2022年10月3日(月)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

10/3の注目材料は米国ISM製造業景気指数。サプライズの強い数値が出れば日足レンジ上抜けもあり得るか。発表までは下記①の影響を引き継いでドル円上昇目線。一方で、ドル円を下げる材料として政府・日銀為替介入懸念、英国政府・中銀政策不安定、ウクライナ情勢の急速な悪化、中国人民銀の為替介入の可能性が考えられますので注意したい。

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標(日本銀行)(Bloomberg)
日銀短観 第2四半期
大企業製造業・業況判断:前回9、予想11、結果8(✕)
日銀短観(大企業製造業・先行き):前回10、予想11、結果9(✕)
大企業非製造業・業況判断:前回13、予想13、結果14(◎)
大企業非製造業・先行き:前回13、予想14、結果11(✕)
大企業全産業・設備投資:前回18.6%、予想18.8%、結果21.5%(◎)

8:50 要人発言(日本銀行)
金融政策決定会合における主な意見(9月21・22日分)
「消費者物価上昇率が安定的に2%を超えることが視野に入ってくるまでは、現状の金融緩和を継続することが適当である」
「為替相場は直接コントロールする対象ではない。「物価安定の目標」を安定的に実現するため、金融緩和を継続する必要があることを丁寧に説明していくべきで
ある。」
「 為替円安が一段と進んでいる背景には、内外の金融政策の方向性の違い等も指摘される。円安の影響は経済主体により異なるため、現行の金融緩和を続ける意義を丁寧に説明する必要がある。」

【考察】円安容認、金融緩和継続。サプライズなし。ドル円反応薄。

東京マーケット(9:00~15:00)

9:20
ドル円急落。材料不明。小規模の為替介入で反発の強さを確認しているのか。

10:03 要人発言
鈴木財務相
「過度な為替変動には適切な対応をとる」
「為替の急激で一方的な動きは好ましくない」
「今後も必要なら断固たる措置をとる」
「円買い介入規模は総合的に判断した」
「投機筋の動きに対する牽制になっている」

【考察】円安牽制発言。東京マーケットオープン直後のドル円急落から全戻しの上昇したタイミングでの牽制発言が効いたためか、ドル円上昇ストップ。

14:12 要人発言(Bloomberg)
岸田首相
「円安メリットを生かした経済構造の強靭化、企業国内回帰を進める」
「円安メリットを国民に還元」

【考察】円安活用、つまり円安容認ですが、サプライズない内容であり、為替介入警戒の方が強くドル円下落継続。

欧州マーケット(16:00~25:00)

NYマーケット(22:30~29:00)

22:45 経済指標
米国製造業PMI確報値9月度:基準50、前回51.8、予想51.8、結果52.0(◎)

23:00 経済指標
米国建設支出8月度
前月比:前回-0.4%(改定-0.6)、予想-0.1%、結果-0.7%(✕)

23:00 経済指標(Bloomberg)
米国ISM製造業景気指数8月度
景気の先行指標として注目度大。
基準50、前回52.8、予想52.5、結果50.9(✕)

【考察】
発表前:15M足上昇チャネル形成し、直前に下抜けて上ヒゲピンバー形成し、下落示唆。
発表後:「サプライズの弱い数値→米国債利回り急落→ドル売り・円買い」。ファンダメンタルズとテクニカル方向が下落で一致し、ドル円急落。

24:47 要人発言(Bloomberg)
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2022年FOMC投票権なし)
「インフレが進んだ環境は政策強化を示唆する」
「直ぐに政策決定を判断する必要はない」
「ドル高はインフレ抑制をサポート」
「インフレは高く、持続的で広範囲に及ぶ」

【考察】米国ISM製造業景気指数のサプライズの弱い数値をきっかけに急落していたドル円でしたが、下げ止まったタイミングでのタカ派発言。つまり、ISM製造業景気指数が弱くともFRB引き締め政策に変更なしを意味することから、「米国債利回り上昇→ドル買い・円売り」でドル円上昇。

25:17 要人発言(WSJ)
国連
FRBや各国中銀に利上げ停止要請

【考察】インフレ抑制のために利上げ実施されていることを否定。利上げ停止すればインフレは止まらないため各国が応じる可能性ないと市場は判断しており、ドル円上昇継続。

28:10 要人発言(Reuters)
米国ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁(2022年FOMC投票権あり)
「インフレ2%達成をFRBはコミット」
「インフレは依然として高過ぎる」
「世界的なサプライチェーンが緩和している兆しはある」
「来年までにインフレ3%に低下すると予測」
「労働需要は依然として供給を上回っている」
「2022年のGDPはほぼ横ばいの見込み」
「2023年末までに失業率約4.5%へ上昇と予想」

【考察】タカ派発言。しかし、「来年までにインフレ3%に低下すると予測」が材料視されたためかドル円下落。

東京マーケットは上下に不規則な動きで幅広い上昇チャネル内を推移。しかし、欧米マーケットでは米国ISM製造業指数はサプライズの弱い数値をきっかけにドル円急落しましたが、その後のFRB当局者のタカ派発言でドル円再上昇。

(Trading View)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

  1. NZD(資源国リスクオン通貨):株先物・株価指数上昇のリスクオンで買い。
  2. AUD(資源国リスクオン通貨):株先物・株価指数上昇のリスクオンで買い。
  3. CAD(資源国リスクオン通貨):「OPECプラスの大幅減産検討報道→原油先物上昇」で買い。
  4. GBP(リスクオン通貨):「英国政府の最高所得税率45%からの引き下げ案撤回報道」で買い。英国クワーテング財務相「最高税率引き下げ計画中止」発言でSell the factの売り。
  5. EUR(リスクオン通貨):ECB当局者のタカ派発言で買い。
  6. JPY(リスクオフ通貨):政府・日銀の為替介入警戒で買い。金融緩和継続で売り。
  7. USD(基軸通貨):米国ISM製造業景気指数と米国建設支出の弱い数値で売り。
  8. CHF(リスクオフ通貨):

米国債イールドカーブ

10/3(月)は9/30(金)に対してブル(短期金利低下、長期金利低下、長短金利差拡大)でドル売り優勢。

テクニカル分析

ドル円トレード

  • 月足:9月大陽線で引け。ボリンジャーバンド+2σをバンドウォーク。一旦の上限は147.222付近と推測。
  • 週足:9/26週、陽線。ボリンジャーバンド+2σバンドウォーク終了。上昇トレンド継続。
  • 日足:9/30陽線。ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ上限付近。
  • 4H足:ボリンジャーバンドスクイーズし、三角持ち合い形成。
  • 1H足:ボリンジャーバンドスクイーズし、三角持ち合い形成。
  • 15M足:ボリンジャーバンドスクイーズしレンジ。

【シナリオ】
①ロング
(A)1H足レジスタンス144.882上抜け→レジサポ→目標4H足レジスタンス145.380

②ショート
(B)1H足三角持ち合い下限抜け→1H足200MA下でレジサポ→目標1H足サポート143.795

【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー

・東京マーケット時の上下に不規則な動き。シナリオ抵抗越えても、やはり明確な材料がなく抵抗を一気に突破した際は大きな戻しになることが多い。よって、トレード見送り。しかし、米国ISM製造業指数はサプライズの弱い数であったため、指標トレードは実施しても良かったです。

(Trading View)

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