ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
1.経済指標
・日銀、国債買入オペ通知
・米国Ny連銀インフレ期待調査
2.要人発言
・政府日銀円安牽制
・FRB
3.その他
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)
4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤米国大統領選挙、⑥円キャリー取引(促進or巻き戻し)に分類できます。
5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
注目度の高い材料なし。
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
東京マーケット(9:00~15:30)
10:10 経済指標
日銀、国債買入オペ通知(日本銀行)(日銀、オペレーション)
(発表日:10/2, 10/7, 10/11, 10/18, 10/28, 11/6, 11/12, 11/18, 11/22, 11/28)
1~3年債:前回3250億円、予想3250億円、結果3250億円(○)
3~5年債:前回3250億円、予想3250億円、結果3250億円(○)
5~10年債:前回3750億円、予想3750億円、結果3750億円(○)
10~25年債:前回1500億円、予想1500億円、結果1500億円(○)
【考察】据え置き。ドル円上昇継続
欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)
24:00~要人発言
米国ウォラーFRB理事
(過去の発言:9/20, 10/14, 10/18, 11/12)
:政策スタンスは中立。前回10/18金融政策や経済見通しについてコメントなし。
【考察】金融政策や経済見通しについてコメントなし。
24:16~要人発言
米国バーキン・リッチモンド連銀総裁(2024年FOMC投票権あり)
(過去の発言:10/2, 10/10, 10/23, 11/12)
:政策スタンスはタカ派。前回10/23経済や金融政策についてコメントなし。
リッチモンド連銀総裁、どのような経済でも当局は適切な対応が可能(Bloomberg)
【考察】タカ、ハト派発言。インフレ上振れリスクのタカ派発言が材料視された為か、ドル円上昇継続。
25:00 経済指標
米国Ny連銀インフレ期待調査(NY FED SURVEY OF CONSUMER EXPECTATIONS)
1年後:前回3.0%、結果2.9%(×)
3年後:前回2.7%、結果2.5%(×)
5年後: 前回2.9%、結果2.8%(×)
【考察】弱い数値。
28:10~発言
米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(2024年FOMC投票権なし)
(過去の発言:10/15, 10/21, 11/9休場中, 11/12)
:政策スタンスはタカ派。前回11/9タカ派発言
カシュカリ総裁、12月利下げを妨げる可能性があるのはインフレのみ(Bloomberg)
【考察】タカ、ハト派発言。利下げ継続示唆のハト派発言が材料視されてドル円下落。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値153.72
取引開始後に日通し安値を付けると、前日同様にトランプトレードの影響と日銀国債買入オペ通知の据え置きを受けて日通し高値154.06へ上昇。
しかし、154円台は政府・日銀からの強い円安牽制発言への警戒感が強いことや、日本企業業績低調や米国トランプ次期政権の対中強硬派人事を受けた米中関係悪化(貿易戦争等)で日本株下落(円キャリー巻き戻し)に連れて日足安値153.41へ急落して引けました。
総じて、材料不足から154円台突破・維持できずにドル円乱高下。
【日本市況】日経平均が下落、半導体株に売り-債券下落、円もみ合い(Bloomberg)
欧米マーケット:
欧州オープン前からは、政府・日銀からの強い円安牽制発言への警戒感が薄れ、トランプトレード(但し株下落)、原油先物価格上昇に連れて日足高値154.93へ急上昇して引けました。
日足終値154.63
【米国市況】S&P500種に選挙後の壁、ドルは上昇し一時155円に接近(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
<ドル買い優勢>
買い材料:
・トランプトレード(株買い、債券売り、ドル買い):但し株下落
・米国バーキン・リッチモンド連銀総裁:タカ派発言
・原油先物価格上昇→インフレ懸念
売り材料:
・米国Ny連銀インフレ期待調査(弱)
・米国カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁:ハト派発言
<円売り優勢>
買い材料:
・日本企業業績低調→日本株下落(円キャリー巻き戻し)
・米国トランプ次期政権の対中強硬派人事→米中関係悪化(貿易戦争等)→日本株下落(円キャリー巻き戻し)
売り材料:
・日銀、国債買入オペ通知:据え置き
・原油先物価格上昇→日本貿易収支悪化
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)
政策金利市場織り込み
現行FRB政策金利450-475bps
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
次回12月18日(水)公表:据え置き34.7→37.9%、25bps引き下げ65.3→62.1%、50bps引き下げ2.4→0.0%
年内利下げ観測:25bps×1回=25bps → 政策金利425~450bps相当
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足:11月陽線形成中。レンジ。BB+1σ付近。
- 週足:11/11週、陽線形成中。上昇トレンド。20MAへBB+1σへ推移。
- 日足:11/11陽線。上昇チャネル。三尊右肩ヒゲ先付近。
- 4H足:レンジ。
- 1H足:レンジ。
- 15M足:レンジ。
【シナリオ】
①Long
(A)1H足押し安値153.379付近へ下落→転換上昇、1H足20MAをダウ上昇→目標日足高値153.954
(B)日足高値153.954をダウ上昇→目標日足レンジ高値154.582
②Short
(C)1H足押し安値153.622かつ1H足20MAをダウ下落→目標1H足押し安値153.379
(D)日足レンジ高値154.582付近へ上昇→転換下落→目標日足高値153.954
本日:2勝2敗、+40.7pips
11月通算:6勝6敗、勝率50.0%、RR2.01 、+75.1pips
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