ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
注目材料
1. 経済指標・要人発言
5/21は大きな注目材料なし。5/20は欧米マーケットで急速に進んだ株先物・株価指数急落によるリスクオフがやや後退したことで東京マーケットもリスクオフは続きにくいと想定します。
本日も、下記①~③の組合せで、ドルと円の強弱関係からドル円の方向性を把握したい。
①「株先物・株価指数下落→リスクオフドル買い→安全資産の米国債買い→米国債利回り低下」
②「米国債利回り低下→ドル売り」
③「株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」
マーケットの動き
東京マーケット前
6:00 取引開始
8:50 経済指標
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
日本消費者物価指数4月度
前年比:前回1.2%、予想2.4%、結果2.5%(◎)
コア前年比:前回0.8%、予想2.0%、結果2.1%(◎)
東京マーケット(9:00~15:00)
10:17 要人発言
松野官房長官
「日銀が政府と連携の下、必要な措置を適切に講じることを期待」
「金融政策手法は日銀に委ねられるべき」
【考察】円安牽制なし。
欧州マーケット(16:00~25:00)
16:06 要人発言
松野官房長官
「海外からの入国者に対する検疫措置を6月1日に緩和する」(日本経済新聞)
【考察】外国人入国者増加に繋がり円買い材料
NYマーケット(22:30~29:00)
22:39 要人発言
黒田日銀総裁
「ロシアの行動が大規模なインフレを引き起こしている」
「インフレが日本に波及する可能性は低い」
「日本のインフレ率2%達成の可能性は高い」
「マイナス金利を含めて長短金利操作(YCC、イールドカーブ・コントロール)継続は適当」
「持続的なインフレ率2%にはならない」
(Bloomberg)
【考察】従来通りのハト派発言。
22:48 要人発言
鈴木財務相
「為替の安定は重要。急激な変動は好ましくない」
【考察】従来通りの円安牽制発言
23:57 報道
WHO、サル痘ウイルスがグローバル化について緊急会議を開催(Reuters)
【考察】新型コロナウイルスと違い感染力が高いわけではないものの、最初はリスクオフ材料になりやすいか。
25:00 欧州クローズ
26:22 要人発言
米国ブラード・セントルイス連銀総裁(2022年FOMC投票権あり)
「スタグフレーションはシナリオとしてあり得ない」
「年内に金利3.5%到達を目指すべき」
「0.50%利上げが現時点の良い計画」
「インフレ抑制できれば、2023年か2024年に金利を引き下げ可能」
「2022年のGDP成長率は2.5%から3.0%の見込み」
(Bloomberg)
【考察】総じてタカ派発言
29:00 NYクローズ
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
NYマーケットクローズ時点の通貨強弱
- NZD(資源国リスクオン通貨):前日2位。
- GBP(リスクオン通貨):前日4位。英小売売上高が予想外の強い数値で買い。
- USD(基軸通貨):前日8位。欧州でのサル痘感染報道、株先物・株価指数下落のリスクオフで買い。
- JPY(リスクオフ通貨):前日7位。サル痘感染報道、株先物・株価指数下落のリスクオフで買い。
- CAD(資源国リスクオン通貨):前日6位。原油先物価格上昇で買い、カナダ政府がファーウェイとZTEを5Gネットワークから排除したことで売り。
- AUD(資源国リスクオン通貨):前日3位。4月豪雇用統計が総じてポジティブで買い優勢。
- CHF(リスクオフ通貨):前日1位。
- EUR(リスクオン通貨):前日5位。欧州でのサル痘感染報道で売り。
米国債イールドカーブ
5/20(金)は5/19(木)に対して、ブル・フラットニング(短期金利低下、長期金利低下、長短金利差低下)。
*ブル・フラットニング:
直近の景気後退→政策金利引き下げ(又は予測より利上げ後退)の可能性浮上→将来も景気後退懸念→将来も利下げの見込み→ドル売り示唆
テクニカル分析
ドル円チャート
- 月足: ボリンジャーバンド+2σをバンドウォークし強い上昇トレンド。
- 週足:ボリンジャーバンド+2σをバンドウォーク終了したものの上昇トレンド。
- 日足: 5/19大陰線で引け。ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。
- 4H足:ボリンジャーバンドエクスパンションし下降トレンド。
- 1H足:ボリンジャーバンドスクイーズに移行中。
- 15M足:ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足戻り高値実体127.930上抜け→レジサポ→目標トレンドライン付近129.236。
(B)トレンドライン付近129.236上抜け→レジサポ→目標1H・4H足戻り高値実体128.821。
②ショート
(C)1H足戻り高値実体127.930上抜け→トレンドライン付近まで上昇後、127.930下抜け→レジサポ→目標4H・日足押し安値127.179。
【考察】
11:15 1H足戻り高値実体127.930上抜け→レジサポ→(A)ロング可
12:45 127.930下抜け→レジサポ失敗→(A)ロング不成立
15:15 1H足戻り高値実体127.930上抜け→トレンドライン付近まで上昇後、127.930下抜け→レジサポ→(C)ショート可
16:30 127.930上抜け→レジサポ失敗→(C)ショート不成立
17:00 1H足戻り高値実体127.930上抜け→レジサポ→(A)ロング可
18:15 目標128.236到達→(A)ロング成立
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