ファンダメンタルズ分析
注目材料
１．経済指標
・日本消費者物価指数（CPI）
・日銀、国債買入オペ通知
・米国新築住宅販売件数
・IMM通貨先物円ポジション
２．要人発言
・米国トランプ大統領
・FRB
３．その他
・実質五十日仲値
・地政学リスクオフ（中東、ウクライナ・ロシア、インド・パキスタン）
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)
東京マーケット前
8:30 経済指標
日本消費者物価指数（CPI）（政府統計の総合窓口）
（過去の発表日; 1/24, 2/21, 3/21, 4/18, 5/23)
日銀物価目標2.0%。日銀政策金利0.25%
前年比：前回3.6%、予想3.5%、結果3.6%（○）
コア前年比：前回3.2%、予想3.4%、結果3.5%（◎）
コアコア前年比：前回2.9%、予想3.0%、結果3.0%（○）
全国消費者物価は上昇率拡大、23年１月以来の高水準－食料の伸び加速（Bloomberg）
【考察】強い数値。日銀利上げ観測。
東京マーケット(9:00~15:30)
9:55 実質五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあります。
10:10 経済指標
日銀、国債買入オペ通知（日本銀行）（日銀、オペレーション）
（発表日：4/2, 4/9, 4/16, 4/21, 4/25, 5/7, 5/14, 5/19, 5/23, 5/29）
1～3年債：前回2750億円、予想2750億円、結果2750億円（○）
3～5年債：前回2750億円、予想2750億円、結果2750億円（○）
5～10年債：前回3000億円、予想3000億円、結果3000億円（○）
10～25年債：前回1350億円、予想1350億円、結果1350億円（○）
【考察】据え置き
10:10～要人発言
中国外務省
「米国務副長官との電話会談でコミュニケーション維持に合意」
12:26～要人発言
日米首脳が電話会談、関税措置で「生産的な協議を期待」－石破首相（Bloomberg）
【考察】日米貿易戦争緩和期待リスクオン
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
20:20 報道
米国トランプ大統領
「米国外iPhone製造に関税25%賦課」
トランプ氏、米国製のiPhoneでなければアップルに25%関税課す方針（Bloomberg）
【考察】リスクオフ
20:45～要人発言
トランプ大統領、６月１日からＥＵに関税50％の方針示す（Bloomberg）
【考察】米欧貿易戦争激化リスクオフ
21:35～要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
：政策スタンスはハト派。
ＦＲＢ利下げ、短期的にはハードルが「やや高い」－シカゴ連銀総裁（Bloomberg）
【考察】ハト派発言
22:20～要人発言
米国ベッセント財務長官
ベッセント氏、貿易合意｢次々発表されるだろう｣－90日猶予終了に向け（Bloomberg）
【考察】貿易戦争緩和期待リスクオン
22:53～要人発言
米国ムサレム・セントルイス連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
：政策スタンスはハト派。
セントルイス連銀総裁、ＦＲＢは長期インフレ期待の安定に注力必要（Bloomberg）
【考察】タカ派発言
23:00 経済指標
米国新築住宅販売件数
住宅市場は消費に大きな影響を与えることから景気の先行指標として中古住宅販売件数とともに重要。
件数：前回72.4万件（改定67.0）、予想71.0万件、結果74.3万件（◎）
前月比：前回7.4%（改定2.6）、予想-3.3%、結果10.9%（◎）
23:27～要人発言
米国シュミッド・カンザスシティ連銀総裁（2025年FOMC投票権あり）
：政策スタンスはタカ派。
【考察】
25:01～要人発言
米国クックFRB理事
：政策スタンスは中立。
クック理事、米家計債務が金融システムに及ぼすリスクそう高くない（Bloomberg）
【考察】
28:30 経済指標
IMM通貨先物時点（Investing.com）
円ロング
＜まとめ＞
東京マーケット
日足始値144.06
取引開始時に日通し高値144.11を付けると、前日米国トランプ税制法案下院可決から財政悪化懸念の影響、日本消費者物価指数（強）、石破首相「米国トランプ大統領と電話会談」を受けた円安是正要求警戒で日通し安値143.34へ下落して引けました。
【日本市況】超長期金利が一転大幅低下、米債券高と日銀オペ－株反発（Bloomberg）
欧米マーケット
欧州オープン後も東京マーケットの流れを引き継いで日通し安値143.14へ下落。その後、欧中関係改善リスクオンに連れて143.43へ上昇するも、米国トランプ大統領「米国外iPhone製造に関税25%賦課」「6/1EUに関税50%賦課」発言のリスクオフで日通し安値142.45へ急落。
しかし、米国ベッセント財務長官「EU以外、関税交渉順調」発言のリスクオンで上昇。
日足終値
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
＜ドル＞
買い材料：
・原油先物価格上昇→インフレ懸念
売り材料：
・トランプ税制法案、次のハードルは債券市場－長期金利が発する警告（Bloomberg）
・米ドル回避の取引需要、アジアの金融機関で拡大－貿易摩擦の強まりで（Bloomberg）
・米国トランプ関税→貿易戦争激化→ドル信認低下
ドルが新たな「犠牲者」に－世界的な貿易戦争激化で信認脅かされる（Bloomberg）
＜円＞
買い材料：
・日本消費者物価指数（強）→日銀利上げ観測
・石破首相「米国トランプ大統領と電話会談」→円安是正要求警戒
・米国トランプ大統領「米国外iPhone製造に関税25%賦課」「6/1EUに関税50%賦課」→リスクオフ
・2025年3月調査想定為替レート上期147.17（日本銀行、短観）以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ（円キャリー巻き戻し）
売り材料：
・日銀、国債買入オペ通知：据え置き
・石破首相「米国トランプ大統領と電話会談」→日米貿易戦争緩和期待リスクオン
・米国ベッセント財務長官「EU以外、関税交渉順調」→貿易戦争緩和期待リスクオン
・原油先物価格上昇→日本貿易収支悪化
・構造的円売り（日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）
政策金利市場織り込み
・FRB：現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み（CME FedWatch Tool）
次回6月18日（水）公表：据え置き（94.6→94.6%）、0.25%引き下げ（5.4→5.4%）
2025年利下げ観測：0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75～4.00%相当
・日銀：現行政策金利0.50%
市場織り込み（東京短資株式会社）
次回6月17日（火）公表：0.25%引き上げ（1→1%）
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足：5月陽線形成中。レンジ。BB-1σ付近。
- 週足：5/19週、陰線形成中。レンジ。BB-1σ付近。
- 日足：5/22陽線。下降トレンド。
- 4H足：下降チャネル。戻り高値付近
- 1H足：上昇トレンド。
- 15M足：レンジ。
【シナリオ】
①Long
(A)日足安値142.802付近へ下落→転換上昇→目標4H足レンジ安値143.277
②Short
(B)1H足レンジ安値143.913をダウ下落→目標4H足レンジ安値143.277
(C)4H足レンジ安値143.277をダウ下落→目標日足安値142.802
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