2025年6月20日(金)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

注目材料

1.経済指標
・日本消費者物価指数(CPI)
・日銀、政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(4月30日・5月1日分)
・日銀、国債買入オペ通知
・米国フィラデルフィア連銀景況指数
・米国景気先行指数

2.要人発言
・植田日銀総裁(全国信用金庫大会)
・米国トランプ大統領
・FRB

3.その他
・五十日仲値
・地政学リスクオフ(イスラエル・イラン、ウクライナ・ロシア)

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:30 経済指標
日本消費者物価指数(CPI)(政府統計の総合窓口
(過去の発表日; 1/242/21, 3/21, 4/18, 5/23, 6/20)
日銀物価目標2.0%。日銀政策金利0.25%
前年比:前回3.6%、予想3.5%、結果3.5%(○)
コア前年比:前回3.5%、予想3.6%、結果3.7%(◎)
コアコア前年比:前回3.0%、予想3.2%、結果3.3%(◎)
消費者物価はプラス幅拡大、6カ月連続3%台-食料の伸び加速(Bloomberg

8:50 経済指標
日銀、政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(4月30日・5月1日分)(日本銀行
先行きも「これまで同様に利上げが適当」と何人かの委員=日銀5月会合要旨(Reuters

東京マーケット(9:00~15:30)

9:55 五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあります。

10:10 経済指標
日銀、国債買入オペ通知(日本銀行)(日銀、オペレーション
1~3年債:前回2750億円、予想2750億円、結果2750億円(○)
5~10年債:前回3000億円、予想3000億円、結果3000億円(○)
10~25年債:前回1350億円、予想1350億円、結果1350億円(○)

15:44~要人発言
植田日銀総裁、経済・物価見通し実現なら利上げで緩和度合い調整(Bloomberg

【考察】タカ派発言

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

21:30 経済指標
米国フィラデルフィア連銀景況指数
米国ISM製造業購買担当者景気指数の先行指標。
基準0、前回-4.0(改定-)、予想0.0、結果-4.0(△)

21:34~要人発言
ウォラーFRB理事、早ければ7月に利下げの可能性ある(Bloomberg

【考察】ハト派発言

22:16~要人発言
イラン・アラグチ外相
「自国をあらゆる武力で防衛する決意」

23:00 経済指標
米国景気先行指数
前月比:前回-1.0%(改定-1.4)、予想-0.1%、結果-0.1%(○)

23:40 報道
U.S. Prepares Action Targeting Allies’ Chip Plants in China(The WALL STREET JOURNAL

【考察】米中貿易戦争激化懸念

24:00 要人発言
FRB「労働市場は均衡状態」、移民の減速に言及-金融政策報告(Bloomberg

24:55 報道
イスラエル、イラン石油精製所攻撃

【考察】地政学リスクオフ

25:22~要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2025年FOMC投票権なし)
:政策スタンスはタカ派。
利下げ急がず、関税リスク無視できず=米リッチモンド連銀総裁(Reuters

【考察】タカ派発言

25:25 要人発言
イスラエル
「イラン核脅威排除まで攻撃止まらない」

25:59~要人発言
イラン大統領報道官
「ウラン濃縮は停止しないが譲歩可能」

26:18~要人発言
イラン、英仏独3カ国と外相会合-外交解決の呼び掛けに応じる(Bloomberg

28:45~要人発言
トランプ大統領、イランとの交渉は2週間が「限度」-対応は明言せず(Bloomberg

29:03~要人発言
米国デイリー・サンフランシスコ連銀総裁(2025年FOMC投票権なし)
:政策スタンスは中立。
サンフランシスコ連銀総裁、次の利下げは今秋の可能性が高い(Bloomberg

【考察】タカ、ハト派発言

<まとめ>
東京マーケット

日足始値145.47
取引開始後に日通し高値145.57を付けると、前日ホワイトハウス「米国トランプ大統領、イラン攻撃巡り今後2週間で決定」から中東リスクオフ後退の有事ドル買い巻き戻し、日本消費者物価指数(強)・日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(4月30日・5月1日分)タカ派の円買いにより、日足安値145.12へ下落。
一方、イスラエル・イラン停戦には程遠いことから、下落すれば押し目買いの有事のドル買いも入りやすく145.49へ反発して引けました。

【日本市況】円は145円台前半に上昇、CPI上振れ-株式は下落(Bloomberg

欧米マーケット
植田日銀総裁のタカ派発言を受けて下押しするも、欧州オープン後には中東リスクオフ後退を好感したリスクオン円売りにより日通し高値145.95へ上昇。
その直後、「米国、中国に半導体工場を持つ同盟国への免除措置撤回検討」報道のリスクオフで下落。
しかし、イスラエル・イラン戦闘を巡る報道や要人発言交錯するなか、「イスラエル、イラン石油精製所攻撃」報道等の有事ドル買い強く日足高値146.22へ上昇して引けました。
日足終値146.09

【米国市況】S&P500種は続落、半導体に売り-ドル一時146円22銭(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル買い優勢>
買い材料:
・イスラエル、イラン石油精製所攻撃→地政学リスクオフ→有事のドル買い
・イスラエル国連大使「イラン核脅威排除まで攻撃止まらない」→有事のドル買い
・米国バーキン・リッチモンド連銀総裁のタカ派発言

売り材料:
・6/19ホワイトハウス「米国トランプ大統領、イラン攻撃巡り今後2週間で決定」→中東地政学リスクオフ後退→有事のドル買い巻き戻し
・米国ウォラーFRB理事のハト派発言
・米ドル回避の取引需要、アジアの金融機関で拡大-貿易摩擦の強まりで(Bloomberg
・米国トランプ関税→貿易戦争激化→ドル信認低下
ドルが新たな「犠牲者」に-世界的な貿易戦争激化で信認脅かされる(Bloomberg

<円売り優勢>
買い材料:
・日本消費者物価指数(強)
・日銀、政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(4月30日・5月1日分):タカ派
・植田日銀総裁のタカ派発言
・米国、中国に半導体工場を持つ同盟国への免除措置撤回検討報道→米中貿易戦争激化リスクオフ
・イスラエル、イラン石油精製所攻撃→地政学リスクオフ
・2025年3月調査想定為替レート上期147.17(日本銀行、短観)以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ(円キャリー巻き戻し)

売り材料:
・構造的円売り(日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

・FRB:現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回7月30日(水)公表:据え置き(87.2→83.5%)、0.25%引き下げ(12.5→16.5%)
2025年利下げ観測:0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75~4.00%相当

・日銀:現行政策金利0.50%
市場織り込み(東京短資株式会社
次回7月31日(木)公表:0.25%引き上げ(4→4%)

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:6月陽線形成中。レンジ。
  • 週足:6/16週、陽線形成中。レンジ。
  • 日足:6/19陽線。上昇トレンド。
  • 4H足:上昇トレンド。
  • 1H足:レンジ。
  • 15足:レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)1H足レンジ安値145.424付近へ下落→転換上昇→目標1H足レンジ高値145.718
(B)1H足レンジ高値145.718をダウ上昇→目標4H足戻り高値146.097

②Short
(C)4H足戻り高値146.097付近へ上昇→転換下落→目標1H足レンジ高値145.718

本日:1勝2敗、-14.6pips
6月通算:11勝12敗、勝率47.8、RR1.53、+83.7pips

(Trading View)

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