2024年12月9日(月)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

1.経済指標
・日本実質GDP2次速報値第3四半期
・日本国際収支
・日銀、国債買入オペ通知
・米国Ny連銀インフレ期待調査

2.要人発言
・政府日銀円安牽制
・米国トランプ次期大統領
・FEDウォッチャー、WSJ紙のニック氏(Twitter):FRBブラックアウト期間(FOMC開催前週の土曜日から公表翌日までの13日間:12/7~12/19)につき

3.その他
・日銀会合関連リーク報道
・政情不安リスクオフ(韓国、フランス)
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)

4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤米国大統領選挙、⑥円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。
・来週の円相場は上昇か、日銀利上げ期待の高まり警戒-米CPIも注目(Bloomberg
・【債券週間展望】長期金利に上昇圧力か、日銀の利上げ織り込む動き(Bloomberg
・【日本株週間展望】上値重い、米物価指標や日銀短観注視-SQ波乱も(Bloomberg

5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
特にありません。

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本実質GDP2次速報値第3四半期(内閣府
前期比:前回0.2%(改定)、予想0.2%、結果0.3%(◎)
前期比年率:前回0.9%(改定)、予想1.0%、結果1.2%(◎)
GDPデフレータ[=名目GDP/実質GDP]前年比:前回2.5%(改定)、予想2.5%、結果2.4%(×)
7-9月実質GDPは上方修正、日銀の早期利上げ観測を後押し(Bloomberg

【考察】強い数値。日銀追加利上げ観測。ドル円下落。

8:50 経済指標
日本国際収支
経常収支[海外とのモノやサービス、投資などの取引状況(=貿易収支、サービス収支、第1次所得収支、第2次所得収支)]
:前回17171億円(改定)、予想23000億円、結果24569億円(◎)
経常収支(季調済):前回12717億円(改定)、予想22000億円、結果24088億円(◎)
貿易収支[=輸出ー輸入]:前回-3525億円、予想-2950億円、結果-1557億円(◎)

【考察】強い数値。日銀追加利上げ観測。ドル円下落。

東京マーケット(9:00~15:30)

10:10 経済指標
日銀、国債買入オペ通知(日本銀行)(日銀、オペレーション
(発表日:11/611/1211/18, 11/22, 11/28, 12/4, 12/9, 12/13, 12/20, 12/25)
1~3年債:前回3250億円、予想3250億円、結果3250億円(○)
5~10年債:前回3750億円、予想3750億円、結果3750億円(○)
25年超債:前回750億円、予想750億円、結果750億円(○)

【考察】据え置き。ドル上昇。

16:22 報道
中国が金融政策スタンスを緩和、財政面でも景気支援強化方針(Bloomberg

【考察】中国景気回復波及期待リスクオン。ドル円上昇。

16:51~要人発言
石破首相
「為替は安定的に推移することが重要」

【考察】円安牽制発言。ドル円もみ合い。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

25:00 経済指標
米国Ny連銀インフレ期待調査(NY FED SURVEY OF CONSUMER EXPECTATIONS
1年後:前回2.9%、結果3.0%(◎)
3年後:前回2.5%、結果2.6%(◎)
5年後: 前回2.8%、結果2.9%(◎)

【考察】強い数値。ドル円上昇。

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値149.98
取引開始後、日本実質GDP2次速報値第3四半期(強)・日本国際収支(強)を受けて日足安値149.69へ下落。
一方、12/6米国雇用統計(強)の12月FOMC0.25%利下げ観測維持による日銀追加利上げ観測後退、日銀国債買入オペ通知を受けて、日通し高値150.19へ上昇して引けました。

【日本市況】長期金利が低下、為替安定で日銀追加利上げ期待後退(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン直前の中国景気刺激策強化報道かつ原油先物価格上昇でドル円上昇に勢いがつき、欧州オープン後は日通し高値150.53へ上昇、更にNYオープン後の米国Ny連銀インフレ期待調査(強)を受けて日足高値151.35へ上昇して引けました。
日足終値151.22

【米国市況】株下落、エヌビディアに売り-円は151円台前半に下落(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル売買交錯>
買い材料:
・米国Ny連銀インフレ期待調査(強)
・中国、景気刺激策強化報道→原油先物価格上昇→インフレ懸念

売り材料:
・12/6米国雇用統計(強)で12月FOMC0.25%利下げ観測維持

<円売り優勢>
買い材料:
・日本実質GDP2次速報値第3四半期(強)、日本国際収支(強)
・石破首相の円安牽制発言

売り材料:
・12/6米国雇用統計(強)で12月FOMC0.25%利下げ観測維持→過度な円安警戒後退→日銀追加利上げ観測後退
・日銀、国債買入オペ通知:据え置き
・中国、景気刺激策強化報道→世界景気改善期待波及リスクオン
・中国、景気刺激策強化報道→原油先物価格上昇→日本貿易収支悪化
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

・FRB:現行政策金利4.50-4.75%
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回12月18日(水)公表:据え置き(14.0→14.2%)、0.25%引き下げ(86.0→85.8%)
年内利下げ観測:0.25%×1回=0.25% → 政策金利4.25~4.50%相当

・日銀:現行政策金利0.25%
次回12月19日(木)公表:0.25%利上げ(30~50%)

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:12月陰線形成中。レンジ。20MA付近。
  • 週足:12/2週、陽線確定。レンジ。20MA付近
  • 日足:12/6十字線。レンジ。
  • 4H足:レンジ。
  • 1H足:レンジ。
  • 15M足:レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)1H足レンジ高値150.130かつチャネル上限をダウ上昇→目標4H足レンジ高値150.629
(B)4H足レンジ高値150.629をダウ上昇→転換上昇→目標4H足レンジ高値150.070

②Short
(C)1H足レンジ高値150.130かつチャネル上限付近へ上昇→転換下落→目標4H足レンジ安値149.656
(D)4H足レンジ高値150.070付近へ上昇→転換下落→目標4H足レンジ高値150.629

本日:2勝0敗、+36.8pips
12月通算:3勝2敗、勝率60.0%、RR2.04 、+18.1pips

(Trading View)

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