2025年4月15日(火)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

注目材料

1.経済指標
・日本20年国債入札
・米国NY連銀製造業景気指数
・米国輸入、輸出物価指数
・加消費者物価指数

2.要人発言
・米国トランプ大統領
・FRB

3.その他
・五十日仲値
・米国主要企業決算
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

7:00~要人発言
米国ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(2025年FOMC投票権なし)
:政策スタンスはハト派。
(過去の発言:2/273/6, 4/10, 4/15)

【考察】経済や金融政策見通しについてコメントなし

8:38~要人発言
加藤財務相、IMF世銀総会出席で訪米へ 米国との会談も調整(Reuters

【考察】米国から強い円安是正圧力見込み

8:45~要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁(2025年FOMC投票権なし)
:政策スタンスはハト派。
(過去の発言:2/263/7, 3/24, 4/15)

大胆な政策対応は賢明でない、不透明感で=アトランタ連銀総裁(Reuters

【考察】タカ派発言

東京マーケット(9:00~15:30)

9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあります。

12:35 経済指標
日本20年債入札(財務省
「最高落札利回り低い、応札倍率高い、テールが短い→入札好調→国債価格上昇→利回り低下→円売り材料」
「最高落札利回り高い、応札倍率低い、テールが長い→入札不調→国債価格低下→利回り上昇→円買い材料」
「国債入札→市場へ国債供給イベント→国債価格下落→利回り上昇」にもなりやすいことから、「入札前から織り込み→利回り上昇→円買い」や「入札通過→Sell the fact円売り」が生じることもあります。
発行予定額:1兆円程度
最高落札利回り:前回2.294%、結果2.374%(×)
応札倍率:前回3.46倍、結果2.96倍(×)
テール:前回20銭、結果34銭(×)

【考察】入札不調

14:25 報道
米国、チップ・電子機器輸入に関する調査

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

16:22 要人発言
赤沢再生相が16日訪米、追加関税の「完全な撤廃」目標に取り組む(Bloomberg

【考察】米国から強い円安是正圧力見込み

17:00 要人発言
中国、国内航空会社にボーイング機の納入受け入れ停止を指示(Bloomberg

19:50 米国主要企業決算
バンク・オブ・アメリカ
売上高:前回253.0億ドル、予想251.0億ドル、結果253.0億ドル(○)
EPS:前回0.82ドル、予想0.77ドル、結果0.82ドル(○)
【決算速報】バンク・オブ・アメリカ、売上高は予想を上回り、利益は予想を上回る結果に(Investing.com

21:04 米国主要企業決算
シティグループ
売上高:前回195.8億ドル、予想213.0億ドル、結果216.0億ドル(◎)
EPS:前回1.34ドル、予想1.86ドル、結果1.96ドル(◎)
【決算速報】シティグループ、売上高は予想を上回り、利益は予想を上回る結果に(Investing.com

21:30 経済指標
加消費者物価指数(CPI)
米国と貿易関係等で密接な関係であり、サプライズの数値は米国インフレの先行指標となり得ることから注目されます。
特に注目度の高い米国経済指標発表がない日は米国債利回りに波及しやすい。但し、あくまでカナダ指標であり短期的な影響に留まりやすい。

前月比:前回1.1%、予想0.8%、結果0.3%(×)
前年比:前回2.6%、予想2.7%、結果2.3%(×)

21:30 経済指標
米国輸入物価指数
前月比:前回0.4%(改定0.2)、予想0.1%、結果-0.1%(×)
前年比:前回2.0%(改定)、予想1.4%、結果0.9%(×)

米国輸出物価指数
前月比:前回0.1%(改定0.5)、予想0.0%、結果0.0%(○)
前年比:前回2.1%(改定)、予想%、結果2.4%(◎)

21:30 経済指標
米国NY連銀製造業景気指数
米国フィラデルフィア連銀製造業景気指数や米国ISM製造業購買担当者景気指数の先行指標として注目されます。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」。
基準0、前回-20.0()、予想-12.0、結果-8.1(◎)

23:18 報道
EU、米関税の多くが維持されると見込む-貿易交渉の進展乏しく(Bloomberg

23:49~要人発言
米国トランプ大統領
「中国はボーイング契約を反故」
「中国は米国農家に残忍」
トランプ氏「ボールは中国側にある」-米中対立、解決の糸口見えず(Bloomberg

24:30 報道
「トランプ関税」日銀に試練、日米交渉で為替も焦点に 植田和男総裁インタビュー(産経新聞

<まとめ>
東京マーケット

日足始値143.05
取引開始後、日通し安値142.93を付けると、五十日仲値に向けた金融機関のドル吊り上げ(推測)や米国ボスティック・アトランタ連銀総裁のタカ派発言を受けて日足高値143.60へ上昇。

一方、前日米国トランプ大統領「医薬品への大規模関税予定、自動車メーカー支援検討」発言のリスクオフ、リスクオン交錯影響も根強く日通し安値142.85へ下落して引けました。

【日本市況】株式続伸、自動車関税の一時免除を期待-中長期債は下落(Bloomberg

欧米マーケット
欧州オープン後、「中国、国内航空会社にボーイング機の受取停止指示」発言を受けたリスクオフで日足安値142.60へ下落。
その後、米国NY連銀製造業景気指数(強)で143.27へ持ち直すも「EU、対米関税交渉進展なし」発言で再び下落、米国トランプ関税のリスクン・オフ交錯継続の揉み合いで引けました。
日足終値143.25

【米国市況】株は反落、貿易戦争に沈静化の兆しなく-143円台前半(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル買い優勢>
買い材料:
・五十日仲値に向けた金融機関のドル吊り上げ(推測)
・米国ボスティック・アトランタ連銀総裁のタカ派発言
・米国NY連銀製造業景気指数(強)

売り材料:
・米国トランプ関税→貿易戦争激化→ドル信認低下
ドルが新たな「犠牲者」に-世界的な貿易戦争激化で信認脅かされる(Bloomberg

<円買い優勢>
買い材料:
・加藤財務相「米国と為替議論予定」発言→米国から強い円安是正圧力見込み
・赤沢経済再生相、「4/16~18米国で関税、為替協議」発言→米国から強い円安是正圧力見込み
・「中国、国内航空会社にボーイング機の受取停止指示」発言→米中貿易戦争激化リスクオフ
・EU、対米関税交渉進展なし
・2025年3月調査想定為替レート上期147.17(日本銀行、短観)以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ(円キャリー巻き戻し)

売り材料:
・構造的円売り(日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

・FRB:現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回5月7日(水)公表:据え置き(79.7→82.3%)、0.25%引き下げ(20.3→17.7%)
2025年利下げ観測:0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75~4.00%相当

・日銀:現行政策金利0.50%
市場織り込み(東京短資株式会社
次回5月1日(木)公表:0.25%引き上げ(0→1%)

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:4月陰線形成中。レンジ。BB-1σ付近。
  • 週足:4/14週、陰線形成中。下降トレンド。ダウ安値付近。
  • 日足:4/14陰線。下降トレンド。
  • 4H足:レンジ
  • 1H足:三角持ち合い
  • 15M足:レンジ

【シナリオ】
①Long
(A)日足安値142.230付近へ下落→転換上昇→目標1H足押し安値142.887
(B)1H足三角持ち合い上限かつ1H足レンジ高値143.296をダウ上昇→目標1H足レンジ高値144.121

②Short
(C)1H足レンジ高値144.121付近へ上昇→転換下落→目標1H足レンジ高値143.296

本日:0勝1敗、-32.5pips
4月通算:7勝6敗、勝率53.8%、RR1.89 、+193.9pips

(Trading View)

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