2022年7月14日(木)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

注目材料

1. 経済指標・要人発言
本日の注目材料は米国生産者物価指数(PPI)。しかしながら、7/13の米国CPIに比べると注目度はやや落ちるため、発表後⑥-1,2のいずれでもドル円の動きは米国CPIより小さくと推測します(余程のサプライズがない限り)。
基本は①によるドル円上昇継続シナリオですが、③-1や④-2,3で一時的なドル円急落に注意したい。

①日米金融政策差→米国金融引き締め・日本金融緩和継続→ドル買い円売り→ドル円上昇
②-1 米国金融当局者タカ派発言→米国債利回り上昇ならドル買い→ドル円上昇
②-2 米国金融当局者ハト派発言→米国債利回り下落ならドル売り→ドル円下落
③-1 日本要人からの強い円安牽制発言→円買い→ドル円下落→下げ止まりから押し目買い勢によるドル円上昇
③-2 日本要人からの円安容認発言→円売り→ドル円上昇
④-1 リセッション懸念→株先物・株価指数下落→リスクオフドル買い円買い(通貨強弱「円>ドル」なら)→ドル円下落
④-2 リセッション懸念→急速な米国利上げ警戒後退→米国債利回り低下→ドル売り→ドル円下落
④-3 リセッション懸念→急速な米国利上げ警戒後退→株先物・株価指数上昇(通貨強弱「ドル>円」なら)→ドル円上昇
⑤リスクオン→株先物・株価指数上昇(通貨強弱「ドル>円」なら)→ドル円上昇
⑥-1 米国経済指標結果が強い数値→ドル買い→ドル円上昇
⑥-2 米国経済指標結果が弱い数値→ドル売り→ドル円下落

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前
7:32 要人発言
米国メスター・クリーブランド連銀総裁(2022年FOMC投票権あり)
「インフレは高すぎる」
「米国CPIは悪い内容」
「インフレがピークに達した兆候はない」
「7月FOMCで75bsp以上の利上げの可能性あり」
(Bloomberg)

【考察】タカ派発言

東京マーケット(9:00~15:00)

13:30 経済指標
日本鉱工業生産確報値5月度
前月比:前回-7.2%、予想-7.2%、結果-7.5%(✕)
前年比:前回-2.8%、予想-2.8%、結果-3.1%(✕)

欧州マーケット(16:00~25:00)

17:02 要人発言
米国イエレン財務長官
「米国のインフレは受け入れ難いほど高い」
「米国のインフレの約半分はエネルギー高が要因」
「インフレ引き下げがバイデン政権の最優先課題」
「ウクライナ戦争が世界中のエネルギー価格上昇と食料不安の増大の要因」

【考察】 タカ派発言

18:13 要人発言
岸田首相
「最大原発9基の稼働を経済産業大臣に指示」
(Bloomberg)

【考察】エネルギー輸入費用逓減→貿易赤字縮小→円安縮小→円買い材料。しかし、「指示」しただけであり一時的な材料。

20:36 米国企業第2四半期決算
JPモルガン・チェース

売上:予想318.06億ドル、結果307.15億ドル(✕)
EPS:予想2.89ドル、結果2.76ドル(✕)

21:00
米国企業第2四半期決算
モルガンスタンレー
売上:予想133.86億ドル、結果131.32億ドル(✕)
EPS:予想1.56ドル、結果1.44ドル(✕)(Bloomberg)

21:30 経済指標
米国生産者物価指数(PPI)6月度
前月比:前回0.8%(改定0.9)、予想0.8%、結果1.1%(◎)
前年比:前回10.8%(改定10.9)、予想10.4%、結果11.3%(◎)
コア前月比:前回0.5%(改定0.6)、予想0.5%、結果0.4%(✕)
コア前年比:前回8.3%(改定8.5)、予想8.2%、結果8.2%(○)
(Bloomberg)

【考察】
発表前:東京マーケットは15M足上昇トレンド、欧米マーケットに入ってからはレンジ推移。発表直前は下ヒゲピンバー。レンジ上抜けで強い上昇期待あり。
発表後:総じて強い数値。しかし注目度が高いのはコア指数であり、市場の注目度は消費者物価指数(CPI)がより高いためかドル円は小幅上昇に留まりました。

21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数:前回23.5万件、予想23.4万件、結果24.4万件(✕)
米国失業保険継続申請件数:前回137.5万件(改定137.2)、予想138.3万件、結果133.1万件(◎)
(Bloomberg)

NYマーケット(22:30~29:00)

24:01 要人発言
米国ウォラーFRB理事

「7月FOMCで75bsp利上げ支持」
「100bsp利上げに関して市場は過剰反応」
「データ次第で大幅な利上げあり得る」
「7月FOMC前の重要なデータは小売売上高と住宅指標」
(Bloomberg)

【考察】タカ派発言ではあるものの、市場予想100bsp利上げに対してはハト派発言。

25:48 報道
イタリア・ドラギ伊首相
「14日、辞任する意向」
(Bloomberg)

【考察】欧州政情不安→リスクオフ円買い材料

26:24 要人発言
米国ブラードセントルイス連銀総裁
「7月FOMCで75bps利上げ支持」
「75bps利上げで中立約2.5%に到達」
(Reuters)

【考察】タカ派発言ではあるものの、市場予想100bsp利上げに対してはハト派発言。

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. USD(基軸通貨):前日7位。米国PPIの強い数値で買い。米国ウォラーFRB理事の市場予想よりハト派発言で売り。
  2. AUD(資源国リスクオン通貨):前日6位。豪失業率強い数値で買い。
  3. NZD(資源国リスクオン通貨):前日4位。
  4. EUR(リスクオン通貨):前日3位。「欧州エネルギー供給不安・高インフレ→欧州景気後退懸念」とイタリア・ドラギ首相の辞任報道で売り。
  5. CHF(リスクオフ通貨):前日2位。
  6. GBP(リスクオン通貨):前日5位。英国RICS住宅価格の弱い数値で売り。
  7. CAD(資源国リスクオン通貨):前日1位。
  8. JPY(リスクオフ通貨):前日8位。

米国債イールドカーブ

7/14(木)は7/13(水)に対して、ツイスト・スティープニング(短期金利上昇、長期金利上昇、長短金利差縮小)。2年と10年利回りの逆イールド継続。

*ツイスト・スティープニング:
直近の景気後退→政策金利引き下げ(又は予測より利上げ後退)の可能性浮上→将来は景気回復期待→将来は利上げ見込み→直近のドル売り示唆

・ドルインデックス:日足上ヒゲ陽線。7/14は想定通り上昇。ボリンジャーバンドエクスパンションかつ+2σバンドウォーク継続中であることから、7/15も上昇優勢と推測。

・米国債2年利回り:日足上ヒゲピンバー陰線。7/14上昇想定に対して下落。しかし、日足ダウは崩れていないため、7/15は上昇の可能性高いと推測。

・米国債10年利回り:日足コマ足陽線。7/14は想定通り上昇。。引き続き、2.906%で下げ止まったおり、7/15も上昇の可能性高いと推測。

7/15、ドルインデックスと米国債2年,10年ではドル買い優勢、イールドカーブからはドル売り優勢ですが若干逆イールドが縮小。総じてドル買い優勢で、7/14よりは弱い上昇で引けると想定します。

テクニカル分析

ドル円チャート

  • 月足: ボリンジャーバンド+2σをバンドウォークし強い上昇トレンド。
  • 週足:ボリンジャーバンド+1σ~+2σ間の上昇トレンド。
  • 日足:7/13は陽線。ボリンジャーバンドしつつあり、上昇チャネル形成。
  • 4H足:ボリンジャーバンドスクイーズでレンジ。
  • 1H足:ボリンジャーバンドスクイーズでレンジ。
  • 15M足:ボリンジャーバンドスクイーズでレンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)1H・4H足レジスタンス137.619上抜け→レジサポ→目標1H・4H足ヒゲ先137.866。

②ショート
(B)4H足サポート136.667下抜け→レジサポ→目標4H足押し安値136.078。


【考察】前提:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上

トレード1
9:30 137.619上抜け→レジサポ→(A)ロング
10:00 T/P 137.866到達→(A)ロング成立

ロング:137.644
目標利益:(137.866-137.644)×100=22.2 pips
S/L :137.644-0.10=137.544
RR: 22.2/10=2.22
結果: +22.2 pips

7月通算:6勝7敗、勝率46.2%
7月獲得pips:+89.2

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