2023年10月30日(月)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)10/27の欧米マーケット影響
欧州オープン後も、東京マーケットからの「米国債利回り低下→ドル売り」、「株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」。注目された米国PCEデフレータは総じて強い数値、米国ミシガン大学消費者信頼感指数確報値・インフレ予測も強い数値にも関わらずドル円下落継続。「停戦交渉報道→中東地政学リスクオフ後退→原油先物価格下落」もドル円下落に寄与。
中東情勢はリスクオフ・リスクオンの情報が錯綜していたが、「イスラエル軍事行動拡大で中東情勢が一気に悪化→地政学リスクオフ円買い」でドル円下落継続し、日足安値149.46
総じて、米国経済指標の強い数値の反応は見られず、「米国債利回り低下→ドル売り」、「株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」、「中東情勢急速な悪化→地政学リスクオフ円買い」でドル円下落。今週の上昇分を一日で全戻し下落。
日足終値149.64。

(2)経済指標
・注目度の高い指標なし

(3)要人発言
・政府日銀の円安牽制
・FEDウォッチャーであるWSJ紙のニック・ティミラオス氏(Twitter):ブラックアウト期間(10/21~11/2)のため、いつもの様に発言や記事に要注意。

(4)その他
・中東情勢の地政学リスクオフ
・日銀金融政策に関わる報道
・TOM(Turn of the Month)効果(アノマリー)
株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中しやすい。「株買い→円売り材料」、「株売り→円買い材料」になり得る。
・月末五十日仲値
・月末ロンドンフィックス
・【債券週間展望】長期金利低下か、日銀会合後のあく抜け期待し買い(Bloomberg
・来週のドル・円は底堅い、中銀イベントや米雇用統計次第で151円台も(Bloomberg

先週末からイスラエル軍事行動拡大し米軍参入も進んでおり、戦争が中東地域へ波及し地政学リスクオフが長期化する可能性が高まっている。
一方で、中銀ウィーク(日銀金融政策決定会合、FOMC、英国金融政策委員会)の重要イベントが続く。
まずは、明日の日銀金融政策決定会合公表だが市場のコンセンサスは現状のハト派姿勢維持。
総じて、「地政学リスクオフ円買い」「地政学リスクオフ→原油先物価格上昇→ドル買い・円売り」「日銀ハト派姿勢を見込んだ円売り」が交錯するものの、先週末のドル円急落が生じていることから本日揉み合いから上昇しやすいと推測。

<材料とドル・円方向性>
①「中東情勢悪化→安全資産の米国債買い→米国債利回り低下→ドル売り」
②-1「中東情勢悪化→原油先物価格上昇→インフレ懸念→米国債利回り上昇→ドル買い」
②-2「中東情勢悪化→原油先物価格上昇→インフレ懸念→日本貿易収支悪化懸念→円売り」
③-1「中東情勢悪化→地政学リスクオフ円買い」
③-2「中東情勢悪化→景気悪化懸念→株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」
④「中東情勢悪化→有事のゴールド買い→ドル売り」
⑤「政府日銀の円安牽制警戒、日銀政策修正観測→ドル売り・円買い」
⑥-1「米国経済指標の強い数値→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑥-2「米国経済指標の弱い数値→米国債利回り低下→ドル売り」
⑦-1「FRB要人のタカ派発言→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑦-2「FRB要人のハト派発言→米国債利回り低下→ドル買い」
⑧-1「米国財政赤字拡大→米国債供給量増加→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑧-2「米国財政赤字拡大→米国経済悪化懸念→ドル売り」
⑨-1「米国10年債利回り5%突破→ポートフォリオへの組み入れ需要増→米国債価格上昇→米国債利回り低下→ドル売り」
⑨-2「米国10年債利回り5%突破→ポートフォリオへの組み入れ需要増→米国外投資家のドル需要増→ドル買い」

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

9:55 月末五十日仲値
仲値に向けて実需勢のドル買い円売り、仲値通過後にドル売り円買いの傾向多いものの、逆の動きになることもあり。

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

19:37 要人発言
ヒズボラ、イスラエル攻撃

【考察】地政学リスオフだが深刻な軍事的報復が中東全域に及ぶ紛争と判断されず、ドル円上昇継続。

22:10 報道
GMがUAWと労働協約で暫定合意、スト終結の見通し-関係者(Bloomberg

【考察】スト終結はドル買い材料だが反応薄。

22:08 要人発言
ヒズボラ、イスラエル攻撃

【考察】地政学リスオフだが深刻な軍事的報復が中東全域に及ぶ紛争と判断されず、ドル円上昇継続。

22:36 要人発言
イスラエル、レバノン攻撃

【考察】地政学リスオフだが深刻な軍事的報復が中東全域に及ぶ紛争と判断されず、ドル円上昇継続。

23:00 報道
日銀、金利操作を再修正へ 長期金利1%超え柔軟に(日本経済新聞

【考察】市場コンセンサスは日銀政策維持だったなかでのサプライズ報道→強い円買いでドル円急落。今まで会合直前のヘッドライン報道は日本時間の前日深夜か当日早朝であったが、これらの時間帯だけを警戒していた投資家を上手く利用したような時間帯だったことも、サプライズ感が増したか。

23:34 要人発言
米国連合軍
イラク、シリア攻撃

【考察】地政学リスオフ。直前の日銀政策報道が材料視されておりドル円下落継続。

24:12 要人発言
イスラエル、レバノン砲撃応酬

【考察】地政学リスオフ。直前の日銀政策報道が材料視されておりドル円下落継続。

25:00 月末ロンフィク

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値149.64。
月末五十日仲値のドル買い需要によりオープン直後、東京高値149.82を付けたものの、「中東情勢悪化懸念→地政学リスクオフ→株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」で東京安値149.53まで下落。

きょうの国内市況(10月30日):株式、債券、為替市場(Bloomberg

欧米マーケット:
欧州オープン直前に日足安値149.28まで下落継続したものの、「まだ深刻な軍事的報復が中東全域に及ぶ紛争なし→地政学リスクオフ後退→株先物・株価指数上昇→リスクオン円売り」、「米国債利回り上昇→ドル買い」で日足高値149.86を付けた。
しかし、NYマーケットオープン後、「日銀YCC再修正議論報道→市場コンセンサスが日銀政策維持だったなかでのサプライズ→強い円買い」でドル円急落し、日足安値148.81を付けた。引けに掛けて揉み合い。
日足終値149.07。

【米国市況】円急伸し一時148円台、日銀が政策再修正の報道-株上昇(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

10/30(月)は10/27(金)に対しベア(短期金利上昇、長期金利上昇)、逆イールド同等。ドル買い材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
11月公表:25bps引き下げ1.7%、据え置き98.3%、25bps引き上げ0.0%

テクニカル分析

トレード

  • 月足:10月陽線形成中。レンジ内の上昇トレンドでレンジ実体上限到達。ボリンジャーバンド(BB)スクーズしつつあり。
  • 週足:10/23週、陰線確定。上昇トレンド。
  • 日足:10/27大陰線。20MAへ急落。BBスクイーズ。
  • 4H足:下降トレンド。BBエクスパンション。
  • 1H足:下降トレンド。BBエクスパンションからスクイーズ移行中。
  • 15M足:下降トレンド。BBスクイーズ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足レジスタンス149.735かつ1H足20MAをダウ上昇→目標1H足レジスタンス150.086

②ショート
(B)1H足レジスタンス150.086又は4H足20MA付近まで上昇→ダウ転換下落→目標1H足サポート149.735

10月通算:8勝7敗、勝率53.3%、獲得Pips +100.3

(Trading View)

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