『英語ができる、へのダイレクトメソッド!』
~Real Speaking~
スピーキング初級者を卒業したい人向けの英会話上達プログラムである「Real Speaking」を存じでしょうか。著者は日本人の英語力向上に多大な貢献をしているスティーブ・ソレイシィー氏です。
Real Speakingはスティーブ・ソレイシィ氏の英会話習得理論をもとに開発された、独自の英会話育成メソッド教材です。
1.教材
DVD3枚(合計240分)で19,800円(税込)です。
2.Real Speaking内容
(1)理論
英語ができる、できないとは、センテンス・カウント(文章の数)で判断される定義されています。英語ができる人の日本基準は「単語や文法が間違っているかどうか」ですが、世界基準では「文章が出てくるかどうか」です。
センテンス・カウントは英語ができる、できないを判断する簡単な指標です。更に、連続した文章を話す方が、相手の勘違いを防ぐことができ、相手に伝わる可能性が高まります。英語の余裕があれば文法や単語の間違いは減ることから、英語を話す余裕とセンテンス・カウントは非常に関連しています。
つまり、スピーキングができる人は、センテンス・カウントが高く、連続して文章を作ることができる人のことです。
Real Speakingでは、限られた時間のなかで余裕を持って連続した英文を作れることが目標とされています。
基準はSentences Per Minute(SPM)です。SPMとは1分間あたりの文章の数(英文の発話率)のことです。このSPMが10以下になると、スムーズな会話ができていないことを示します。英語ができる人の世界基準は、SPM10~25です。SPM25を超える程の早口は、逆に相手に伝わりにくくなります。
(2)実践例
最初は簡単なトピックから実践しますが、簡単なトピックのスピーキングは世界基準を目指します。このとき、30秒で5~10文を目標にスピーキングしますが、作った文章の数を忘れずに記録しておく必要があります。
実践の例は、次のステップ1とステップ2です。
ステップ1(30秒):自己紹介
まず、センテンス・カウントを意識して、自己紹介文を作ります。
ステップ2(30秒):”Tell me more about (one thing).
ステップ1の自己紹介の中から、トピックを一つ撰んで掘り下げて話します。例えば、出身地、住まい、家族、仕事などです。
(3)トレーニングセット
現在、過去、未来の3つの基本質問からなります。
①現在の話
実践例と同じ、「自己紹介(30秒)+掘り下げ(30秒)」を計りながら、作った文章の数を数えます。
自己紹介に慣れたら、「今、何している?(30秒)」や「今、どこにいる?(30秒)」などの現在に関して話をしても良いです。
②過去の話
「今朝または昨日何をしたか(30秒)+掘り下げ(30秒)」を30計りながら、作った文章の数を数えます。
③未来の話
「今後または明日何をするか(30秒)+掘り下げ(30秒)」を計りながら、作った文章の数を数えます。
Real Speakingは、自ら咄嗟に文章を作るため、口頭の文法能力が問われます。知っているだけでは、直ぐにスピーキングには使えませんが、訓練を続ける事によって、見て分かる語彙と文法(Receptive Vocabulary&Grammar)から、使える語彙文法(Productive Vocabulary&Grammar)に変えることができます。一気に使えるようにはなりませんが、少しずつ使える表現を増やすことができます。また、このトレーニングで時制も使いこなせるようになりますし、説明能力も身に付けることができます。
最初はリスト型で文章を並べても良いですが、慣れてきたら話に枝葉を付けたストーリー型で話をしていきます。文章を続けて話すポイントは、ネタが尽きたり、文章が口から出てこなくなったら、無理矢理にでも話がしやすい展開にもっていくことです。例えば、朝食については話をしていても、昼食の話に切り替えるなどです。
(4)トレーニングプログラム
専用のスコアチャートを使います。スコアチャートには、トレーニング毎にトレーニングセットの現在・過去・未来で話すことができた文章の数を記入します。
トレーニングの能力目標はSPM15以上に定めてあります。現在・過去・未来を各1分毎に話し、合計3分間で45文作成すれば、SPM15を達成できます。
また、時間を計らないトレーニングも加えます。そのときは、1つのトピックに対して10文ずつ、現在・過去・未来で合計30文を目指して作成します。このときの作成した文章の数を記入します。
そして、トレーニングプログラムでの努力目標は、合計2,000文章の作成です。
3.まとめ、感想
トレーニングには明確な目標があり、記録もしますので、トレーニングの成果が目に見えるため、自信にもつながります。努力目標の2,000文章を作成するころには、余裕を持って自分の言いたいことを表現できるようになります。本物の英会話を身に付けるトレーニングとして、Real Speakingはとてもおすすめです。
以上
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