2023年10月31日(火)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

<注目材料>
(1)10/30の欧米マーケット影響
欧州オープン直前に日足安値149.28まで下落継続したものの、「まだ深刻な軍事的報復が中東全域に及ぶ紛争なし→地政学リスクオフ後退→株先物・株価指数上昇→リスクオン円売り」、「米国債利回り上昇→ドル買い」で日足高値149.86を付けた。
しかし、NYマーケットオープン後、「日銀YCC再修正議論報道→市場コンセンサスが日銀政策維持だったなかでのサプライズ→強い円買い」でドル円急落し、日足安値148.81を付けた。日足終値149.07。

(2)経済指標
・日銀金融政策決定会合
・米国雇用コスト指数
・米国住宅価格指数
・米国S&Pケースシラー住宅価格指数
・米国シカゴ購買部協会景気指数
・米国コンファレンスボード消費者信頼感指数

(3)要人発言
・植田日銀総裁
・政府日銀の円安牽制
・財務省、外国為替平衡操作の実施状況
・FEDウォッチャーであるWSJ紙のニック・ティミラオス氏(Twitter):ブラックアウト期間(10/21~11/2)のため、いつもの様に発言や記事に要注意。

(4)その他
・中東情勢の地政学リスクオフ
・日銀金融政策に関わる報道
・TOM(Turn of the Month)効果(アノマリー)
株式投資の月末安・月初高アノマリー。期間は営業日ベースでの月末3日間程度、月初3日間程度。月末の損益確定、毎月一定額を積み立てる投資信託などの購入が月末・月初に集中しやすい。「株買い→円売り材料」、「株売り→円買い材料」になり得る。
・米国主要企業決算
・月末ロンドンフィックス
・【債券週間展望】長期金利低下か、日銀会合後のあく抜け期待し買い(Bloomberg
・来週のドル・円は底堅い、中銀イベントや米雇用統計次第で151円台も(Bloomberg


本日最大の注目は日銀金融政策決定会合公表・植田日銀総裁会見。だが市場のコンセンサスは現状のハト派姿勢維持であったが、前日に日銀YCC再修正議論報道が出たことで政策修正の可能性が高い。しかし、該報道直後にドル円急落しており修正は織り込まれたと考えられることか、更なる修正がなければドル円下落は続きにくい。その上で、ハト派発言に終始するなら前日のドル円急落の全戻し上昇もある得るか。

また、米国経済指標も注目度が材料が続く。但し、明日のFOMC公表・パウエル議長会見を控えてNYマーケットは大きな動きになりにくいと推測。

加えて、中東情勢悪化が中東全域に波及する可能性もあることから、ヘッドラインに引き続き要注意。

<材料とドル・円方向性>
①「中東情勢悪化→安全資産の米国債買い→米国債利回り低下→ドル売り」
②-1「中東情勢悪化→原油先物価格上昇→インフレ懸念→米国債利回り上昇→ドル買い」
②-2「中東情勢悪化→原油先物価格上昇→インフレ懸念→日本貿易収支悪化懸念→円売り」
③-1「中東情勢悪化→地政学リスクオフ円買い」
③-2「中東情勢悪化→景気悪化懸念→株先物・株価指数下落→リスクオフ円買い」
④「中東情勢悪化→有事のゴールド買い→ドル売り」
⑤「政府日銀の円安牽制警戒、日銀政策修正観測→ドル売り・円買い」
⑥-1「米国経済指標の強い数値→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑥-2「米国経済指標の弱い数値→米国債利回り低下→ドル売り」
⑦-1「FRB要人のタカ派発言→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑦-2「FRB要人のハト派発言→米国債利回り低下→ドル買い」
⑧-1「米国財政赤字拡大→米国債供給量増加→米国債利回り上昇→ドル買い」
⑧-2「米国財政赤字拡大→米国経済悪化懸念→ドル売り」
⑨-1「米国10年債利回り5%突破→ポートフォリオへの組み入れ需要増→米国債価格上昇→米国債利回り低下→ドル売り」
⑨-2「米国10年債利回り5%突破→ポートフォリオへの組み入れ需要増→米国外投資家のドル需要増→ドル買い」

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

12:27 経済指標
日銀政策金利(日本銀行)(過去の発表日:10/2812/201/183/104/286/167/28, 9/22, 10/31)
前回-0.1%、予想-0.1%、結果-0.1%(○)

12:27~要人発言
日銀金融政策決定会合声明
過去の傾向では正午付近の公表は会合参加者の意見の相違は少なく金融政策変更なし。13:00頃に近づくほど金融政策変更の可能性高い。

日銀がYCC運用を再修正、長期金利1%超え容認-緩和は維持(Bloomberg

12:36 経済指標
経済・物価情勢の展望(10月、基本的見解)
日銀、24年度のコアCPI見通し2.8%上昇-展望リポート(Bloomberg)

【考察】
発表前:金融緩和継続期待織り込みでドル円上昇。
発表後:YCC修正となったが前日リーク報道通りだったことでサプライズなく、Buy the factでドル円上昇。

7月会合のYCC柔軟化では「長期金利変動幅±0.5%程度を目途。1.0%で毎営業日指値オペ実施」であったが、9月会合で「長期金利上限1.0%目途」へと変更。事実上、9月会合前までに長期金利+1.0%が防衛ラインとなっていたなかで「長期金利上限1.0%目途」はサプライズなし。

また、最近の長期金利上限1.0%付近への上昇は、米国債利回り急騰に連れたことが主因であることから、FRB利下げもしくは日銀金融緩和政策が引き締め(YCC撤廃、マイナス金利解除、QT)にならない限り、円高トレンドへの転換は期待薄。
「長期金利上限1.0%目途」と曖昧にしたことは、投機筋の日本国債売り仕掛けを牽制する意味合いか。

日銀政策修正の条件が「物価だけでなく賃金上昇」であることから、来年の春闘で賃金上昇が確定しない限り金融緩和継続。それまでは円安を止めるのは米国リセッションからのFRB利下げ頼みか、政府日銀為替介入。サプライズで地政学リスクと中国人民銀行ドル売り介入のみ。従って、ドル円押し目買い戦略が引き続き適切。

15:30~ 要人発言
植田日銀総裁
(過去の発言:7/187/288/229/89/229/25, 10/20, 10/31)
長期金利、1%を大幅に上回るとはみていない-植田日銀総裁(Bloomberg

【考察】ハト派発言であったが、直前の急騰で介入警戒感からか揉み合い、会見終了直後に下落するも直ぐに全戻し。

19:06~要人発言
鈴木財務相
(過去の発言:9/19/89/229/269/289/2910/210/310/410/610/1010/1310/20, 10/26, 10/27
日銀会合後の為替円安、柔軟化反映かは「一概に言えない」=鈴木財務相(Reuters

【考察】円安牽制発言なし→ドル円上昇継続

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

19:00 要人発言
外国為替平衡操作の実施状況(財務省
9月28日-10月27日に外国為替市場で為替介入なし。介入額ゼロは12カ月連続。

【考察】10/3のドル円急落について噂のあった為替介入が否定されたことで安心感からかドル円上昇継続。

20:06 米国主要企業決算
キャタピラー
売上高:前回173.2億ドル、予想165.3億ドル、結果168.1億ドル(○)
EPS:前回5.55ドル、予想4.76ドル、結果5.52ドル(○)

20:31 要人発言
イスラエル、ハマスと戦闘

【考察】地政学リスクオフ

21:30 経済指標
米国雇用コスト指数
指数の上昇は消費者物価指数や個人所得の増加につながる可能性が高い。最近はFRBも注目している指標と明言
前期比:前回1.0%(改定)、予想1.0%、結果1.1%(◎)

22:00 経済指標
米国住宅価格指数
前月比:前回0.8%(改定)、予想0.6%、結果0.6%(○)

22:00 経済指標
米国S&Pケースシラー住宅価格指数
前年比:前回0.13%(改定0.15)、予想1.50%、結果2.16%(◎)

22:45 経済指標
米国シカゴ購買部協会景気指数
米国ISM製造業景気指数の前営業日に発表される同指標の先行指標。
基準50、前回44.1(改定)、予想44.9、結果44.0(×)

23:00 経済指標
米国コンファレンスボード消費者信頼感指数
米国ミシガン大学消費者信頼感指数と同様、経済活動全体に重要な役割を果たす個人消費に関する重要指標。
前回103.0(改定104.3)、予想100.0、結果102.6(○)

25:00 月末ロンフィク

<まとめ>
東京マーケット:
日足始値149.07。
日足安値149.00を付けてからは、日銀金融緩和維持期待の織り込みでドル円上昇。日銀会合公表はYCC修正となったが前日リーク報道通りだったことでサプライズなし。前日下落でYCC修正は織り込まれたことでBuy the factにより東京高値150.24へ急騰。

【日本市況】円が下げ幅拡大、日銀YCC再び柔軟化-長期金利は上昇(Bloomberg

欧米マーケット:
東京クローズ後の植田日銀総裁会見もハト派発言であり、欧州オープン前もドル円上昇。また、財務省発表の10月介入額ゼロによって、10/3ドル円急落について噂のあった為替介入が否定されたことで安心感からドル円上昇継続。米国経済指標も総じて強く日足高値かつ日足終値151.72を付けた。

【米国市況】円安加速、一時151円台後半-S&P500は3カ月連続安(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

米国債イールドカーブ

10/31(火)は10/30(月)に対しツイスト(短期金利上昇、長期金利同等)、逆イールド拡大。ドル売り材料(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY)

FOMCの利上げ幅見通し(CME FedWatch Tool
11月公表:25bps引き下げ0.0%、据え置き99.6%、25bps引き上げ0.4%

テクニカル分析

トレード

  • 月足:10月陽線形成中。レンジ内の上昇トレンドでレンジ実体上限到達。ボリンジャーバンド(BB)スクーズ。
  • 週足:10/30週、陰線形成中。上昇トレンド。
  • 日足:10/30大陰線。BBスクイーズ。
  • 4H足:下降トレンド。BBエクスパンション。
  • 1H足:下降トレンド。BBエクスパンションからスクイーズ移行中。
  • 15M足:レンジ。BBスクイーズ。

【シナリオ】

①ロング
(A)1H足レジスタンス149.172かつ1H足20MAをダウ上昇→目標1H足レジスタンス149.443

②ショート
(B)1H足サポート148.810をダウ下落→目標日足サポート148.509

10月通算:8勝7敗、勝率53.3%、獲得Pips +100.3

(Trading View)

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