2023年2月15日(水)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)2/14の欧米マーケット影響:米国CPIの強い数値、FRB要人のタカ派発言でドル円上昇、FRB要人のハト派発言でドル円下落。しかし、133円台キープして引け。

(2)米国経済指標(⑥):小売売上高、鉱工業生産、ニューヨーク連銀製造業景気指数

(3)米国要人発言(②):予定はないが、突発的なFRB当局者発言の可能性あり。

(4)その他:

2/15は、前日133.000をキープして引けたことや、米国CPIやFRB要人タカ派発言を引き継いで上昇継続しやすいと想定。

モーニングサテライト、ドル円参考情報

本日のドル円予想レンジ:132.30~134.00
昨日に引き続き、米小売売上と鉱工業生産指標発表を控えており、強めの数値が期待されて底堅い展開を予想。

注目ポイント:高まる為替のボラティリティ

22年4月~、先進国通貨のボラティリティ上昇
通貨オプション市場で取引されているボラティリティが上昇傾向にある。
通貨オプション市場で取引される先進国通貨のボラティリティ3か月物インデックスの2018年からの推移で、個別通貨ペアではなく先進国通貨全体のボラティリティのトレンドが見て取れる。

2018年から2020年コロナ前までと、2020年5月から2022年3月までの平均はほぼ同じレベル。しかし、2022年4月以降は平均は明らかに高いレベルで推移している。

2022年3月以降、ロシアのウクライナ侵攻、コロナ対応からの経済活動の再開、中央銀行の政策正常化などの要因が一気に通貨の変動を大きくしていると考えられる。

イベント時、ドル円の変動が大きくなる可能性
最近は特に、FRBやECB等、中央銀行が先行きの金融政策の方向性をコミットするフォアードガイダンスを弱め、データディペンデント、今後の金融政策の判断は経済指標次第というトーンを強めていることから、各金融政策決定日やその判断に大きな影響を及ぼす経済指標発表日のボラティリティが高まる傾向が見られる。

例えば、オプション市場で取引されているボラティリティから、日中のレンジを試算するインプライドオーバーナイトボラティリティを見ると、平時のオーバーナイトよりも5~35%ほど高く、これが示唆する日中のレンジは2~5円と、平時よりもだいぶ広い。

シナリオ次第で為替変動はさらに大きく
現在の市場の疑問点は、
FRBは5~5.25%まで引き上げて年内据え置きと言っているが、経済が想定以上に強い場合はもっと利上げが必要ではないか、一方でインフレが収まっても経済リセッションが回避できるのか、リセッション入りしたら利下げが必要になるのではないか、
またECBは本当に市場が織り込んでいる3.5%程度のターミナルレートでインフレ抑制できるのか、
日銀は金融正常化する余裕があるのか等、
これらに繋がるイベントが想定外の結果だとに、ますます市場の変動が大きくなりそう。

ドイツ銀行でのメインシナリオは、
日銀は年央にはYCC撤廃、
ECBは3.25%まで利上げ、
米経済は今年後半からリセッション入りし、FRBは第四四半期で3四半期連続で200ベーシス利下げし、ドル安が進む、年末はドル円120円、ユーロドル1.15予想。

モーニングサテライト

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

10:10 要人発言
岸田首相
「植田氏が総裁候補に最適任」
「政府・日銀の共同声明に関しては言及するのは時期尚早」
「引き続き金融政策運営を期待」

【考察】ハト派発言だが、サプライズなくドル円下落継続。

欧州マーケット(17:00~25:30)

21:00 経済指標
米国MBA住宅ローン申請指数:住宅販売数件数や住宅着工件数の先行指標
前週比:前回7.4%、結果-7.7%(×)

22:30 経済指標
米国ニューヨーク連銀製造業景気指数2月度(Bloomberg
米国フィラデルフィア連銀製造業景気指数や米国ISM製造業購買担当者景気指数の先行指標として注目されます。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」。
基準0、前回-32.9、予想-18.2、結果-5.8(◎)

【考察】サプライズの強い数値。

22:30 経済指標
米国小売売上高1月度(Bloomberg
個人消費が米国GDPの約2/3を占めており、その動向を表す小売売上高の注目は高い。米国個人消費や米国消費者信頼感とも相関性があることからも重要な指標。
前月比:前回-1.1%(改定)、予想1.7%、結果3.0%(◎)
コア前月比:前回-1.1%(改定-0.9)、予想0.9%、結果2.3%(◎)

【考察】全分野で堅調で強い数値。
NY連銀製造業景況指数の影響と合わせてドル円急騰。

23:15 経済指標
米国鉱工業生産指数1月度(Bloomberg
鉱工業部門の生産動向を数値化したもので景気実態を把握する速報性に優れることから注目度が高い。
前回-0.7%(改定-1.0)、予想0.4%、結果0.0%(△)


米国設備稼働率12月度
生産能力に対する実際の生産量の比率。設備投資とインフレの先行指標であることから注目度高い。
前回78.8%(改定78.4)、予想79.0%、結果78.3%(×)

NYマーケット(23:30~30:00)

24:00 経済指標
米国企業在庫12月度
前月比:前回0.4%(改定0.3)、予想0.3%、結果0.3%(○)

24:00 経済指標
米国NAHB住宅市場指数2月度(Bloomberg
基準50、前回35、予想37、結果42(◎)

24:30 経済指標
米国週間石油在庫統計
「在庫増→需要低迷・供給過多→原油・ガソリン売り材料→ドル売り材料」、「在庫減→需要増・供給不足→原油・ガソリン買い材料→ドル買い材料」
原油在庫:前回242.3万バレル、予想137.5万バレル、結果1628.3万バレル(◎)
ガソリン在庫:前回500.8万バレル、予想118.5万バレル、結果231.6万バレル(○)

27:00 経済指標
米国20年債入札(Upcoming Auctions
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回3.678%、結果3.977%(◎)

【考察】入札好調でドル円下落。しかし影響小。

30:00 経済指標
米国対米証券投資12月度
米国人以外による米国債購入額を表す。米国への資金流出入が判り、金額が大きければ経常収支拡大。「予想より高ければドル買い材料」、「予想より低ければドル売り材料」
ネット長期フロー:前回1715億ドル、結果1528億ドル(×)
ネットTICフロー合計:前回2131億ドル(改定2134)、予想1650億ドル、結果286億ドル(×)

東京マーケット:株先物・株価指数下落リスクオフ円買い強くドル円下落スタート。その後、徐々にリスクオフ後退し、巻き戻しの円売りで全戻しのドル円上昇。

欧米マーケット:リスクオン円売りドル買いでドル円上昇し、NY連銀製造業景況指数と米国小売売上高等、米国経済指標の強い数値が相次いでドル円上昇継続。
しかし、NYマーケットでは週足・日足戻り高値134.400付近まで上昇したことで戻り売りも入ったためか、引けに掛けて下落。134円台をキープして134.10付近で引け。
週足・日足戻り高値134.400付近からも戻り売りが収まれば、再びドル円上昇て転じやすいと推測。

(Trading View)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. USD(基軸通貨):
  2. CHF(リスクオフ通貨):
  3. CAD(資源国[産油国]リスクオン通貨):
  4. EUR(リスクオン通貨):ラガルドECB総裁のタカ派発言で買い。
  5. JPY(リスクオフ通貨):
  6. NZD(資源国リスクオン通貨):
  7. AUD(資源国リスクオン通貨):
  8. GBP(リスクオン通貨):英国CPIの弱い数値で売り。

米国債イールドカーブ

2/15(水)は2/14(火)に対してベア(短期金利上昇、長期金利上昇、逆イールド縮小)でドル買い材料。ドルインデックス日足陽線でありイールドカーブと一致。
また、ドル円日足陽線であり、強いドル買いを反映。

*逆イールドはリセッションのサイン見なされている(Bloomberg

3月FOMCの利上げ幅市場コンセンサスは、25bpsが87.8%、50bpsが12.2%(CME FedWatch Tool

テクニカル分析

ドル円トレード

  • 月足:2月陰線形成中。ボリンジャーバンド+1σ下抜け。
  • 週足:2/13週、陽線形成中。ボリンジャーバンド-1σ上抜け。20MAに上昇可能性あり。
  • 日足:2/14下長ヒゲ陽線。直近高値かつボリンジャーバンド+2σ到達。ダブルボトムから左右対称の形を形成しており、上昇継続しやすそう。
  • 4H足:大陽線でレンジブレイク。20MAから急反発し上昇強いことから上昇トレンドに移る可能性あり。
  • 1H足:上昇トレンドからレンジ移行中。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)日足レジスタンス133.422を1H足ダウで上抜け→目標ラウンドナンバー134.000
(B)ラウンドナンバー134.000上抜け→1H足レジサポ→日足レジスタンス134.403

②ショート
(C)4H足サポート132.707かつ1H足20MAを1H足ダウで下抜け→目標4H足サポート131.859


【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。

トレード1
米国小売売上等、指標の強い数値→134.000上抜け→ダウなし→(A)ロング→NYクローズ前の為、決済
ロング:134.083
T/P:134.305
獲得pips:+22.2
2月通算:6勝3敗、勝率66.7%、平均RR 1.85、獲得Pips +158.7

(Trading View)

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