2024年11月18日(月)ドル円戦略と結果

ファンダメンタルズ分析
テクニカル分析
1. トレードシナリオと結果

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

１．経済指標
・日銀、国債買入オペ通知

２．要人発言
・政府日銀円安牽制
・植田日銀総裁

３．その他
・地政学リスクオフ（中東、ウクライナ・ロシア）

４．参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②インフレ、③米国経済成長、④地政学リスク、⑤米国大統領選挙、⑥円キャリー取引（促進or巻き戻し）に分類できます。
・来週の円相場は下落か、ドル高の流れが継続－植田日銀総裁の発言が鍵（Bloomberg）
・【債券週間展望】長期金利上昇か、日銀利上げ観測で総裁発言に警戒感（Bloomberg）
・【日本株週間展望】上値重い、国内決算が低調－米エヌビディア注視（Bloomberg）

５．注目材料
（１）米国経済指標、特になし

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い：◎、予想以上：〇、予想より悪い：△、前回かつ予想より悪い：×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:30)

10:12～発言
植田日銀総裁（名古屋金融経済懇談会、挨拶）
（発言：10/24, 10/31, 11/9休場中、11/18）
:前回11/9金融政策や経済見通しについてコメントなし。
緩和度合い調整、物価目標の持続・安定的な実現に資する－日銀総裁（Bloomberg）

【考察】緩和度合い調整示唆のタカ派、利上げ慎重姿勢のハト派発言。初動ハト派発言が材料視されドル円上昇から揉み合い下落。

10:10 経済指標
日銀、国債買入オペ通知（日本銀行）（日銀、オペレーション）
（発表日：10/2, 10/7, 10/11, 10/18, 10/28, 11/6, 11/12, 11/18, 11/22, 11/28）
1～3年債：前回3250億円、予想3250億円、結果3250億円（○）
5～10年債：前回3750億円、予想3750億円、結果3750億円（○）
10～25年債：前回1500億円、予想1500億円、結果1500億円（○）

【考察】据え置き。ドル円上昇継続。

13:56～発言
植田日銀総裁（記者会見）
（発言：10/24, 10/31, 11/9休場中、11/18）
:前回11/9金融政策や経済見通しについてコメントなし。

【考察】タカ、ハト派発言。ドル円揉み合い下落

欧州マーケット(17:00~26:00)
NYマーケット(23:30~30:00)

24:12～要人発言
米国グールズビー・シカゴ連銀総裁（2024年FOMC投票権なし）
（発言： 10/10, 10/17, 11/15, 11/18）
：政策スタンスは中立。前回11/15タカ、ハト派発言。

【考察】金融政策や経済見通しについてはコメントなし

＜まとめ＞
東京マーケット：
日足始値154.41
取引開始後、注目の植田日銀総裁発言への警戒感から日足安値153.84へ下落。
植田総裁会見では緩和度合い調整示唆のタカ派、利上げ慎重姿勢のハト派発言交錯し、初動日足高値155.15へ急上昇から揉み合い下落して引けとなりました。

【日本市況】債券先物が小幅高、日銀総裁利上げ示唆せず－株式反落（Bloomberg）

欧米マーケット：
欧州オープンすると、植田日銀総裁発言のハト派発言影響や原油先物価格上昇に連れて日足高値155.36へ上昇。しかし、155円台を維持する注目材料なく引けに掛けてじり下げとなりました。
日足終値154.69

【米国市況】円一時155円台前半、植田総裁発言で軟調－Ｓ＆Ｐ500反発（Bloomberg）

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

＜ドル売り優勢＞
買い材料：
・原油先物価格上昇→インフレ懸念

売り材料：

＜円売り優勢＞
買い材料：
・植田日銀総裁のタカ派発言

売り材料：
・植田日銀総裁のハト派発言
・日銀、国債買入オペ通知：据え置き
・原油先物価格上昇→日本貿易収支悪化
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96（日本銀行、短観）以上推移→日本企業業績改善・株上昇（円キャリー促進）
・構造的円売り（日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増）
・その他円売り（自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念）