ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
注目材料
1. ウクライナ情勢緊迫化
ロシアにとって重要な5/9「戦勝記念日」に勝利宣言する可能性が浮上しており、ロシアはウクライナ東部への大規模攻撃を開始、首都キーウ含めた中枢への攻撃も明言。
5/3は、ロシアがウクライナ南東部マリウポリのアゾフスターリ製鉄所への攻撃再開し、東部ドネツク、南部オデーサや西部リビウへ砲撃。
5/9が迫っていることから、今週は更にリスクオフが強まる可能性が高く、その際ドル買い円買いが交錯してドル円が大きく変動しやすい。
ウクライナ情勢悪化に関する報道や発言あれば様子見が適切と考えます。
2. 経済指標・要人発言
5/4最大の注目材料であった米国FOMC内容・パウエルFRB議長発言が総じてハト派(バランスシートは償還を迎えた際に再投資をしない手法で減らすこと、積極的な0.75%利上げは否定)であったことから、「米国債利回り低下→ドル売り」主導でドル円急落しました。
しかし、日足上昇トレンドは崩れず、金融引き締めは実施されることから5/5も上昇継続の可能性高いと考えます。
マーケットの動き
東京マーケット前
6:00 取引開始
・ドル円: 129.074 (前営業日終値 129.055 から +1.90 pips )
・米国債2年利回り: 2.652 %
・米国債10年利回り: 2.938 %
東京マーケット(9:00~15:00)、こどもの日で休場
9:00
・ドル円: 129.237 (始値比 +16.30 pips )
・米国債2年利回り: 2.650 (始値比 -0.002 % )
・米国債10年利回り: 2.940 (始値比 +0.002 % )
9:55
・ドル円: 129.161 (始値比 +8.70 pips )(東京マーケット始値比 -7.60 pips )
15:00
・ドル円: 129.353 (始値比 +27.90 pips )(東京マーケット比 +11.60 pips )
・米国債2年利回り: 2.669 (始値比 +0.017 % )
・米国債10年利回り: 2.964 (始値比 +0.026 % )
欧州マーケット(16:00~24:30)
16:00 オープン
・ドル円: 129.613 (始値比 +53.90 pips )
・米国債2年利回り: 2.705 (始値比 +0.053 % )
・米国債10年利回り: 2.952 (始値比 +0.014 % )
20:30 経済指標
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
米国チャレンジャー人員削減4月度:雇用者が報告した解雇総数
前回21.387K、予想-、結果24.286K(✕)
21:30 経済指標
米国非農業部門労働生産性指数速報値第1四半期:速報値ですので注目度高。
前期比:前回6.6%、予想-5.3%、結果-7.5%(✕)
米国新規失業保険申請件数:前回18.0万件、予想18.0万件、結果20.0万件(✕)
米国失業保険継続申請件数:前回140.8万件(改定140.3)、予想140.0万件、結果138.4万件(◎)
NYマーケット(22:30~29:00)
22:30 オープン
・ドル円: 130.072 (始値比 +99.80 pips )
・米国債2年利回り: 2.677 (始値比 +0.025 % )
・米国債10年利回り: 3.011 (始値比 +0.073 % )
・ダウ平均: 33854.17 (前営業日終値 34061.07 から -206.90 )
・S&P500: 4270.43 (前営業日終値 4300.16 から -29.73 )
・ナスダック: 12787.52 (前営業日終値 12964.87 から -177.35 )
【考察】
米国主要3指数ギャップダウンスタート。
25:00 欧州クローズ
・ドル円: 130.404 (始値比 +133.00 pips )
・米国債2年利回り: 2.728 (始値比 +0.076 % )
・米国債10年利回り: 3.086 (始値比 +0.148 % )
29:00 NYクローズ
・ドル円: 130.013 (始値比 +93.90 pips )
・米国債2年利回り: 2.701 (始値比 +0.049 % )
・米国債10年利回り: 3.038 (始値比 +0.100 % )
・ダウ平均: 32997.98 (前営業日比 -1,063.11 、 -3.12 %)
(NYマーケット始値比 -856.19 、 -2.53 %)
・S&P500: 4146.86 (前営業日比 -153.30 、 -3.56 %)
(NYマーケット始値比 -123.57 、 -2.89 %)
・ナスダック: 12317.70 (前営業日比 -647.15 、 -4.99 %)
(NYマーケット始値比 -469.82 、 -3.67 %)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
NYマーケットクローズ時点の通貨強弱
- USD(基軸通貨):前日8位。5/4米国FOMC声明・パウエル議長発言が総じてハト派でしたが、金融引き締めが実行されることに変わりが無い、又は現行の金融引き締めペースではインフレ抑制できないと市場参加者は判断したためか米国債利回り急騰。
- EUR(リスクオン通貨):前日4位。
- JPY(リスクオフ通貨):前日6位。
- CAD(資源国リスクオン通貨):前日5位。原油先物堅調。
- CHF(リスクオフ通貨):前日7位。
- NZD(資源国リスクオン通貨):前日2位。
- AUD(資源国リスクオン通貨):前日1位。5/3豪中銀が予想以上の政策金利引き上げ。
- GBP(リスクオン通貨):前日3位。英中銀金融政策委員会(MPC)で1.00%への引き上げを決定したことで初動買いでしたが、マイナス成長予想によりリセッション懸念が強くなったことで強烈な売り優勢となりました。
米国債イールドカーブ
5/5(木)は5/4(水)に対して、ベア・スティープニング(短期金利上昇、長期金利上昇、長短金利差拡大)。
*ベア・スティープニング:直近の景気良好→景気過熱抑制のために政策金利上げの可能性浮上→長短金利上昇→長期金利高く将来も利上げ見込み→好景気継続→リスクオン→ドル買い示唆
テクニカル分析
ドル円チャート
- 月足: ボリンジャーバンド+2σをバンドウォークし強い上昇トレンド。
- 週足:ボリンジャーバンド+2σをバンドウォークし強い上昇トレンド。
- 日足: 5/4大陰線で引け。上昇トレンドは継続。
- 4H足:大陰線でボリンジャーバンドエクスパンション。
- 1H足:大陰線でボリンジャーバンドエクスパンション。
- 15M足:ボリンジャーバンドスクイーズ移行中。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス129.430上抜け→レジサポ→目標1H足レジスタンス129.857。
②ショート
(B)1H足サポート128.871下抜け→レジサポ→目標4H足レジスタンス128.148。
日足以上の上昇トレンドが崩れていないためロング優先。
【考察】
7:45 1H足レジスタンス129.430上抜け→レジサポ→(A)ロング可。
8:45 目標129.857未達129.430下抜け→(A)ロング不成立。
⇒一気に1H足大陽線でレジスタンスを突破したためか、戻しも大きくなった様子。
16:15 1H足レジスタンス129.430上抜け→レジサポ→(A)ロング可。
20:30 目標129.857到達→(A)ロング成立。
⇒15M足トレンドラインに沿って1H足レジスタンス上抜けたことから目標に達しやすかったと考えます。
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