2024年12月10日(火)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

1.経済指標
・日本5年債入札
・米国非農業部門労働生産性指数、単位労働コスト確報値
・米国3年債入札

2.要人発言
・政府日銀円安牽制
・米国トランプ次期大統領
・FEDウォッチャー、WSJ紙のニック氏(Twitter):FRBブラックアウト期間(FOMC開催前週の土曜日から公表翌日までの13日間:12/7~12/19)につき

3.その他
・日銀会合関連リーク報道
・五十日仲値
・政情不安リスクオフ(韓国、フランス)
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)

4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤米国大統領選挙、⑥円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。

5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
注目度の高い材料ありません。

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:30)

9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあります。

12:35 経済指標
日本5年債入札(財務省
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→円売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→円買い材料」
但し、「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→円買い」や「入札通過→Sell the fact円売り」が生じることもあります。
発行予定額:2兆3000億円程度
最高落札利回り:前回0.710%、結果0.736%(×)
応札倍率:前回3.81倍、結果4.42倍(◎)
テール:前回2銭、結果1銭(◎)

【考察】総じて入札好調。ドル円揉み合いから上昇。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

22:30 経済指標
米国非農業部門労働生産性指数確報値
農業部門を除いたモノとサービスを生産する労働者の生産性を把握する指標。
前期比:前回2.2%(改定)、予想2.2%、結果2.2%(○)

米国単位労働コスト
前期比:前回1.9%(改定)、予想1.4%、結果0.8%(×)

27:00 経済指標
米国3年債入札(Upcoming Auctions
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→ドル売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→ドル買い材料」
「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→ドル買い」や「入札通過→Sell the factドル売り」が生じることもあります。
(過去の発表日:9/10, 10/8, 11/4, 12/10)

発行額(Offering Amount):580億ドル
最高落札利回り(High Yield):前回4.152%、結果4.117%(◎)
応札倍率(Bid to Cover Ratio, 応札額/発行額):前回2.60倍、結果2.58倍(×)
外国中銀など間接入札者の落札比率(Indirect Bidder):前回70.6%、結果64.2%(×)
テール(Bid利回りと落札利回りの差):前回+0.9bps、結果+0.1bps(◎)。4.117-4.116=+0.001
WI:4.116%

【考察】総じて入札好調と判断。ドル円下落。

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値151.22
取引開始後、12/9中国の景気刺激策強化報道影響から日通し高値151.55へ上昇。
しかし、前日米国株下落を受けた景気悪化への警戒感のあるためか、上値目指すには材料不足となり、日足戻り高値151.55から戻り売りに押されて日通し安値150.90へ下落して引けました。

【日本市況】中国政策期待で株式続伸、債券は下落-円は151円台前半(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン前からは再び、12/9中国の景気刺激策強化報道影響が材料視され日通し高値151.79へ急上昇。
更にNYオープンからは、原油先物価格上昇も加わり日足高値152.18へ急上昇。
その後、米国3年債入札(強)を受けて揉み合い下落で引けました。
日足終値151.97

【米国市況】株続落、CPI控え警戒-円は下げ一時対ドル152円台(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル買い優勢>
買い材料:

売り材料:
・米国3年債入札(強)

<円売り優勢>
買い材料:

売り材料:
・12/9中国、景気刺激策強化報道影響→世界景気改善期待波及リスクオン
・日本5年債入札(強)
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

・FRB:現行政策金利4.50-4.75%
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回12月18日(水)公表:据え置き(15.3→14.2%)、0.25%引き下げ(84.7→85.8%)
年内利下げ観測:-0.25%×1回=0.25% → 政策金利4.25~4.50%相当

・日銀:現行政策金利0.25%
次回12月19日(木)公表:0.25%引き上げ(30→25%)
年内利上げ観測:据え置き観測

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:12月陽線形成中。レンジ。20MA付近。
  • 週足:12/9週、陽線形成中。レンジ。ダウ転換シグナル付近。
  • 日足:12/9大陽線。上昇トレンド。
  • 4H足:上昇トレンド。
  • 1H足:上昇トレンド。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)日足高値151.348をダウ上昇→目標日足戻り高値151.553
(B)日足戻り高値151.553をダウ上昇→目標4H足戻り高値151.883

②Short
(C)4H足戻り高値151.883付近へ上昇→転換下落→目標日足戻り高値151.553
(D)4H足高値151.070かつ1H足20MAをダウ下落→目標4H足レンジ高値150.629

本日:1勝2敗、+1.7pips
12月通算:4勝4敗、勝率50.0%、RR2.02 、+19.8pips

(Trading View)

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