2025年6月18日(水)ドル円戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

注目材料

1.経済指標
・日本通関ベース貿易収支
・米国新規失業保険申請件数、失業保険継続申請件数
・米国住宅着工、米国住宅建築許可
・米国FOMC公表

2.要人発言
・米国トランプ大統領
・米国パウエルFRB議長

3.その他
・地政学リスクオフ(イスラエル・イラン、ウクライナ・ロシア)
・スワップ3倍デー

マーケット動向

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

8:50 経済指標
日本通関ベース貿易収支(輸出額から輸入額を差し引いた収支)
貿易赤字拡大は実需の円売り材料。
季調前:前回-1158億円(改定-1156)、予想-8978億円、結果-6376億円(○)
季調済:前回-4089億円(改定-3492)、予想-3506億円、結果-3055億円(◎)

東京マーケット(9:00~15:30)

欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)

19:23~要人発言
イラン・ハメネイ最高指導者
「イスラエル、米国に屈しない」
イランは降伏しない、ハメネイ師がトランプ氏の呼び掛けに反発(Bloomberg

【考察】中東地政学リスクオフ

19:53~要人発言
国際原子力機関(IAEA)
「イラン原子力施設、甚大な被害」

21:30 経済指標
米国住宅着工
住宅購入に伴い家電などの耐久消費財も購入されることが多く、個人消費への波及効果が大きいため注目されます。また、最近はFRB当局者が住宅関連指標をインフレ把握のために注目していることから重要度が上がっています。

件数:前回136.1万件(改定139.2)、予想135.8万件、結果125.6万件(×)
前月比:前回1.6%(改定2.7)、予想-0.1%、結果-9.8%(×)

米国住宅建築許可
件数:前回141.2万件(改定)、予想142.9万件、結果139.3万件(×)
前月比:前回-4.0%(改定)、予想0.6%、結果-2.0%(△)

21:30 経済指標
米国新規失業保険申請件数
失業者が初めて申請した失業保険給付の申請件数を示す指標。失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。失業保険継続申請件数より注目度は高い。
前回24.8万件(改定25.0)、予想24.4万件、結果24.5万件(△)

米国失業保険継続申請件数
新規申請後に失業保険の申請を継続している人数を示す指標。
前回195.6万件(改定195.1)、予想192.4万件、結果194.5万件(○)

22:23 報道
イスラエル、イラン最高指導者の地下本部攻撃

22:41 要人発言
IAEA、イランの濃縮ウラン備蓄の所在確認できず-核弾頭10発分(Bloomberg

22:55~要人発言
米国トランプ大統領
「本日パウエルFRB議長は利下げしないだろう」
「FRB利下げすべき」
「米国が対イラン攻撃に加わるか不明」
「イランから接触あった」
「イランからホワイトハウスを訪問すると示唆」
「イランへの忍耐限界」
「イランに最後通牒」
トランプ氏、イランから接触あったと発言-攻撃に参加するか明かさず(Bloomberg

23:44~要人発言
国連イラン代表団
「イランは脅迫で交渉しない」
「脅迫に対して相応の措置を講じる」

27:00 経済指標
米国FOMC公表
(発表日; 1/29, 3/19, 5/7, 6/18, 7/30, 9/17, 10/29, 12/10)
(Federal Open Market Committee)
①FRB政策金利:前回4.25-4.50%、予想4.25-4.50%、結果4.25-4.50%(○)

②実質GDP見通し
2025年:前回1.7%、結果1.4%(×)
2026年:前回1.8%、結果1.6%(×)
2027年:前回1.8%、結果1.8%(○)
Longer run:前回1.8%、結果1.8%(○)

③失業率見通し
2025年:前回4.4%、結果4.5%(×)
2026年:前回4.3%、結果4.5%(×)
2027年:前回4.3%、結果4.4%(×)
Longer run:前回4.2%、結果4.2%(○)

④コアPCE見通し
2025年:前回2.8%、結果3.1%(◎)
2026年:前回2.2%、結果2.4%(◎)
2027年:前回2.0%、結果2.1%(◎)
Longer run:-

⑤政策金利見通し
2025年:前回3.9%、結果3.9%(○)
2026年:前回3.4%、結果3.6%(◎)
2027年:前回3.1%、結果3.4%(◎)
Longer run:前回3.0%、結果3.0%(○)

⑥FOMC声明:
FOMC、政策金利据え置きを決定-年内2回の利下げなお予想(Bloomberg

【考察】予想通り政策金利据え置き。景気減速・インフレのスタグフレーション懸念、不確実性高い

27:30~要人発言
米国パウエルFRB議長
情報BOX:パウエル米FRB議長の会見要旨(Reuters

【考察】タカ派発言

28:13~要人発言
米国トランプ大統領
「イラン核開発阻止には戦闘が必要になる可能性」

<まとめ>
東京マーケット

日足始値145.29
東京オープン時、前日NYマーケットの流れを引き継いで日足高値145.44を付けると、本日注目の米国FOMC公表・パウエルFRB議長会見を控えた大口投資家のポジション調整の為か、ドル売り主導で日通し安値144.90へ下落して引けました。

【日本市況】金利低下、中東緊迫化でリスク回避-任天堂株が最高値(Bloomberg

欧米マーケット
欧州オープン直後、日通し安値144.86を付けると、本日もイスラエル・イラン戦闘を巡る報道や要人発言交錯するも、市場はリスクオン期待で原油先物価格下落のインフレ懸念後退から下落。
米国FOMC公表は予想通り政策金利据え置きでしたが景気減速・インフレのスタグフレーション懸念で日足安値144.33へ下落。しかしタカ派ドットチャートで全戻し。
その後、米国パウエルFRB議長のタカ派発言を受けて急上昇で引けました。
日足終値145.13

【米国市況】株・国債は終盤に失速、FRB議長発言で-145円台前半(Bloomberg

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

(Trading View)

通貨強弱

<ドル売りから買い優勢>
買い材料:
・米国FOMC公表:タカ派ドットチャート
・米国パウエルFRB議長のタカ派発言

売り材料:
・米国FOMC公表:景気減速、インフレのスタグフレーション懸念
・米ドル回避の取引需要、アジアの金融機関で拡大-貿易摩擦の強まりで(Bloomberg
・米国トランプ関税→貿易戦争激化→ドル信認低下
ドルが新たな「犠牲者」に-世界的な貿易戦争激化で信認脅かされる(Bloomberg

<円買い優勢>
買い材料:

・2025年3月調査想定為替レート上期147.17(日本銀行、短観)以下推移→日本企業業績悪化、リスクオフ(円キャリー巻き戻し)

売り材料:
・構造的円売り(日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(航空燃料不足、パイロット不足、クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)

Currency Strength Chart

政策金利市場織り込み

・FRB:現行政策金利4.25-4.50%
FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool
次回7月30日(水)公表:据え置き(83.3→89.7%)、0.25%引き下げ(16.3→10.3%)
2025年利下げ観測:0.25%×2回=0.50% → 政策金利3.75~4.00%相当

・日銀:現行政策金利0.50%
市場織り込み(東京短資株式会社
次回7月31日(木)公表:0.25%引き上げ(9%)

テクニカル分析

トレードシナリオと結果

  • 月足:6月陽線形成中。レンジ。
  • 週足:6/16週、陽線形成中。レンジ。
  • 日足:6/17陽線。レンジ。
  • 4H足:上昇トレンド。
  • 1H足:上昇トレンド。
  • 15足:レンジ。

【シナリオ】
①Long
(A)1H足押し安値145.041付近へ下落→転換上昇→目標4H足戻り高値ヒゲ先145.470
(B)4H足戻り高値ヒゲ先145.470をダウ上昇→目標4H足戻り高値146.097

②Short
(C)4H足戻り高値146.097付近へ上昇→転換下落→目標4H足戻り高値ヒゲ先145.470

本日:0勝1敗、-24.4pips
6月通算:9勝9敗、勝率50.0、RR1.52、+89.7pips

(Trading View)

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