2023年9月14日(木)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)9/13の欧米マーケット影響
注目の米国消費者物価指数は強い数値にも関わらず9月FOMCでの金利据え置きは市場コンセンサスに変わりないことから、「株先物・株価指数上昇→リスクオン円売り」かつ「米国債利回り急落→ドル売り」。しかし、11月・12月追加利上げ有無は市場の見方も大きく割れており、147円前半は日米金利差を背景とする押し目買いも強く、日足安値147.03と日足高値147.75を一気に付けて、その後も引けに掛けて乱高下。
日足終値147.48。

(2)経済指標
・共通担保資金供給オペ(9/11通知)
・日本20年国債入札
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国小売売上高
・米国生産者物価指数
・ECB政策金利

(3)要人発言
・政府日銀要人の円安牽制
・中国人民銀行の元安牽制(ドル売り材料)
・FEDウォッチャーであるWSJ紙のニック・ティミラオス氏(Twitter):ブラックアウト期間のため、いつもの様に発言や記事に要注意。
・ECB声明、ラガルドECB総裁会見

(4)その他
・中国人民元基準値
・【債券週間展望】長期金利は上昇か、国債入札低調の警戒感続く(Bloomberg
・来週のドル・円は底堅いか、日米金利差が背景-当局のけん制は重し(Bloomberg

本日の注目は、米国経済指標以外にECB理事会。特にECB利上げ市場コンセンサスが大きく割れていることから公表後にEURが大きく変動し、ドル円も影響を受ける可能性が高いか。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

12:35 経済指標
日本20年国債入札(財務省)(◎)

【考察】入札好調→円売り→ドル円下げ止まり

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

19:22 要人発言
中国が預金準備率0.25ポイント引き下げ、今年2回目-景気下支え(Bloomberg

【考察】金融機関の人民元売り・外貨買い抑制。ドル売り材料だが、注目のECB理事会、米国経済指標を控えてドル円反応薄。

21:15 経済指標
ECB政策金利(過去の速報発表日:6/15, 7/27, 9/14)
前回4.25%、予想4.25%、結果4.50%(◎)
市場予想は4.25%据え置きと4.50%で拮抗。

21:15~要人発言
ECB声明

【考察】政策金利は予想より強い数値で初動こそEUR上昇だったが、声明は欧州景気悪化懸念・利上げ停止示唆のハト派発言。Sell the factの動きで「強いEUR売り→ドル買い・円買い交錯」→リスクオフ円買い強くドル円下落。

21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回21.6万件(改定21.7)、予想22.5万件、結果22.0万件(○)

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
「予想より高い数値→ドル売り材料」、「予想より低い数値→ドル買い材料」
前回167.9万件(改定168.4)、予想169.4万件、結果168.8万件(○)

21:30 経済指標
米国小売売上高
個人消費が米国GDPの約2/3を占めており、その動向を表す小売売上高の注目は高い。米国個人消費や米国消費者信頼感とも相関性があることからも重要な指標。
前月比:前回0.7%(改定0.5)、予想0.2%、結果0.6%(◎)
コア前月比:前回1.0%(改定0.7)、予想0.4%、結果0.6%(○)

米小売売上高、8月は市場予想を上回る伸び-ガソリン価格上昇で(Bloomberg

21:30 経済指標
米国生産者物価指数(PPI)(過去の発表日; 8/119/1410/1211/1512/91/182/163/154/135/116/147/13, 8/11
国内生産者が販売する商品やサービスの価格を把握する指標。FRBが金融政策を決定する上でインフレ変動を把握する重要指標。コア指数が特に重要。PPIは米国消費者物価指数(CPI)の川上に相当する指標でCPIより注目度は低い。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」

前月比:前回0.3%(改定0.4)、予想0.5%、結果0.7%(◎)
前年比:前回0.8%(改定)、予想1.5%、結果1.6%(◎)
コア前月比:前回0.3%(改定0.4)、予想0.1%、結果0.2%(○)
コア前年比:前回2.4%(改定)、予想2.2%、結果2.2%(○)

米生産者物価指数、8月は約1年ぶり大幅な伸び-エネルギー高で(Bloomberg

【考察】強い数値でドル円上昇。前日の米国消費者物価指数は強い数値でも一旦の上昇から大きく下落転じたが、立て続けに強い数値となったこととで、9月FOMCでの金利据え置きは市場コンセンサスであっても、11月・12月での金利引き上げ観測が高まったためか。
しかし、ECB声明の欧州景気悪化懸念と利上げ停止示唆が米国債利回り低下に波及し、リスクオフ円買い強まりドル円全戻しの下落。

21:48~要人発言
ラガルドECB総裁
ECBが10会合連続利上げ、総裁はピークに達したと確言はせず(Bloomberg

【考察】欧州景気悪化懸念と利上げ停止示唆のハト派発言。「ECB利上げ停止示唆→米国債利回り低下に波及→ドル売り」かつ「欧州悪化懸念→リスクオフ円買い」でドル円下落継続。

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値147.48。
前日米国消費者物価指数公表後の乱高下を引き継ぎで「米国債利回り低下→ドル売り」、「日本20年国債入札不調への警戒感→円買い」により、ドル円下落スタートから東京安値147.03を付けた。
しかし、「日本20年国債入札好調→円売り」、「株先物・株価指数上昇→リスクオン円売り」によって、米国消費者物価指数で付けた前日日足安値147.03かつラウンドナンバー147.00が強いサポートとなり揉み合いで東京引け。

きょうの国内市況(9月14日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
最近の傾向である欧州序盤の「米国債利回り上昇→ドル買い」に支えられて、東京オープン後の急落で生じた戻り高値147.37付近の147.40まで再上昇。欧州勢は前日米国消費者物価指数の結果は「タカ派」と捉えたと推測。
その後は、戻り売りと注目のECB理事会公表や米国経済指標を控えて揉み合い。
ECB理事会の声明とラガルドECB総裁発言は、欧州景気悪化懸念・ハト派発言。「ECB利上げ停止示唆→米国債利回り低下に波及→ドル売り」かつ「欧州悪化懸念→リスクオフ円買い」。
米国経済指標は強い数値で日足高値147.57を付けたが、ECB理事会のインパクトが強く、147.05へ急落。
しかし、前日日足安値147.03かつラウンドナンバー147.00付近のサポート下抜けが諦められると、「米国利回り上昇→ドル買い」、「ECB今後の利上げ停止示唆、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)据え置き示唆→株先物・株価指数上昇→リスクオン円売り」でドル円上昇。
「原油先物価格上昇→インフレ懸念・日本貿易収支悪化懸念→ドル買い・円売り」もドル円上昇に寄与。
日足終値147.47。
総じて、下値147.00~上値147.50のレンジ推移。

【欧州市況】株急騰、ECBのハト派的利上げに反応-イタリア債上昇(Bloomberg
【米国市況】株は上昇、強い指標で軟着陸への期待-ドル147円40銭台(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

9/14(木)は9/13(水)に対しベア(短期金利上昇、長期金利上昇)、逆イールド同等。ドル買い材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
9月公表:据え置き97.0%、25bps引き上げ3.0%、50bps引き上げ0.0%
11月公表:据え置き66.7%、25bps引き上げ32.4%、50bps引き上げ0.9%

テクニカル分析

トレード

  • 月足:9月陽線形成中。レンジ内の上昇トレンド。
  • 週足:9/11週、陰線形成中。上昇トレンド。
  • 日足:9/13陽線。上昇チャネル下限かつ20MA付近から上昇。
  • 4H足:レンジ。
  • 1H足:上昇チャネル。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足サポート147.061付近まで下落→ダウ転換上昇→目標1H足レジスタンス147.322
(B)日足サポート146.587付近まで下落→ダウ転換上昇→目標ラウンドナンバー147.000

②ショート
(C)1H足サポート147.322をダウ下落→目標1H足サポート147.061
(D)1H足サポート147.061をダウ下落→目標日足サポート146.587

【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。

トレード1
(C)ショート:147.318
T/P:147.061
獲得pips:+25.7

トレード2
(A)ロング:147.129
T/P:147.323
獲得pips:+19.4

9月通算:5勝4敗、勝率55.6%、平均RR 2.09、獲得Pips +71.2

(Trading View)

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