ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
<注目材料>
(1)3/7の欧米マーケット影響
パウエルFRB議長のタカ派発言ドル円急騰。
(2)経済指標
・米国ADP雇用者数、米国JOLT求人労働異動調査、米国ベージュブック
(3)要人発言
・米国パウエルFRB議長(下院議会証言)
3/8は、パウエル議長の議会証言のタカ派発言の影響でドル円上昇優位と想定(Bloomberg)。
しかし、織り込みが一気に進んだことで、本日サプライズがない限り急騰は続きにくい。反対に指標結果が弱ければ、3/7上昇分の約50%戻しもあり得そう。
(ドル円動き例)
マーケットの動き
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
8:50 経済指標
日本国際収支1月度(日本経済新聞)
経常収支:前回334億円(改定)、予想-7429億円、結果-19766億円(×)
経常収支(季調済):前回11821億円(改定)、予想8550億円、結果2163億円(×)
貿易収支:前回-12256億円、予想-29180億円、結果-31818億円(×)
【考察】貿易収支悪化の円売り材料でドル円上昇。
東京マーケット(9:00~15:00)
欧州マーケット(17:00~25:30)
NYマーケット(23:30~30:00)
22:15 経済指標
米国ADP雇用者数1月度(過去の発表日:8/31, 10/5, 11/2, 11/30, 1/5, 2/1)(Bloomberg)
前月比:前回10.6万人(改定11.9)、予想21.0万人、結果24.0万人(◎)
22:25~要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2023年FOMC投票権なし)(Bloomberg)
「労働市場は強い回復力がある」
「インフレ率を低下させるために利上げ継続が必要」
【考察】タカ派発言。
22:30 経済指標
米国貿易収支1月度(Bloomberg)
貿易収支はGDPの構成要素。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」
前回-674億ドル(改定-672)、予想-688億ドル、結果-683億ドル(○)
24:00 経済指標
米国JOLT求人労働異動調査1月度(Bloomberg)
前回1101.2万件(改定)、予想1060.0万件、結果1082.0万件(○)
24:24~要人発言
米国パウエルFRB議長(下院議会証言)(Bloomberg)
「利上げペースは決定していない」
「求人件数、CPI、PPIと雇用統計を踏まえて政策を決定する」
「ターミナルレートは予想以上に高くなる可能性」
「インフレは非常に高い」
【考察】利上げペースについてハト派的発言で一時ドル円急落したものの、タカ派発言が続きドル円上昇。
27:00 経済指標
米国10年債入札(Upcoming Auctions)
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回3.613%、結果3.985%(×)
【考察】入札不調でドル円上昇。
28:00 要人発言
米国ベージュブック(地区連銀経済報告)(Bloomberg)
FOMC開催の2週間前に公表。米国金利決定の材料とされるため注目度大。
「2023年早期に全体的な経済活動はわずかに拡大した」
「向こう数カ月に経済状況が大きく改善するとはみていない」
【考察】見通し楽観なし。材料交錯でドル円反応薄。
東京マーケット:前日のパウエルFRB議長タカ派発言の影響引き継ぎと日本国際収支悪化でドル円上昇し、一時137.92。
欧米マーケット:138円台期待もあったが、注目度の高いイベントを控えて、欧州オープン前からロング勢の利確が入ったり、米国債利回りが更に上昇できず下落に転じてドル円急落。東京マーケットの上昇分を全戻し。
注目のパウエル議長の議会証言では利上げペースについてのハト派的発言で一時ドル円急落したものの、タカ派発言が続きドル円上昇。しかし、議会証言2日目であり、1日目のようなサプライズなく急騰なし。
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
NYマーケットクローズ時点の通貨強弱
- GBP(リスクオン通貨):
- AUD(資源国リスクオン通貨):
- CHF(リスクオフ通貨):
- NZD(資源国リスクオン通貨):
- USD(基軸通貨):パウエルFRB議長のハト派発言で売り。タカ派発言で買い。
- EUR(リスクオン通貨):
- JPY(リスクオフ通貨):
- CAD(資源国[産油国]リスクオン通貨):カナダ中銀の利上げ停止で売り。
米国債イールドカーブ
3/8(水)は3/7(火)に対してベア(短期金利上昇、長期金利上昇、逆イールド拡大)でドル買い・ドル売り材料交錯。ドルインデックス日足陽線は金利上昇の影響と推測。
また、ドル円日足陽線はドル買いの影響が大きい。
*逆イールドはリセッションのサイン(Bloomberg)、逆イールド拡大(Bloomberg)
3月FOMCの利上げ幅市場コンセンサスは、25bpsが22.1%、50bpsが77.9%。(CME FedWatch Tool)
テクニカル分析
ドル円トレード
- 月足:3月陰線形成中。ボリンジャーバンド+1σ下抜け。三尊の右肩形成しつつあり。
- 週足:3/6週、陽線形成中。上昇トレンド中。
- 日足:3/7大陽線。上昇トレンド。
- 4H足:レンジから上昇トレンドに移行か、レンジ回帰かの境目
- 1H足:上昇トレンド。
- 15M足:上昇チャネル。
【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス137.164をダウで上抜け→目標日足レジスタンス137.778
②ショート
(B)1H足トレンドライン下抜け、かつダウ転換→目標4H足サポート136.652
【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー。
トレード1
137.164をダウで上抜け→(A)ロング
ロング:137.339
T/P:137.778
獲得pips:+43.9
3月通算:3勝1敗、勝率75.0%、平均RR1.84 、獲得Pips +94.1
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