2022年5月13日(金)ドル円初心者戦略と結果

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

注目材料

1. ウクライナ情勢緊迫化
5/12はフィンランドの大統領と首相が北大西洋条約機構(NATO)加盟を支持したことに対し、ロシアが対抗措置を取ると警告しリスクオフ。引き続きウクライナ情勢悪化に関する報道や発言あれば、ドル買い円買いが交錯してドル円が不規則な動きになりやすいため警戒したい。

2. 経済指標・要人発言
5/12注目材料であった米国生産者物価指数(PPI)のコア前月比と前年比が弱い数値だったことで、インフレピークアウトの可能性を後押し。「インフレ懸念後退→ドル売り」になりそうですが、一方で「世界の景気後退懸念→先物や株価指数下落→リスクオフドル買い」が発生し、ドル売りドル買いの綱引き状態。
本日も経済指標や要人発言ありますが、これだけでドルの方向性が決まるとは考えにくい。リスクオフが続くのか、一時後退するかでドル円の方向性が決まりそう。つまり、通貨強弱がより重要な局面かも知れません。

マーケットの動き

東京マーケット前
6:00 取引開始
米国主要3指数と株先物(ダウ、日経)はNYマーケット引け間際に下げ幅大きく縮小。リスクオフ後退で、この流れを5/12東京マーケットが引き継ぐなら強いリスクオフ円買いが減少しドル円上昇の可能性もありそう。

東京マーケット(9:00~15:00)

10:10 要人発言
鈴木財務相
「為替は様々な要因で市場で決まる」
「為替や物価の動向を緊張感を持って注視」

【考察】今までは円安牽制発言が多かったですが、サプライズの円安容認。

10:55 要人発言
鈴木財務相

「円安には両面がある。輸出産業にはプラス、輸入には物価高に繋がる」
「為替の安定は重要、急激な変動は望ましくない」

【考察】円安容認発言と従来通りの円安牽制発言

11:45 要人発言
黒田日銀総裁
「大量の国債購入の副作用はあり得るが大幅な金融緩和は必要」
「金利を上げると景気が悪くなる」
「為替市場の短期間の過度な変動は望ましくない」
「具体的な出口戦略は時期尚早」


【考察】円安容認発言と円安牽制発言

13:06 要人発言
黒田日銀総裁
「ファンダメンタルズを反映し、安定推移が極めて重要」
「為替相場の短期間での過度な変動は望ましくない」

フォワードガイダンスの緩和バイアス「維持が適当」-日銀総裁(Bloomberg)

【考察】円安容認発言と円安牽制発言

欧州マーケット(16:00~24:30)

21:30 経済指標
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
米国輸入物価指数4月度
前月比:前回2.6%(改定2.9)、予想0.6%、結果0.0%(✕)
前年比:前回12.5%(改定2.9)、予想12.1%、結果12.0%(✕)

米輸入物価、4月は横ばい 石油価格低下で(Reuters)

NYマーケット(22:30~29:00)

23:00 経済指標
米国ミシガン大学消費者信頼感指数速報値5月度
前回65.2、予想64.0、結果59.1(✕)

米消費者マインド、2011年以来の低水準-インフレ懸念が重し(Bloomberg)

24:21 要人発言
米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言(2022年FOMC投票権なし)

「インフレは高すぎる」
FRBのインフレ対応、供給網巡る見通し次第=ミネアポリス連銀総裁(Reuters)

【考察】タカ派発言

25:00 欧州クローズ

25:00 要人発言
米国メスター・クリーブランド連銀総裁発言(2022年FOMC投票権あり)

「ウクライナ戦争と中国のロックダウンでインフレ上振れリスクあり」
「今後2回の会合で0.50%利上げを支持」

クリーブランド連銀総裁、6月と7月の各0.5ポイント利上げを支持(Bloomberg)

【考察】タカ派発言

29:00 NYクローズ

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. AUD(資源国リスクオン通貨):前日7位。株高や原油高
  2. CAD(資源国リスクオン通貨):前日3位。株高や原油高
  3. NZD(資源国リスクオン通貨):前日5位。株高や原油高
  4. GBP(リスクオン通貨):前日4位。
  5. EUR(リスクオン通貨):前日8位。欧州長期金利上昇、欧州株相場反発
  6. CHF(リスクオフ通貨):前日6位。リスクオフ後退
  7. USD(基軸通貨):前日2位。リスクオフ後退
  8. JPY(リスクオフ通貨):前日1位。リスクオフ後退

米国債イールドカーブ

5/13(金)は5/12(木)に対して、ベア・スティープニング(短期金利上昇、長期金利上昇、長短金利差拡大)。

*ベア・スティープニング:直近の景気良好→景気過熱抑制のために政策金利上げの可能性浮上→長短金利上昇→長期金利高く将来も利上げ見込み→好景気継続→リスクオン→ドル買い示唆

テクニカル分析

ドル円チャート

  • 月足: ボリンジャーバンド+2σをバンドウォークし強い上昇トレンド。
  • 週足:ボリンジャーバンド+2σをバンドウォーク終了。上昇勢い低下。
  • 日足: 5/12大陰線で引け。ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。
  • 4H足:ボリンジャーバンドエクスパンションし下降トレンド。
  • 1H足:ボリンジャーバンドエクスパンションからスクイーズへ移行中。
  • 15M足:ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)4H足戻り高値実体128.405上抜け→レジサポ→目標日足押し安値実体129.047。
(B)日足押し安値実体129.047上抜け→レジサポ→目標4H足20MA付近戻り高値129.763。

②ショート
(C)1H足押し安値実体127.952下抜け→レジサポ→目標日足押し安値127.227。

5/12日足大陰線で引けたことから下落の継続可能性ありますが、本格的な下落になるためには日足陽線を形成してレジサポが必要と考えます。
5/13は本格的な下落前の上昇、又は下落継続かを日足以下で判断したい。

【考察】
7:30 4H足戻り高値実体128.405上抜け→レジサポ→(A)ロング可
10:15 目標日足押し安値129.047到達→(A)ロング成立

11:00 日足押し安値129.047上抜け→レジサポ→(B)ロング可
11:45 目標4H足戻り高値129.763未達→(B)ロング不成立

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