2022年4月8日(金)ドル円初心者戦略と結果

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

注目材料

1. ウクライナ情勢緊迫化
4/7もロシア軍が民間人を虐殺した疑惑に対するロシア批判やロシア制裁強化が相次ぎ、停戦交渉の不透明感に変わりなし。強いサプライズの報道や要人発言なければドル円への影響は小さいと考えます。

2.円売り加速
①日本の金融緩和継続、②安全資産としての円魅力低下、③日本の経済成長率低下、④日本の貿易収支悪化(特にエネルギーや食料価格高騰)が円売り要因。
①~④のいずれも改善が見えないことから、円売りが続く可能性が高い。円売り勢の決済で円買いが入っても一時的になると考えます。

一方、125円台は黒田日銀総裁が2015年6月に懸念を示した「黒田ライン」と呼ばれており125.000が強いレジスタンスとして意識されると考えます。円安牽制の要人発言も出てきており、一時的に急な円買いに注意が必要。

3. 米国経済指標・要人発言
4/6の米国FOMC議事要旨公表(3/15~3/16開催分)はタカ派内容で、米国金融当局者もタカ派発言が優勢。

総じてドル買い円売りによるドル円上昇を想定しますが、4/8は注目度の高い経済指標・要人発言なく、このまま124.000を超えられなければ週末を控えて決済売りでドル円急落もあり得ると考えます。

マーケットの動き

東京マーケット前
6:00 取引開始
・ドル円: 123.919 (前営業日終値 123.968 から -4.90 pips ギャップダウン)
・米国債2年利回り: 2.468 %
・米国債10年利回り: 2.663 %
【考察】
ドル円は即上昇し窓埋め。


8:50 経済指標
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
日本国際収支2月度
経常収支:前回-11887億円、予想14500億円、結果16483億円(◎)
経常収支(季調済):前回1917億円、予想2748億円、結果5166億円(◎)
貿易収支:前回-16043億円、予想-2050億円、結果-1768億円(○)


【考察】
今回の経常収支は良かったためか、やや円買いになりましたが、ドル売りが強くドル円下落。

東京マーケット(9:00~15:00)
9:00 オープン
・ドル円: 124.097 (始値比 +17.80 pips )
・米国債2年利回り: 2.460 (始値比 -0.008 % )
・米国債10年利回り: 2.632 (始値比 -0.031 % )
・日経平均株価: 27097.05 (前日営業日終値 26888.50 から +208.55 ギャップアップ)・TOPIX 1904.37 (前日営業日終値 1892.9 から +11.47 ギャップアップ)

【考察】
前日米国主要3指数の上昇を引き継ぎ日本の株価指数も上昇スタート。しかし、直ぐに下落転換して窓埋め。
直前に発表された経常収支は前回かつ予想より強い数値で、貿易収支は予想より強い数値だったために、この株価指数下落の要因ではなさそう。中国ロックダウンによる景気悪化懸念が要因か。
「株価指数下落転換→円買い」によって、ドル円124.229到達後は15Mネックライン下抜け。ラウンドナンバー124.000固さを再認識。

9:55 仲値(4/10休日であるため実質五十日)
・ドル円: 123.794 (始値比 -12.50 pips )(東京マーケット始値比 -30.30 pips )
【考察】
15M200MAで反発あったことから仲値に向けて上昇するかと見えましたが、あっさり下抜けし仲値通過後123.663まで下落。
1Hサポート123.719が下値として固そう。

15:00 クローズ
・ドル円: 123.956 (始値比 3.70 pips )(東京マーケット比 -14.10 pips )
・米国債2年利回り: 2.499 (始値比 +0.031 % )
・米国債10年利回り: 2.655 (始値比 -0.008 % )
・日経平均株価: 26985.58 (前営業日比 +97.08 、 +0.36 %)
(東京マーケット始値比 -111.47 、 -0.41 %)
・TOPIX 1896.79 (前営業日比 +3.89 、 +0.21 %)
(東京マーケット始値比 -7.58 、 -0.40 %)

欧州マーケット(17:00~25:30)
17:00 オープン
・ドル円: 124.045 (始値比 +12.60 pips )
・米国債2年利回り: 2.503 (始値比 +0.035 % )
・米国債10年利回り: 2.658 (始値比 -0.005 % )

【考察】
ラウンドナンバー124.000手前まで15Mチャネルで上昇。
上昇の勢いが弱いため、15Mチャネル下限かつネックライン124.043下抜ければ、1H押し安値123.955や15Mチャネル起点123.309まで下落の可能性あり。
しかし、ショート狙いは値幅が小さいためエントリーには不適と判断。

NYマーケット(22:30~29:00)
22:30 オープン
・ドル円: 124.608 (始値比 +68.90 pips )
・米国債2年利回り: 2.524 (始値比 +0.056 % )
・米国債10年利回り: 2.713 (始値比 +0.050 % )
・ダウ平均: 34569.24 (前営業日終値 34583.58 から -14.34 ギャップダウン)
・S&P500: 4494.15 (前営業日終値 4500.2 から -6.05 ギャップダウン)
・ナスダック: 13830.47 (前営業日終値 13897.31 から -66.84 ギャップダウン)

【考察】
オープン直前に4H足戻り高値実体124.670に到達したことで売り圧力が強く、オープン以降も売り継続。

23:00 経済指標
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
米国卸売在庫(確報値)2月度:前回2.1%、予想2.1%、結果2.5%(◎)
米卸売在庫、2月は2.5%増 自動車増加に転じる(Reuters)

【考察】サプライズの強い数値でしたが、注目度が高い指標ではないためかドル円下落継続。

25:30 欧州クローズ
・ドル円: 124.300 (始値比 +38.10 pips )
・米国債2年利回り: 2.499 (始値比 +0.031 % )
・米国債10年利回り: 2.700 (始値比 +0.037 % )

【考察】
欧州勢撤退で参加者が減ったためかドル円下げ止まり。

29:00 NYクローズ
・ドル円: 124.344 (始値比 +42.50 pips )
・米国債2年利回り: 2.518 (始値比 +0.050 % )
・米国債10年利回り: 2.711 (始値比 +0.048 % )
・ダウ平均: 34721.13 (前営業日比 +137.55 、 +0.40 %)
(NYマーケット始値比 151.89 、 +0.44 %)
・S&P500: 4488.27 (前営業日比 -11.93 、 -0.27 %)
(NYマーケット始値比 -5.88 、 -0.13 %)
・ナスダック: 13711.01 (前営業日比 -186.29 、 -1.34 %)
(NYマーケット始値比 -119.46 、 -0.86 %)

【考察】
週末を控えた売り決済で大きなドル円下落も考えていましたが、124円台キープ。休日中に大きな悪材料なければ次週ドル円上昇継続の可能性が高そう。

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. CAD(資源国リスクオン通貨):前日7位
  2. CHF(リスクオフ通貨):前日3位
  3. USD(基軸通貨):前日2位
  4. EUR(リスクオン通貨):前日5位
  5. AUD(資源国リスクオン通貨):前日8位
  6. JPY(リスクオフ通貨):前日4位
  7. GBP(リスクオン通貨):前日1位
  8. NZD(資源国リスクオン通貨):前日6位

【考察】
4/8と異なり、リスクオンとリスクオフが入り混じり、資源国通貨も強弱が分かれました。

米国債イールドカーブ

4/8(金)は4/7(木)に対して、ベア(短期金利上昇、長期金利上昇、長短金利差同等)。3年~10年利回りで逆イールド継続。

*債券ベア:「安全資産債券売り→債券利回り上昇」、「安全資産債券売り→リスク資産買い(株式等)」、景気良好

【考察】
4/1~4/8の推移を比較すると、2~10年利回りの逆イールドが解消に向かっており、全体的な利回りも上昇しています。よって、次週も「米国債利回り上昇→ドル買い」の流れが続く可能性あり。

テクニカル分析

ドル円チャート

  • 月足: ボリンジャーバンドエクスパンションし上昇トレンド。
  • 週足: ボリンジャーバンドエクスパンションし上昇トレンド。
  • 日足: ボリンジャーバンドスクイーズ移行中。日足レンジ実体123.850上抜けし上昇圧力強い。
  • 4H足:ボリンジャーバンドスクイーズ移行中でレンジ。
  • 1H足: ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。
  • 15M足:ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)4H足戻り高値実体124.138上抜け→レジサポ→目標4H足戻り高値実体124.670。

②ショート
(B)4H足押し安値123.535下抜け→レジサポ→目標4H押し安値実体122.827。

ドル買い円売り材料が多いためロング優先。一方でなかなか124.000を上抜けできないことから、失望売りや週末を控えて決済売りで大きな下落もあり得ると考えます。

【考察】
20:30 4H足戻り高値実体124.138上抜け→レジサポ→(A)ロング可
22:30 目標124.670到達→(A)ロング成立

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