2022年5月8(日)、通貨・コモディティ材料まとめ

ドル(USD)

ドル買い材料

  • 金融政策
    • 米国FOMC議事要旨公表(3/15~3/16開催分)
      • 「多数のFOMCメンバーは年内1回以上の0.50%利上げを正当化」「バランスシート縮小は月額上限950億ドル」「ロシアのウクライナ侵攻で、多くの当局者が3月の0.25%の利上げを支持」
    • 米国FOMC政策金利5月度:0.75-1.00%(0.50%利上げ)
    • 米国FOMC声明5月度:「バランスシート縮小するため、6月1日から米国債およびエージェンシーローン担保証券の保有を削減する」「今回の決定は全会一致」(Bloomberg)
  • 政治、経済
    • 米経済回復による原油需要拡大→原油価格上昇→インフレ高進→ドル建て決済のために他国のドル需要増
    • 4/8 米国棚卸在庫確報値3月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/13 米国生産者物価指数3月度:コアも含め前回かつ予想より強い数値
    • 4/14 米国小売売上高3月度:コアも含め前回かつ予想より強い数値
    • 4/14 米国ミシガン大学消費者信頼感指数速報値4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/15 米国ニューヨーク連銀製造業景気指数4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/15 米国鉱工業生産指数4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/15 米国設備稼働率4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/22 米国製造業PMI速報値4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/26 米国耐久財受注速報値3月度:コア前月比が前回かつ予想より強い数値
    • 4/29 米国個人支出3月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/29 米国雇用コスト指数第1四半期:前回かつ予想より強い数値
    • 5/3 米国耐久財受注確報値3月度:コアを含め、前回かつ予想より強い数値
    • 5/3 米国製造業新規受注3月度:前回かつ予想より強い数値
    • 5/3 米国JOLTS求人労働調査3月度:前回かつ予想より強い数値
    • 5/4 米国サービス部門・総合PMI改定値3月度:前回かつ予想より強い数値
    • 5/6 米国雇用統計4月度:非農業部門雇用者数増加は前回かつ予想以上の強い数値
  • 要人発言
    • 米国パウエルFRB議長
      • 4/21「5月FOMCでは0.50%の利上げが議題」「FRB当局者の多くは1回以上の0.50%の利上げが合理的と認識」「目標は景気後退なしにインフレ抑制すること」(Bloomberg)
      • 5/5 「インフレは高すぎる」「必要ならば中立金利よりも高くなることを排除しない」(Bloomberg)
    • 米国メスター・クリーブランド連銀総裁
      • 4/14「米国労働市場はタイトでインフレは強い上昇」
    • 米国エバンズ・シカゴ連銀総裁
      • 4/1「今年7回の0.25%の利上げ必要」「複数回の0.5%利上げで政策金利を中立水準に引き上げることについて大きなリスクはない」
      • 4/19「年末までに2.25~2.5%の中立金利達成の可能性」「インフレ抑制が見られないなら中立金利以上に引き上げが必要」(Bloomberg)
    • 米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁
      • 3/25「50bpsの利上げが必要なら実施すべき」「インフレデータは予想よりはるかに高い」
      • 4/14「5月FOMCで50ベーシスポイントが妥当な選択肢」「政策金利は中立水準へと戻す必要がある」
    • 米国ウォラーFRB理事
      • 4/13「5月FOMCで0.50%利上げ、6月と7月は更に大きな利上げの可能性」
    • 米国ブラード・セントルイス連銀総裁
      • 4/7「5月FOMCでバランスシート縮小開始する」「政策金利は年内3.5%到達するべき」
      • 4/13「緩やかな利上げが物価抑えるというのは幻想」
      • 4/18「年末までに金利3.5%に到達が必要」「基本ではないが0.75%利上げを排除しない」(Reuters)
      • 4/21「0.75%利上げが過去に実施された時、世界は終わりを迎えていない」
    • 米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
      • 4/20「インフレは史上最高水準。あまりにも高すぎる」「サプライチェーンが私の期待通りに改善されなければ、インフレを抑えるためにもっと努力する必要が出てくるだろう」(Bloomberg)
      • 5/6「フォワードガイダンスに従わなければならない」「中立金利の私見は2%のまま」「インフレ2%に下げるために必要なことを実施しなければならない」(Bloomberg)
  • 米国バーキン・リッチモンド連銀総裁
      • 4/6「金利を正常化させる時」「50bp利上げは確実にあり得る」
      • 4/13「必要であれば金利に関してさらに行動する可能性がある」「目標を上回る物価への対応で必要なことを行う」
      • 5/6「0.75%利上げは排除していない」(Bloomberg)
    • 米国ボスティック・アトランタ連銀総裁
      • 4/19「中立金利約2.5%を想定」「市場が機能する限り、バランスシート縮小すべき」(Reuters)
    • 米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁
      • 4/4「5月FOMCで0.5ポイント利上げの論拠強まる」
      • 4/5「早ければ5月FOMCでバランスシートの縮小を開始できる」
      • 4/20「政策金利2.5%へ迅速に引き上げることは適切」「5月にバランスシートの縮小を発表することも可能」(Reuters)
      • 4/21「0.25、0.50あるいは0.75%利上げを検討」「今後のFOMCで0.50%の利上げを実施する可能性は高い」(Reuters)
    • 米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁
      • 3/29「今年7回利上げ想定」「5月会合で0.50%利上げ排除しない」
      • 4/6「バランスシート縮小はまもなく開始される」「インフレは極度に過熱」
      • 4/15「緩和策を整然と解除する必要がある」「過度な政策の引き締めは望まない」「バランスシートの縮小を近く開始する」
    • 米国ジョージ・カンザスシティ連銀総裁
      • 4/5「0.5%利上げを考える必要がある」「インフレ抑制のために中立水準より政策金利を上げる可能性」
    • 米国ブレイナードFRB副議長
      • 4/5「利上げで金融引き締める」「早ければ5月FOMCでバランスシートの縮小開始」「インフレは高すぎで更に上昇の懸念あり」
      • 4/12 「注目のコアCPIは減速」「インフレ抑制が最も重要」「バランスシート縮小は6月から実施される可能性」
    • 米国イエレン財務長官
      • 4/22「中国に関する通商戦略を慎重に見直し」(Bloomberg):確定ではないものの米中貿易関係改善期待あり。
  • 地政学リスク
    • ウクライナへロシア侵攻による制裁→ロシア産原油のドル建て決済不可→エネルギー・穀物価格急騰→インフレ加速
    • 米国がロシア産エネルギー輸入禁止→原油先物価格上昇→インフレ加速
    • ウクライナ情勢悪化で有事のドル買い

ドル売り材料

  • 金融政策
  • 政治、経済
    • 米中貿易戦争:米商務省、「輸出注意リスト」に中国企業・団体追加
    • 3/27 バイデン米政権、富裕層の未実現キャピタルゲイン最低20%課税提案へ(Bloomberg)
    • 4/12 米国消費者物価指数3月度:コア前月比が前回かつ予想より弱い数値。
    • 4/21 米国フィラデルフィア連銀景況指数4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 4/22 米国サービス業PMI速報値4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 4/22 米国総合PMI速報値4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 4/28 米国実質GDP速報値第1四半期:前回かつ予想より弱い数値
    • 4/29 米国PCEコアデフレータ3月度:前年比は前回かつ予想より弱い数値
    • 4/29 米国シカゴ購買部PMI4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 4/29 米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/2 米国製造業PMI確報値4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/2 米国ISM製造業景気指数4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/2 米国建築支出3月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/4 米国ADP雇用者数4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/4 米国貿易収支3月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/4 米国ISM非製造業景気指数4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/4 米SEC、JDなど中国企業80社余りを上場廃止警告リストに追加(Bloomberg):米中貿易戦争過熱
    • 5/5 米国チャレンジャー人員削減4月度:前回より弱い数値
    • 5/5 米国非農業部門労働生産性指数速報値第1四半期:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/6 米国雇用統計4月度:平均時給前月比が前回かつ予想より弱い数値
  • 要人発言
    • 3/28 バイデン米大統領、5.8兆ドル規模の予算教書提示-記録的な増税含む(Bloomberg)
    • 米国パウエルFRB議長
      • 5/4「今後2会合で0.50%利上げ想定」「0.75%利上げは積極的に検討してない」(Bloomberg)
    • 米国エバンス・シカゴ連銀総裁
      • 4/7「2022年後半か2023年初頭に中立金利達成見込み」
      • 4/20「高インフレの特別な要因が止まる根拠がある」「年末までに中立金利達成」(Reuters)
    • 米国ボスティック・アトランタ連銀総裁
      • 4/7「中立金利到達させることは適切」
    • 米国メスター・クリーブランド連銀総裁
      • 4/22「中立金利2.50%引き上げのために、複数回の0.50%利上げ予定」「0.75%の利上げは必要ない」(Reuters)
    • 米国イエレン財務長官
      • 4/22「高インフレは天井を打った可能性ある」
  • 地政学リスク
    • 台湾情勢を巡る米中関係悪化
    • ウクライナ情勢緊迫化
      • ロシア制裁でドル決済が使えなくなったら、ロシアはドル売り中国人民元買いの可能性
      • 安全資産米国債買い→米国債利回り低下

米利上げ期待とウクライナ情勢悪化リスクオフでドルは買い材料が優勢と推測します。

円(JPY)

円買い材料

  • 金融政策
    • 日銀、量的緩和じわり修正 国債保有残高13年ぶり減少(1/5, 日経新聞):弱いながらも実質的なテーパリング
    • 4/28 日銀展望リポート:2022年度コアCPI見通し1.9%上方修正(Bloomberg)
  • 政治、経済
    • 4/8 国際収支2月度:経常収支は前回かつ予想より強い数値。
    • 4/26 雇用統計3月度:完全失業率は前回かつ予想より強い数値。
    • 4/28 住宅ローン金利上昇(日本経済新聞
    • 5/6 東京消費者物価指数4月度:前回かつ予想より強い数値。
    • 5/6 政府、外国人観光客の入国を今月にも一部認める方向で検討-報道(Bloomberg):円への両替増加
  • 要人発言
    • 松野官房長官
      • 4/20「為替市場の安定は重要、急速な変動は好ましくない」
      • 4/22「日米財務相会談でドル円相場の動きも議論した」「為替の安定は重要であり、急速な変動は望ましくない」
    • 磯崎官房副長官
      • 4/19「為替の安定は重要で急速な変動は望ましくない」
    • 鈴木財務相
      • 4/12「為替の安定は重要、急激な変動は望ましくない」「為替の過度な変動や無秩序な動きは悪影響を与える」
      • 4/13「為替の急激な変動は大変問題がある」「為替の安定は重要、急速な変動は望ましくない」
      • 4/15「為替の安定は重要、急速な変動は望ましくない」「価格が十分に転嫁できず、賃金が伸びない環境は悪い円安」
      • 4/18「為替の安定は重要、急速な変動は望ましくない」「通貨当局と密接な意思疎通を図ることが重要」「価格転嫁や十分な賃上げない今の状況の円安は悪い円安」
      • 4/19「過度な変動や無秩序な動きは悪影響を与える」「円安はデメリットをもたらす面が強い」
      • 4/22「イエレン米財務長官との2国間会談を行った」「(米財務長官に)直近の円安が急激と数字で示した」(Bloomberg)
      • 4/26 「為替の安定は重要、急速な変動は望ましくない」
      • 4/28「為替は市場において決まるもので一概に申し上げるのは困難」「為替の安定は重要で、とくに急速な変動は望ましくない」
    • 岡本財務副大臣
      • 4/5「為替の急激な変動は好ましくない」
    • 黒田日銀総裁
      • 4/5「為替相場の変動はやや急」
      • 4/18「為替、短期に急激に動くと企業の事業計画の策定難しくなる」「最近の円安はかなり急速な為替変動」「円安のマイナス面も考慮しないといけない」(Bloomberg)
      • 4/21「為替はファンダメンタルズに反映して安定推移が望ましい」
      • 4/28「為替の短期的な過度な変動は先行き不確実性を高める」「為替相場はファンダメンタルズを反映し安定推移が望ましい」
    • 岸田首相
      • 4/12「為替の安定は重要で急速な変動は望ましくない」「日米金利差は様々な要因で決まる」
      • 4/20「急激な円安には懸念を持ちながら政府としてしっかり対応する」
      • 4/26「急激な為替の変動は多くの関係者にとって好ましくない」「円安のマイナス面については対策を用意した」「経済対策によって為替の安定した状況を実現する」(Bloomberg)
    • 内田日銀理事
      • 4/11「為替相場が短期間に過度に変動すると不確実性が高まる」
    • 財務省幹部
      • 4/28「為替の足もとの動きは極めて憂慮すべき」「必要な場合には適切な対応を取る」(Bloomberg)
    • 金正恩・北朝鮮労働党総書記
      • 4/26「核兵器開発を加速させるための措置を続ける」
  • 地政学リスク
    • 台湾情勢を巡る米中関係悪化
    • 北朝鮮の軍事行動:
      • ミサイル発射は2022年に16回
    • ウクライナ情勢悪化
      • 日本は世界最大の対外純資産保有国(財務省統計):円売り→外貨買い→海外資産買い。リスクオフで、海外資産売り→外貨売り→円買い

円売り材料

  • 金融政策
    • 4/20 日銀、指し値オペ通知(Bloomberg)
    • 4/28 日銀金融政策金利:-0.1%維持。
    • 4/28 日銀声明:「量的・質的金融緩和継続」「必要あれば躊躇なく追加緩和」、連続指値オペを実施(Bloomberg)
  • 政治、経済
    • 日本以外でテーパリングや利上げ実施する国が増加→円を売って海外通貨買って利回りが良い海外国債などに投資した方が良い。
    • エネルギー・穀物価格高騰→輸入物価上昇→資源輸入への支払い増→日本の経常収支悪化(貿易赤字拡大)
    • 4/28 日本鉱工業生産速報値3月度:前回かつ予想より弱い数値
  • 要人発言
    • 黒田日銀総裁
      • 4/5「円安が日本経済にプラスの認識変わらない」「出口議論は時期尚早」
      • 4/11「必要なら躊躇なく追加緩和」「政策金利、現在の長短金利の水準またはそれを下回る水準で推移することを想定」
      • 4/13「緩和を粘り強く継続」
      • 4/18「円安が全体としてプラスという評価は変えていない」「2%目標の実現目指し緩和政策を続けることが適当」「現状、出口戦略を議論する状況にない」
      • 4/22「積極的な金融緩和を維持」「日本は景気過熱を懸念すべき状況にない」「日銀はイールドカーブコントロールの枠組みで政策継続」「日本の中長期的なインフレ予想は上昇していない」(Bloomberg)
      • 4/28「当面は感染症の影響を注視、必要なら躊躇なく追加緩和」「強力な金融緩和を粘り強く続ける」(Bloomberg)
    • 野口日銀審議委員
      • 4/7「デフレ脱却に円安はプラス」
    • 内田日銀理事
      • 4/11「経済活動をしっかり支えるため、現在の緩和策を続けていく」
    • 高口日銀大阪支店長
      • 4/11「円安は、全体としてみれば関西経済にプラス」
    • 日銀名古屋支店長
      • 4/11「輸出企業が多く、円安のプラス面が他地域より出やすい」
    • 松野官房長官
      • 4/13「為替レートは市場において決定される」
    • 岸田首相
      • 4/15「日銀の政策は為替誘導のために行われているものではない」
      • 4/26「為替の水準は経済・金融、その他さまざまな対策の結果」「2%の物価安定目標に向け日銀に期待」(Bloomberg)
    • 鈴木財務相
      • 4/18「円安、良いか悪いか一概に言えない」
      • 4/19「為替レートは市場において決定」
      • 4/21「為替レートは市場において決定」「声明文に為替への言及はなく、G7の考え方を維持」(Bloomberg)
    • IMF高官
      • 4/26「日銀の緩和策、継続は極めて適切 インフレはまだ加速していない」「円安により日本の輸入物価は上がっているが、輸出増で影響相殺」
  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢悪化:日本企業のロシア離れ加速
  • IMM通貨先物

日米金融政策差で円売り優勢。突発的なウクライナ情勢悪化や要人の円安牽制発言で一時的な円買いも生じやすいですが押し目の機会になりやすい。

ユーロ(EUR)

ユーロ買い材料

  • 金融政策
    • 4/14 ECB、7-9月の0.25ポイント利上げで合意しつつある-関係者(Bloomberg)
  • 政治、経済
    • 4/20 独生産者物価指数3月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/20 欧鉱工業生産指数2月度:前年比は前回かつ予想より強い数値
    • 4/21 欧消費者信頼感指数速報値4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/22 独非製造業PMI速報値4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/22 欧非製造業PMI速報値4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/25 フランス大統領選でマクロン氏勝利。政情不安解消
    • 4/25 独Ifo景況感指数4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/28 独消費者物価指数速報値4月度:前年比は前回かつ予想より強い数値
    • 4/29 独実質GDP実質速報値第1四半期:前年比は前回かつ予想より強い数値
    • 4/29 欧消費者物価指数速報値4月度:コア前年比は前回かつ予想より強い数値
    • 5/2 独製造業PMI確報値4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 5/2 欧製造業PMI確報値4月度:前回かつ予想より強い数値
    • 5/3 欧生産者物価指数3月度:前回かつ予想より強い数値
  • 要人発言
    • ラガルドECB総裁
      • 4/22「7-9月の早い時期に資産購入プログラム終了の可能性が高い」「年内利上げの可能性はかなり高い」(Reuters)
    • ナーゲル・ドイツ連銀総裁
      • 4/1「インフレ率は再び大きく予想を上回った」
      • 4/6「近く利上げ必要となる可能性」
      • 5/6「ECBは金融正常化を進めるべき」「リセッションではないが、成長率はかなり弱いと予想」「現在の経済状況を理由に金融政策の変更を控えるべきだという考えは受け入れない」(Bloomberg)
    • シュナーベルECB専務理事
      • 5/3「7月に利上げは可能」「資産購入は利上げ前、おそらく6月末までに終了する必要」(Bloomberg)
      • 5/6「高い金利が必要となりそう」(Bloomberg)
    • クノット・オランダ中銀総裁
      • 4/2「9月以降はいつでも利上げあり得る」
    • バスレ・スロベニア中銀総裁
      • 4/4「マイナス金利は今年終盤か来年初めまでに終了」
    • ホルツマン・オーストリア中銀総裁
      • 4/15「秋に0.50%利上げすることを要求」
      • 5/5「今年利上げを行う予定」「利上げ幅や時期については6月会合で議論」(Bloomberg)
    • レーン・フィンランド中銀総裁
      • 4/29「利上げ有無はもはや問題外、スピードが焦点」(Bloomberg)
      • 5/5「7月と9月に利上げすべき」(Bloomberg)
    • デギンドスECB副総裁
      • 4/21「データ次第で7月に利上げ」(Bloomberg)
    • シムカス・リトアニア中銀総裁
      • 4/15「利上げを検討しない理由はない」
    • ミュラー・エストニア中銀総裁
      • 4/15「7月にAPPが終了しても何も驚かない」
      • 5/3「7月に利上げを検討すべき」
    • カザークス・ラトビア中銀総裁
      • 4/20「7月の利上げあり得る」(Bloomberg)
      • 4/26「7月の利上げが望ましい」
    • ベルギー・ウンシュ中銀総裁
    • デコス・スペイン中銀総裁
      • 4/25「成長の不確実性がインフレの重しとなる可能性」「ECBの決定は政策の正常化を継続すること」(Reuters)
    • ビスコ・イタリア中銀総裁
      • 4/28「金利の調整は第3四半期か年末の可能性」(Bloomberg)
    • ビルロワドガロー・フランス中銀総裁
      • 5/5「ユーロが弱すぎると物価安定の目標を危うくする」「金融政策の正常化は十分に正当化できる」「年末までに金利をプラスに引き上げるのが合理的」

ユーロ売り材料

  • 金融政策
    • 4/14 ECB理事会:量的緩和の終了時期を維持→想定ほど金融政策の正常化を急いでいないとの見方
  • 政治、経済
    • 英国とEUの北アイルランド議定書議論難航
    • 4/12 欧ZEW景況感指数3月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 4/12 独ZEW景況感指数3月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 4/20 欧貿易収支2月度:季節調整後は前回かつ予想より弱い数値
    • 4/20 欧州新車販売、3月は9カ月連続減少
    • 4/21 欧消費者物価指数確報値3月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 4/22 独製造業PMI速報値4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 4/22 欧経常収支2月度:前回より弱い数値
    • 4/22 独中央銀行月報:景気後退直面(Bloomberg)
    • 4/27 独GfK消費者信頼感指数5月:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/2 独小売売上高3月:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/2 欧消費者信頼感指数確報値4月:前回より弱い数値
    • 5/2 独雇用統計4月度:失業者数が前回かつ予想より弱い数値
    • 5/4 独貿易収支3月:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/4 独非製造業PMI確報値4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/4 欧小売売上高3月:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/5 独製造業新規受注3月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/6 独鉱工業生産指数3月度:前回かつ予想より弱い数値
  • 要人発言
    • ECB声明
      • 4/14 国債など資産の新規買い入れ終了時期について7-9月期との方針を維持、一定期間後に利上げに着手することを示唆
    • ラガルドECB総裁
      • 4/14 「一定期間とは1週間とも数カ月とも意味する」、「量的引き締め(QT)の議論は時期尚早」
    • ラブロフ・ロシア外相
      • 4/26「核戦争につながる可能性がある」と警告。
  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢悪化
      • ウクライナとロシア停戦交渉進展なし
      • エネルギー・穀物価格急騰→物価上昇→欧州経済悪化→スタグフレーション懸念
  • IMM通貨先物

急増した要人のタカ派発言でユーロ買い、ウクライナ情勢悪化の継続でユーロ売り優勢。

ポンド(GBP)

ポンド買い材料

  • 金融政策
    • 5/5 英中銀(BOE)政策金利5月度:予想通り0.25%追加利上げ(1.00%)。金融政策委員会(MPC)メンバー9人のうち6人が賛成したが、3人が0.50%の利上げを主張。
    • 5/5 BOE議事要旨5月度:インフレは、4月に約8%まで上昇した後でピークをつけるとの物価見通しを今年第4四半期には10%を超えると上方修正
      「1.00%への引き上げを全会一致で決定」「今後数カ月で更なる緩やかな引き締めが適切かもしれない」(Bloomberg)
  • 政治、経済
    • 4/12 英国雇用統計3月度:前回かつより強い数値
    • 4/13 英国生産者物価指数2月度:前回かつより強い数値
    • 4/13 英国小売売上高3月度:前回かつより強い数値
    • 4/13 英国消費者物価指数3月度:前年比+7.0%は30年ぶり上昇率
    • 4/22 英国製造業PMI速報値4月度:前回かつより強い数値
    • 5/3 英国製造業PMI確報値4月度:前回かつより強い数値
    • 5/5 英国非製造業PMI確報値4月度:前回かつより強い数値
  • 要人発言
    • 英国マン中銀総裁
      • 4/21「インフレ抑制のために0.25ポイントかそれ以上の追加利上げ要検討」(Bloomberg)

ポンド売り材料

  • 金融政策
    • 5/5 BOE議事要旨5月度:成長率見通しは、22年3.75%と従来見通しを維持したものの、23年は従来1.25%から-0.25%、24年は1.0%から0.25%に下方修正。23年のリセッション入りを警告(Bloomberg)
  • 政治、経済
    • 北アイルランド議定書の効力停止懸念
    • 4月に家計向けのエネルギー料金を50%引き上げ。消費マインド悪化で景気下振れリスク
    • 4/1 英国製造業PMI3月度確報値:前回かつ予想より弱い数値。
    • 4/12 英国の生活水準が急速に低下、2月は8年ぶりの大幅な悪化(Bloomberg)
    • 4/21 英議会、パンデミックによる外出規制の期間中のパーティーに出席したジョンソン首相が虚偽発言をしたか調査を決定。
    • 4/22 英国小売売上高3月度:前回かつ予想より弱い数値(Bloomberg)
    • 4/22 英国非製造業PMI速報値4月度:前回かつ予想より弱い数値
    • 5/7 英統一地方選、与党・保守党がロンドンの有力地盤で敗北-首相に痛手(Bloomberg)
  • 要人発言
    • ベイリー英中銀総裁
      • 5/5「BOE予測はリセッションの定義に合致しないが、非常に急激な経済成長の減速」「労働市場は非常にタイト」「もっと金利を上げるべきだと考える人々に同意しない」(Bloomberg)
    • カンリフ英中銀副総裁
      • 4/4「持続的な利上げ不要」(Reuters)
  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢悪化
      • ロシア産原油輸入削減→インフレ加速→スタグフレーション懸念
  • IMM通貨先物

成長率予測下方修正でポンド売り優勢と推測します。

豪ドル(AUD)

豪ドル買い材料

  • 金融政策
    • 5/3 豪中銀政策金利5月度:予想上回る利上げ、政策金利0.35%-追加の引き締め示唆(Bloomberg)
    • 5/3 豪中銀声明:「オーストラリアのインフレ率が目標内に収まるまで、出来ることは何でもする」「満期償還証券の再投資は行わない」
    • 5/6 豪中銀四半期報告:今後さらなる利上げが必要になるとの見通し(Bloomberg)
  • 政治、経済
    • 4/27 豪消費者物価指数第1四半期:トリム平均が前回かつ予想より強い数値
    • 4/29 豪生産者物価指数第1四半期:前回より強い数値
    • 5/4 豪小売売上高3月度:前回かつ予想より強い数値
    • 5/5 豪貿易収支3月度:前回かつ予想より強い数値
  • 要人発言
    • ロウ豪中銀総裁
      • 5/3「年末までの金利は1.50-1.75%と予想」「40bp利上げの選択肢も検討」「今後数カ月の間に更なる利上げが必要になる」
  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢悪化
      • 小麦やトウモロコシ等の農作物と液化天然ガス等の資源を、ウクライナやロシア産から豪州産への代替需要高まり。
  • IMM通貨先物

豪ドル売り材料

  • 金融政策
  • 政治、経済
    • 4/14 豪雇用統計3月度:予想下回る伸び、失業率は横ばいで回復が失速
  • 要人発言
  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢悪化:米国株下落の影響でリスクオフ
  • IMM通貨先物

追加利上げ期待とウクライナ情勢悪化によるエネルギーや穀物の需要急増で豪ドルは買い材料が優勢と推測します。

ニュージーランドドル(NZD)

ニュージーランドドル買い材料

  • 金融政策
    • 4/13 ニュージーランド準備銀行(RBNZ)政策金利
      予想 1.25%に対しサプライズの1.50%利上げ(Bloomberg)
  • 政治、経済
  • 要人発言
    • ニュージーランド準備銀行(RBNZ)声明
      • 4/13「消費者物価は2022年上半期に約7%のピークに達すると予想されている」「より高インフレリスクが高まっている」
    • NZオア準備銀行総裁
      • 4/19 「インフレ期待の抑制を重視」「インフレが手の届かないところまで上昇するリスクを警戒」(Bloomberg)
  • 地政学リスク

ニュージーランドドル売り材料

追加利上げ期待とウクライナ情勢悪化による食料需要急増でニュージーランドドルは買い材料が優勢と推測します。

カナダドル(CAD)

カナダドル買い材料

  • 金融政策
    • 4/13 カナダ中銀(BOC)金融政策会合:予想通り政策金利1.00%に引き上げ。追加利上げ示唆
  • 政治、経済
    • 4/14 カナダ製造業売上高2月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/20 カナダ消費者物価指数3月度:前回かつ予想より強い数値。前年比は約31年ぶり高水準
    • 4/22 カナダ鉱工業製品価格3月度:前回かつ予想より強い数値
    • 4/29 カナダ実質GDP2月度:前月比が前回かつ予想より強い数値
    • 5/6 OPECプラス:6月生産も小幅引き上げ幅で合意(Bloomberg)
    • 5/6 カナダ雇用統計4月度:失業率は前回より強い数値
  • 要人発言
    • カナダ銀行(BOC、カナダ中央銀行)声明
      4/13「再投資を終了し、4月25日から量的金融引き締め(QT)を開始する」「バランスシートの規模は時間とともに縮小する」
    • マックレムBOC総裁
      • 4/13「インフレに対処するため必要な限り強力に行動する用意がある」
      • 4/22 「利上げを除外するものは何もない」
      • 4/25「もう一度50bpの利上げを検討する」「カナダのインフレはピークに近づいている」(Bloomberg)
      • 4/28「より高い金利が必要」
    • コジッキBOC副総裁
      • 3/25「物価圧力高まれば力強く対応」
  • 地政学リスク

カナダドル売り材料

  • 金融政策
  • 政治、経済
    • 4/14 カナダ卸売売上高2月度:前回かつ予想より強い数値。
    • 5/6 カナダ雇用統計4月度:雇用者数は前回かつ予想より強い数値
    • 5/6 カナダIvey購買担当者景況感指数4月度:前回より強い数値
  • 新型コロナ
    • 中国コロナ再拡大でロックダウン⇒原油の世界需要低迷の懸念強まる
  • IMM通貨先物

追加利上げ期待とウクライナ情勢悪化による原油価格急騰からカナダドルは買い材料優勢と推測します。

人民元(CNH)

人民元買い材料

  • 金融政策
    • 4/20 中国ローンプライムレート維持(Bloomberg)
    • 4/25 外貨預金準備率1ポイント引き下げ(Bloomberg)
    • 4/29 景気支援策強化と表明(Bloomberg)
  • 政治、経済
    • 3/15 中国小売売上高2月度:前回かつ予想より強い数値。
    • 3/15 サウジが中国への石油販売でドルでなく人民元利用の検討(Bloomberg)
    • 3/27 中国工業利益1-2月度:エネルギー原材料関連の影響で5%増
    • 4/7 中ロの原油・石炭取引、人民元建て決済で進行(Bloomberg)
    • 4/11 中国消費者物価指数3月度:前回かつ予想より強い数値。
    • 4/13 中国貿易収支3月度:前回より強い数値
    • 4/28 中国実質GDP第1四半期:前回より強い数値(Bloomberg)
  • 要人発言
    • ロシア・シルアノフ財務相
      • 3/14 「西側諸国の制裁でロシア中央銀行の外貨準備はドルやユーロ建てが凍結。ロシアの外貨準備で中国人民元利用」(Reuters)
  • 新型コロナ
  • 4/27 中国2大都市でコロナ感染落ち着く兆し、上海ロックダウン緩和(Bloomberg)
  • 地政学リスク
    • ウクライナへロシア侵攻で各国制裁→ロシア産原油のドル建て決済不可→ロシアが友好的国の中国人民元買いに向かう

人民元売り材料

  • 金融政策
  • 政治、経済
    • 4/18 中国住宅販売額3月度:前年同月比29%落ち込み(Bloomberg)
    • 4/22 ロックダウンの影響で中国石油需要急減(Bloomberg)
    • 4/30 中国製造業PMI4月度:前回かつ予想より弱い数値。基準50下回る。
    • 4/30 中国財新製造業PMI4月度:前回かつ予想より弱い数値。基準50下回る。
    • 5/4 米SEC、JDなど中国企業80社余りを上場廃止警告リストに追加(Bloomberg):米中貿易戦争過熱
    • 5/5 中国財新サービス部門PMI4月度:前回かつ予想より弱い数値。基準50下回る。
  • 要人発言
    • 中国易綱人民銀行総裁
      • 「新型コロナの状況は中国経済にさらなる圧力」「緩和的な政策は実体経済への支援を強化」
    • 中国李克強首相
      • 5/7 中国首相、ロックダウン下の「複雑で厳しい」雇用情勢巡り警告(Bloomberg)
  • 新型コロナ
    • 4/25 北京市、大規模コロナ検査を12区に拡大-4月26日~30日(Bloomberg)
    • 5/4 北京市、労働節休暇後もコロナ規制継続 ひそかに市中感染拡大(Reuters)
  • 地政学リスク
    • ウクライナ・ロシア紛争の後は、中国・台湾紛争による経済悪化危機感が増加。

新型コロナ感染拡大に伴うロックダウンで人民元は売り材料優勢と推測します。

原油

原油買い材料

  • 政治、経済
    • 5/5 OPECプラス、6月も小幅供給増で合意-ロシアとの連帯示す(Bloomberg)
  • 要人発言
    • フォンデアライエン欧州委員長
      • 5/4「秩序ある形での、ロシア産の原油輸入禁止を提案する」(Bloomberg)
  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢悪化:需要増、供給不安→原油価格高騰
    • 4/21 リビア最大油田停止(日本経済新聞)
    • 4/25 ロシア西部の石油貯蔵施設で大規模火災(Reuters)
    • 4/27 ロシアがポーランドとブルガリアにガス供給停止(Bloomberg):エネルギー全般に供給不安
  • IMM通貨先物
    • 5/3時点、ロング拡大(ネット +316,063 → +321,701 、前週比 +5,638 )

原油売り材料

  • 政治、経済
  • 新型コロナ
    • 5/8 サウジ、アジア向け原油を4カ月ぶり値下げ-中国ロックダウンの中(Bloomberg)

ウクライナ情勢悪化による供給減、中国ロックダウンによる需要急減の綱引きですが、ロックダウン緩和されつつあることから、原油買い優勢と推測します。

金買い材料

  • 政治、経済
    • 世界的なインフレ高進:インフレヘッジ資産の金買い増加
  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢悪化:安全資産の金買い増加

金売り材料

  • 政治、経済
    • 米国利上げ期待による米国債利回り上昇:金利がつかない金価値低下
  • 地政学リスク
    • ウクライナ情勢悪化:有事の金売り(日経新聞)
  • IMM通貨先物
    • 5/3時点、ロング縮小(ネット +218,024 → +199,168 、前週比 -18,856 )

ウクライナ情勢悪化による安全資産の金買い優勢と推測します。

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