ファンダメンタルズ分析
本日のシナリオ
1.経済指標
・米国輸入、輸出物価指数
2.要人発言
・政府日銀円安牽制発言
・安達日銀審議委員発言
・FRB
3.その他
・米国主要企業決算
・地政学リスクオフ(中東、ウクライナ・ロシア)
・スワップ3倍デー
4.参考情報
最近の相場を動かす主な材料は、①米国労働市場、②米国経済成長、③インフレ、④円キャリー取引(促進or巻き戻し)、⑤米国大統領選挙、⑥地政学リスクに分類できます。
5.本日の注目材料
(1)米国経済指標
米国輸入・輸出物価指数がありますが、大きな動きにはなりにくいと推測します。
マーケット動向
経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)
東京マーケット前
8:09~要人発言
米国ボスティック・アトランタ連銀総裁(2024年FOMC投票権あり)
(過去の発言:10/3, 10/8, 10/10, 10/16)
:政策スタンスはハト派。前回10/10タカ派発言
米FRB、年内あと25bp利下げが自分の予想=アトランタ連銀総裁(Reuters)
【考察】年内1回利下げは、市場観測の年内2回利下げに対してタカ派発言。ドル円上昇
東京マーケット(9:00~15:00)
10:31~要人発言
安達日銀審議委員(香川県金融経済懇談会)
(過去の発言:5/29, 10/16)
:前回5/29ハト・タカ派発言。
金融政策が正常化プロセスに入る条件既に満たしている-安達日銀委員(Bloomberg)
【考察】金融政策正常化示唆のタカ派発言でドル円急落から、緩和継続ハト派発言で全戻し。
14:43~要人発言
安達日銀審議委員
【考察】午前の様なタカ派発言は見られずハト派発言。ドル円上昇継続。
欧州マーケット(16:00~25:00)
NYマーケット(22:30~29:00)
20:30 米国主要企業決算
モルガン・スタンレー
売上高:前回150.0億ドル、予想143.2億ドル、結果154.0億ドル(◎)
EPS:前回1.82ドル、予想1.59ドル、結果1.88ドル(◎)
【決算速報】モルガン・スタンレー、売上高は予想を上回り、利益は予想を上回る結果に(Investing.com)
21:30 経済指標
米国輸入物価指数
前月比:前回-0.3%(改定-0.2)、予想-0.3%、結果-0.4%(×)
前年比:前回0.8%(改定)、予想0.2%、結果-0.1%(×)
米国輸出物価指数
前月比:前回-0.7%(改定-0.9)、予想-0.6%、結果-2.1%(×)
前年比:前回-0.7%(改定-0.9)、予想-0.3%、結果-0.7%(△)
【考察】弱い数値。しかし初動は原油先物価格上昇に連れてドル円上昇。
<まとめ>
東京マーケット:
日足始値149.27
取引開始後、米国ボスティック・アトランタ連銀総裁のタカ派発言でドル円小幅上昇するも、10/15ASML受注額減報道の影響大きく日本株下落(円キャリー巻き戻し)に連れてドル円下落。
更に、安達日銀審議委員の金融政策正常化示唆のタカ派発言で日足安値148.86を付けるも、直後に緩和継続ハト派発言を受けて全戻しから、日通し高値149.37を付けて引けました。
【日本市況】株式が反落、ASML決算失望で半導体売り-円は上下動(Bloomberg)
欧米マーケット:
欧州株まちまちスタートであったものの、安達日銀審議委員ハト派発言の流れを引き継いで日通し高値149.49へ上昇。一方、前日同様に原油先物価格に連れて下落から揉み合い。
米国輸入、輸出物価指数(弱)でしたが、初動は原油先物価格上昇に連れて日通し高値149.54へ上昇。その後、原油先物価格に連れてドル円下落。
ところが、NYオープンすると前日までの米国主要企業決算(強)の影響と本日モルガン・スタンレー決算(強)を受けた米国株上昇につれて日足高値149.81へ再上昇して引けました。
日足終値149.65
【米国市況】脱ハイテクで小型株が好調、ドル上昇し150円に再接近(Bloomberg)
ファンダメンタルズ材料とドル円の関係
通貨強弱
<ドル買い優勢>
買い材料:
・米国ボスティック・アトランタ連銀総裁のタカ派発言
売り材料:
・米国輸入、輸出物価指数(弱)
・原油先物価格下落→インフレ懸念後退
<円売買交錯>
買い材料:
・10/15ASML受注額減報道の影響→日本株下落(円キャリー巻き戻し)
・安達日銀審議委員のタカ派発言
・原油先物価格下落→日本貿易収支改善
売り材料:
・安達日銀審議委員のハト派発言
・米国主要企業決算(強)→米国株上昇(円キャリー促進)
・2024年6月調査想定為替レート上期144.96(日本銀行、短観)以上推移→日本企業業績改善・株上昇(円キャリー促進)
・構造的円売り(日米金融政策差[日本実質金利マイナスで金融緩和環境継続]、新NISA等海外投資急増、デジタル赤字増加等、骨太方針の家計支援で財政支出増)
・その他円売り(自動車認証不正問題、航空燃料不足・パイロット不足・クレジットカード利用赤字によるインバウンド関連の旅行収支悪化懸念)
政策金利市場織り込み
現行FRB政策金利475-500bps
2024年FOMC市場織り込み(CME FedWatch Tool)
次回11月7日(木)公表:据え置き3.0→5.8%、25bps引き下げ97.0→94.2%、50bps引き下げ0.0→0.0%
年内利下げ観測:25bps×2回=50bps → 政策金利425~450bps相当
テクニカル分析
トレードシナリオと結果
- 月足:10月陽線形成中。レンジ。20MA付近。
- 週足:10/14週、陽線形成中。レンジ。戻り高値付近
- 日足:10/15陰線。上昇チャネル。
- 4H足:上昇チャネル。
- 1H足:レンジ。
- 15M足:上昇トレンド。
【シナリオ】
①Long
(A)4H足レンジ高値149.448をダウ上昇→目標4H足レンジ高値149.935
(B)4H足押し安値148.467付近へ下落→転換上昇→目標日足安値148.846
②Short
(C)4H足レンジ高値149.935付近へ上昇→転換下落→目標4H足レンジ高値149.448
(D)日足安値148.846をダウ下落→目標4H足押し安値148.467
本日:1勝0敗、+12.9pips
10月通算:11勝9敗、勝率55.0%、RR1.96 、+143.3pips
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