用統計は金融政策の道筋変えない」
- 米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁
- 2/18「3月利上げは適切」「テーパリングは2022年後半開始見通し」
- 3/4「3月利上げ予想」「バランスシート縮小は年内開始の見通し」
- 米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁
- 2/24「高いインフレと米国経済を考えると金融引き締め必要」
- 米国ボスティック・アトランタ連銀総裁
- 2/14「0.25%か0.50%利上げはデータ次第」「早期のバランスシート縮小開始を望む」
- 2/24「インフレ次第で今年4回以上の利上げ支持」
- 2/28「3月FOMC0.25%利上げ支持」「データ次第で0.50%利上げ要検討」
- 米国パウエルFRB議長
- 地政学リスク
- ウクライナへロシア侵攻による制裁→ロシア産原油のドル建て決済不可→原油先物価格急騰→インフレ加速
ドル売り材料
- 金融政策
- FOMC1月議事要旨(2/16):「バランスシート縮小の必要性に言及があったものの、明確なガイダンスなし」。想定されたようなタカ派的な内容なし。
- 政治、経済
- 米国貿易赤字が過去最大規模
- 世界経済が回復する中、欧州株、アジア新興市場株や債券、資源国通貨、金や銀に資産を移すべきとのマネーマネージャーが増えているとの報道(1/13, Bloomberg)
- 気候変動・社会保障関連歳出法案:マンチン上院議院反対で採決先送り
- 米国債利回り2年,10年差縮小:FRB利上げが景気減速・後退をもたらすリスク
- 米中貿易戦争:米商務省、「輸出注意リスト」に中国33企業・団体追加
- 米国住宅着工件数1月度(2/17):前回かつ予想より弱い数値。
- 米国景気先行指数1月度(2/18):前回かつ予想より弱い数値。
- 米国新築住宅販売件数 1月度(2/24):前回かつ予想より弱い数値
- 米国雇用統計(3/4):平均時給は前回かつ予想より弱い数値
- 要人発言
- 米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁
- 2/18「最初に大きな一歩を踏み出すべきだとの説得力ある論拠は見られない」
- 米国メスター・クリーブランド連銀総裁
- 2/24「ウクライナ情勢、インフレ抑制政策に考慮すべき」
- 米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁
- 地政学リスク
- 台湾情勢を巡る米中関係悪化
- ウクライナ情勢緊迫化
- ロシア制裁でドル決済が使えなくなったら、ロシアはドル売り中国人民元買いの可能性ウ
- 安全資産米国債買い→米国債利回り低下
米利上げ期待とウクライナ情勢悪化リスクオフでドルは買い材料が優勢と推測します。
円(JPY)
円買い材料
- 金融政策
- 日銀、量的緩和じわり修正 国債保有残高13年ぶり減少(1/5, 日経新聞):弱いながらも実質的なテーパリング
- 政治、経済
- 長期金利が一時0.185%(2016年1月以来):2/1から大手銀行5行が10年固定の住宅ローン基準金利を0.05~0.10%引き上げ。
- 要人発言
- 神田財務官:悪い円安への牽制発言
- 地政学リスク
- 台湾情勢を巡る米中関係
- 北朝鮮の軍事行動:ミサイル発射は2022年に9回目
- ロシアのウクライナ侵攻
- 日本は世界最大の対外純資産保有国(財務省統計):円売り→外貨買い→海外資産買い。リスクオフで、海外資産売り→外貨売り→円買い
円売り材料
- 金融政策
- 日銀金融政策決定会合(1/18):政策金利-0.1%維持、金融緩和継続、必要なら追加緩和。
- 日本以外でテーパリングや利上げ実施する国が増加→円を売って海外通貨買って利回りが良い海外国債などに投資した方が良い。
- 通常の金融調節で指し値オペを通知(2/14):落札額ゼロであったものの、日本10年国債利回り上昇牽制→日米金利差拡大期待。
- 政治、経済
- 原油など資源価格高騰→輸入物価上昇→資源輸入への支払い増→日本の経常収支悪化
- 日本通関ベース貿易収支1月度(2/17):貿易赤字拡大
- 日本消費者物価指数1月度(2/18):インフレ懸念後退
- 要人発言
- 日銀黒田総裁
- 1/18「2%目標達成前の利上げや緩和的な政策変える必要ないし議論もない」」
- 2/16「現時点で緩和からの出口を検討する段階にない」「今は長期金利上限0.25%程度を変えるつもりない」
- 2/24「欧米と違って直ちに金融緩和の縮小に動くことはない」
- 日銀黒田総裁
- 新型コロナ
- 日本政府 「まん延防止等重点措置」期間延長
- IMM通貨先物
- 3/1時点、円ショート拡大(ネット-63,187→-68,732 、前週比+-5,545)
ロシアのウクライナ侵攻によるリスクオフ円買い優勢と推測します。
ユーロ(EUR)
ユーロ買い材料
- 金融政策
- ECB理事会(2/3):現状の金融政策維持だが、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を予定通り2022年3月終了と決定。
- 2月ECB理事会議事要旨(3/3):「インフレ定着する兆し」「利上げ時期近づく」
- 政治、経済
- 独Ifo景況感指数2月度(2/22):前回かつ予想より強い数値。
- 欧消費者物価指数(HICP)速報値2月度(3/2):過去最高更新記録。エネルギー価格高騰が主因。
- 独雇用統計2月度(3/2):前回かつ予想より良好。
- 欧雇用統計1月度(3/3):前回かつ予想より良好。
- 欧生産者物価指数1月度(3/3):前回かつ予想より強い数値
- 要人発言
- 欧州ラガルドECB総裁(2/3):インフレリスクへ言及、今年の利上げ否定せず
- オランダクノット中銀総裁(2/7):早ければ10月に利上げと予想
- 独ナーゲル連銀総裁
- 2/9「3月までにインフレの状況が変わらなければ、金融政策の正常化を主張する」
- 3/2「ユーロ圏のインフレは驚異的なものになる可能性」「金融政策の正常化に重点を置く方針を維持すべき」
- ECB当局者(2/18):資産購入を9月終了することで一致し、多くのメンバーが年内利上げに傾いている。
- IMM通貨先物
- 3/1時点、ユーロロング拡大(ネット+59,306→+64,939、前週比+5,633)
ユーロ売り材料
- 金融政策
- 政治、経済
- 英国とEUの北アイルランド議定書議論難航
- ドイツエネルギー当局:ノルドストリーム2(独露間をつないだ天然ガスパイプライン)稼働前の認証プロセス停止→天然ガス価格高騰→ユーロ圏景況悪化懸念
- 欧製造業PMI 2月度(3/1):前回かつ予想より弱い数値
- 独製造業PMI 2月度(3/1):前回かつ予想より弱い数値
- 欧非製造業PMI 2月度(3/3):前回かつ予想より弱い数値
- 独非製造業PMI 2月度(3/3):前回かつ予想より弱い数値
- 要人発言
- フィンランド中銀のレーン総裁(2/5):遅くとも来年の利上げが「理にかなう」
- ラガルドECB総裁(2/7):「インフレは短期的に高水準を維持する可能性が高い」「ボトルネックは緩和の兆候が見られる」「国債買い入れが終了するまでは利上げしない」「いかなる政策調整も段階的になる予定」
- ECB政策委員会メンバー、フランス銀行(中銀)ビルロワドガロー総裁(2/23):「ウクライナ情勢の深刻化でECBにとって柔軟性や選択肢がより重要」
- レーンECB専務理事兼チーフ・エコノミスト(3/2):「一時的な高インフレに対応して政策を引き締めることは逆効果」
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢悪化
- ウクライナとロシア停戦交渉不透明
- エネルギー価格急騰→物価上昇→欧州経済悪化→スタグフレーション懸念
- ウクライナ情勢悪化
ウクライナ情勢悪化の一途でユーロ売り優勢。
ポンド(GBP)
ポンド買い材料
- 金融政策
- 英中銀(BOE)金融政策決定会合(2/3):0.25%から0.50%への追加利上げ決定。4人が0.75%への利上げを主張。
- 政治、経済
- 要人発言
- ベイリーBOE総裁:「インフレ率がBOE予測を上回るリスクがある」
- テンレイロMPC委員:「高インフレ抑制のために追加利上げが必要」
- サンダース英中銀金融政策委員会委員(3/1):「一段の引き締めが必要となる可能性」マン英金融政策委員会委員(3/1):「4月の英国インフレ率は7.25%に向かっている」
- 新型コロナ
- 英政府は新型コロナ制限措置を解除
- IMM通貨先物
- 3/1時点、ショート縮小(ネット-5,809→ -337、前週比+5,472):3/4のポンド急落でロング勢の損切多か。
ポンド売り材料
- 金融政策
- 政治、経済
- 北アイルランド議定書の効力停止懸念(非公式期限2月末)
- 英首相官邸のロックダウン期間中パーティーで、ジョンソン首相支持率急落、与党保守党も支持率低下、退陣要求(2/7, Bloomberg)
- 要人発言
- ベイリーBOE総裁(2/3):「金利が長期的に上昇すると推測することは誤り」→ポンド高牽制
- ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員(2/4):「積極的に利上げをするとは予想しない」→ポンド高牽制
- ラムズデンBOE副総裁(2/23):「緩やかな金融引き締めが適切」
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢悪化
- 4月に家計向けのエネルギー料金を50%引き上げる予定。消費マインド悪化で景気下振れリスク
- ウクライナ情勢悪化
ウクライナ情勢悪化のリスクオフでポンド売り優勢と推測します。
豪ドル(AUD)
豪ドル買い材料
- 金融政策
- 政治、経済
- 中国人民銀行が最優遇貸出金利(ローンプライムレート)引き下げ→中国経済回復期待→中国経済の影響を大きく受ける豪州経済回復
- 豪国債利回り上昇(2/8, Bloomberg)
- 豪小売売上高1月度(2/28):前回かつ予想より強い数値。
- 豪実質GDP第4四半期(3/2):前年比は前回かつ予想より強い数値。
- 豪貿易収支1月度(3/3):前回かつ予想より強い数値。
- 要人発言
- ロウRBA総裁(2/1):理事会後の講演で「何年もの間で初めて雇用とCPIの目標が見えてきた」
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢悪化
- 小麦やトウモロコシ等の農作物と液化天然ガス等の資源を、ウクライナやロシア産から豪州産への代替需要が高まり。
- ウクライナ情勢悪化
- IMM通貨先物
- 3/1時点、ショート縮小(ネット -84,080 → -78,336 、前週比 +5,744 )
豪ドル売り材料
- 金融政策
- 豪準備銀行(RBA)政策決定会合(3/1)
- 政策金利据え置き
- 豪準備銀行(RBA)政策決定会合(3/1)
- 政治、経済
- 豪小売売上高12月度(2/1):前回かつ予想を大きく下回るサプライズに弱い数値。
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢悪化:米国株下落の影響でリスクオフ
ウクライナ情勢悪化による農作物やエネルギー資源需要増で豪ドルは買い材料が優勢と推測します。
カナダドル(CAD)
カナダドル買い材料
- 金融政策
- カナダ中銀(BOC)金融政策会合(3/2):予想通り政策金利0.50%に引き上げ。追加利上げ示唆(Bloomberg)
- 政治、経済
- 要人発言
- マックレムBOC総裁(2/2):「目標インフレ率2%に抑制するためには利上げ必要」
- マックレムBOC総裁(3/3):「バランスシート縮小は比較的迅速に」
- 新型コロナ
- オミクロン株重症化リスク低い→景気回復に伴るエネルギー需要増→原油相場堅調
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢緊迫化:原油だけでなく天然ガス価格高騰
- MM通貨先物
- 3/1時点、ロング拡大(ネット +9,253 → +14,140 、前週比 +4,887 )
カナダドル売り材料
- 金融政策
- 政治、経済
- 新型コロナ対策規制などに対する抗議デモへの緊急事態法を初の発動(2/14)
利上げとウクライナ情勢悪化による原油先物価格急騰からカナダドルは買い材料優勢と推測します。
人民元(CNH)
人民元買い材料
- 政治、経済
- 中国春節明け、中国株が大幅上昇、オフショア値上がりに追随(2/7)
- 中国製造業PMI2月度(3/1):前回かつ予想より強い数値。
- 中国財新製造業PMI2月度(3/1):前回かつ予想より強い数値。
- 中国財政支出拡大(3/5):経済支援。科学技術予算7.2%増(Reuters)
- 地政学リスク
- ウクライナへロシア侵攻で各国制裁→ロシア産原油のドル建て決済不可→ロシアが友好的国の中国人民元買いに向かう可能性
人民元売り材料
- 金融政策
- 中国人民銀行が最優遇貸出金利(ローンプライムレート)引き下げ
- 政治、経済
- 中国春節休暇中、コロナで移動控えた影響で観光収入が前年割れ
ウクライナ情勢悪化の影響で人民元は買い材料優勢と推測します。
原油
原油買い材料
- 政治、経済
- 冬季の原油供給逼迫、主要国の景気回復:原油先物堅調
- OPECプラス(3/2):4月も追加増産見送り(Bloomberg)
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢悪化:需要増、供給不安→原油だけでなく天然ガス価格高騰→OPEC+へ追加増産圧力増
- IMM通貨先物
- 3/1時点、ロング拡大(ネット +339,041 → +368,663 、前週比 +29,622 )
原油売り材料
- IMM通貨先物
- 2/22時点、ロング縮小(ネット+ 348,093→+339,041、前週比-9,052):ウクライナ情勢悪化で原油先物WTI価格が高値堅調推移にも関わらずロング縮小。
ウクライナ情勢悪化による原油先物価格急騰により原油買い優勢と推測します。
金
金買い材料
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢悪化:安全資産金買い増
- IMM通貨先物
- 3/1時点、ロング拡大(ネット +243,148 → +257,622 、前週比 +14,474 )
金売り材料
- 地政学リスク
- ウクライナ情勢悪化:有事の金売り(日経新聞)
ウクライナ情勢悪化による安全資産の金買い優勢と推測します。
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