ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
1.経済指標
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国PMI確報値(製造業)
・米国建設支出
2.要人発言
・政府日銀円安牽制
・米国トランプ次期大統領
・FRB
3.その他
・日本祝日休場
・サンタクロースラリー(年末最後の5営業日と年始最初の2営業日; 12/24-1/3。米国株上昇期待アノマリー)
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)
4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。
5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
注目度が高いのは米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数です。
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:30)
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
22:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。失業保険継続申請件数より注目度は高い。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回21.9万件(改定22.0)、予想22.1万件、結果21.1万件(◎)
米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回191.0万件(改定189.6)、予想189.0万件、結果184.4万件(◎)
【考察】強い数値。ドル円上昇。しかし地政学リスクオフや中国景気悪化懸念波及に加えて年初ポジション調整(推測)交錯の為か全戻し下落。
23:45 経済指標
米国PMI確報値(製造業)
(速報値発表日:1/24, 2/22, 3/21, 4/23, 5/23, 6/21, 7/24, 8/22, 9/23, 10/24, 11/22, 12/16, 1/2)
基準50。景気先行性高いため注目度高い。速報値は確報値より注目度高い。
製造業:前回48.3、予想48.3、結果49.4(◎)
【考察】強い数値。ドル円上昇。
24:00 経済指標
米国建設支出
前月比:前回0.4%(改定0.5)、予想0.3%、結果0.0%(×)
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値157.24
取引開始後、日通し高値157.78へ上昇するも、日本祝日休場で材料不足の中、年末年始の米国テロ事件を受けた地政学リスクオフや中国景気悪化懸念波及のためか、日通し安値156.84へ急落して引けました。
欧米マーケット:
欧州オープン直前に日足安値156.44を付けると、原油先物価格上昇に連れて157.29へ上昇するも地政学リスクオフや中国景気悪化懸念波及に加えて年初ポジション調整(推測)のためかドル円乱高下。
しかし、米国新規失業保険申請件数・失業保険継続申請件数(強)や原油先物価格急上昇を受けて日足高値157.85へ上昇。
その後は、米国株下落(円キャリー巻き戻し)も交錯し、引けに掛けて揉み合いとなりました。
日足終値157.54
【米国市況】S&P500種が5日続落、テスラに売り-円下落157円85銭(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
<ドル買い優勢>
買い材料:
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数(強)
・米国PMI確報値(製造業)(強)
・ガス先物価格上昇波及→原油先物価格上昇→インフレ懸念
欧州ガス価格上昇、一時4.3%高-ロシア産ガスの供給が停止(Bloomberg)
米中部や東部に寒波到来へ、1月としては2011年以来の低気温に(Bloomberg)
売り材料:
・米国建設支出(弱)
<円売買交錯>
買い材料:
・米ニューオーリンズで車が群衆に突入、15人死亡-捜査中と大統領(Bloomberg)
・ラスベガスホテル外のサイバートラック爆発、テロの公算大-マスク氏(Bloomberg)
・中国株、年初として2016年以来最大の下落-終値2.9%安(Bloomberg)
・米国株下落(円キャリー巻き戻し)
売り材料:
・原油先物価格上昇→日本貿易収支悪化
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)
政策金利市場織り込み
・FRB:現行政策金利4.25-4.50%
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
次回1月29日(水)公表:据え置き(90.4→88.8%)、0.25%引き下げ(9.6→11.2%)
2025年内利下げ観測:-0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75~4.00%相当
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足:12月陽線確定。レンジ。ダウ転換シグナル付近。
- 週足:12/30週、陰線形成中。上昇トレンド。三尊右肩かつ戻り高値付近。
- 日足:12/31陽線。レンジ。BB+1σ付近
- 4H足:レンジ。
- 1H足:レンジ。
- 15M足:レンジ。
【シナリオ】
①Long
(A)日足高値157.550をダウ上昇→目標4H足戻り高値157.874
(B)4H足レンジ安値156.230付近へ下落→転換上昇→目標1H足押し安値156.773
②Short
(C)1H足レンジ高値157.377付近へ上昇→転換下落→目標1H足押し安値156.773
(D)1H足押し安値156.773をダウ下落→目標4H足レンジ安値156.230
本日:1勝2敗、勝率33.3%、RR2.07 、+2.9pips
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