2024年12月31日(火)ドル円戦略と結果

ファンダメンタルズ分析
テクニカル分析
1. トレードシナリオと結果

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

１．経済指標
・米国住宅価格指数
・米国S&Pケースシラー住宅価格指数

２．要人発言
・政府日銀円安牽制
・米国トランプ次期大統領
・FRB

３．その他
・サンタクロースラリー（年末最後の5営業日と年始最初の2営業日; 12/24-1/3。米国株上昇期待アノマリー）
・東京金融市場休場
・欧州、英国金融市場短縮取引
・月末ロンドンフィックス
・地政学リスクオフ（中東、ウクライナ・ロシア）

４．参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤円キャリー取引（促進or巻き戻し）に分類できます。

５．本日の注目材料
（１）米国経済指標
注目度の高い指標なし。

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:30)

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

23:00 経済指標
米国住宅価格指数
前月比：前回0.7%（改定）、予想0.4%、結果0.4%（○）

23:00 経済指標
米国S&Pケースシラー住宅価格指数
前月比：前回0.18%（改定）、予想0.20%、結果0.32%（◎）
前年比：前回4.57%（改定4.61）、予想4.11%、結果4.22%（○）

25:00 月末ロンドンフィックス
前後の時間帯でポジション調整によって不規則な乱高下生じやすい。

25:00 報道
米国、1/2に850億ドルの4週間物国債発行、1/7決済予定。

【考察】「国債発行→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」の織り込みの為かドル円上昇。

＜まとめ＞
東京マーケット：
日足始値156.89
取引開始後に日通し高値157.07を付けると、東京金融市場が祝日休場の中、年末薄商い、材料不足で、前日欧米マーケットからの月末・四半期末・年末ポジション調整（推測）が続き、日通し安値156.14へ急落して引けました。

欧米マーケット：
欧州オープン後、日足安値156.02を付けると、ロンドンフィックスに向けてのポジション調整のためかドル円急上昇。
更に原油先物価格上昇、米国住宅価格指数（強）・米国S&Pケースシラー住宅価格指数（強）や米国1/2に4週間物国債発行・1/7決済予定報道を受けて日足高値157.55へ上昇し揉み合いで引けました。
日足終値157.20

【米国市況】株続落、日鉄の新提案でＵＳスチール高い－157円台前半（Bloomberg）

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

＜ドル買い優勢＞
買い材料：
・米国住宅価格指数（強）、米国S&Pケースシラー住宅価格指数（強）
・米国、1/2に4週間物国債発行、1/7決済予定報道
・月末・四半期末・年末ポジション調整（推測）
・原油先物価格上昇

売り材料：

＜円買い優勢＞
買い材料：
・月末・四半期末・年末ポジション調整（推測）

売り材料：
・原油先物価格上昇
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96（日本銀行、短観）以上推移→日本企業業績改善・株上昇（円キャリー促進）
・構造的円売り（日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）

（Currency Strength Chart）

政策金利市場織り込み

・FRB：現行政策金利4.25-4.50%
2024年FOMC市場織り込み（CME FedWatch Tool）
次回1月29日（水）公表：据え置き（88.8→88.8%）、0.25%引き下げ（11.8→11.2%）
2025年内利下げ観測：-0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75～4.00%相当