2022年12月13日(火)ドル円初心者戦略と結果

ドル円戦略

ファンダメンタルズ分析

本日のシナリオ

(1)12/12欧米マーケットの影響:12/9の米国生産者物価指数と米国ミシガン大学消費者信頼感指数速報値の強い数値の影響引き継ぎ、株先物・株価指数上昇のリスクオン円売り、米利上げ期待のためか米国債利回り上昇、米国3年債と10年債入札後の利回り上昇によってドル円上昇。
12/13もこの影響を引き継いで上昇しやすいと想定。しかし、米国消費者物価指数を控えて値動き小、またはロング勢の利確によるドル円急落にも警戒したい。

(2)米国経済指標(⑥):米国消費者物価指数(CP)(過去の発表日; 8/109/1310/1311/10

(3)米国要人発言(②):12月FOMC前のブラックアウト期間につき要人発言なし。よって、いつもの通り、ウォールストリートジャーナル(WSJ)のニック記者からのTwitter情報に要注目。

(4)ウクライナ情勢:12/7のロシア・プーチン大統領の核戦争リスク上昇発言に続いて、核攻撃への言及あれば地政学リスクオフの可能性あり。

モーサテ参考情報(ドル円関連)

本日の予想レンジ:136.80~139.80円
米国消費者物価指数上振れでも上限は139.80程度。FOMC直前には140円には届かない見込み。

注目ポイント
FOMCと為替への影響:利上げは0.50%。

注目点
①23年末の政策金利見通し
②ドットチャート分布
③24年と25年末の政策金利見通し
④パウエル議長発言

①~③では、9月時点4.625%からどの程度上方修正するか。メンバーでどの程度、見通しにばらつきが出てくるか。最大の注目は①。

④はタカ派発言になるか否か。

12/9時点のFF先物金利では、市場のターミナルレート(利上げ最終地点)は5%をわずかに下回る。来年2回の利下げ織り込み済み。
市場がハト派の状態では、市場金利は上昇せずに利上げ効果も薄れてしまう。よって、米国CPIがよほど減速していない限り、FOMCはタカ派内容の見込み。

これまでパウエル議長が、政策金利はより高く引き上げて、より長く維持すると発言しているので、来年5月までに5.125%まで引き上げて年内はこの水準維持(SFGI予想)。もし、ドットチャート23年末が5%を超えてきたら、市場はこれをタカ派と捉えて、市場が薄い中、ドル円再び140円超えもあり得る。

パウエル議長発言は、早期利下げは考えていないメッセージの見込み。但し、今後の政策の選択肢を残すために、ドットチャートはタカ派でも、発言はややハト派でバランスを取る可能性もある。市場が解釈に迷うようなら、FOMC直後はドル円ボラティリティーが激しくなりそう。注意が必要。

11月米国消費者物価指数について
2か月連続で下落するかどうかも重要だが、「財とサービスの価格」がより重要。今のCPIは資源価格の下落によって、財のインフレが急低下した一方、サービスインフレが高止まりしていることが注目されている。
人手不足が続く中で、賃金インフレを背景とするサービスインフレが減速し始めるか否かに注目が集まる。
コアCPIとサービス・コアが揃って低下してくればインフレピークアウト見通しも立ちやすい。しかし、市場がこれを期待している所もあり、もし期待通り減速していなかったら、12月は市場が薄くなっているので、米国金利上昇や株安の反応もあり得る。

経済を読み解くキーワード
今年のドル円値幅:38円48銭。年初113~151円台。
リーマンショックの2008年:25円幅
政府・日銀円買い介入の1998年:35円幅

ニュースモーニングサテライト

マーケットの動き

経済指標評価
(前回かつ予想より良い:◎、予想以上:〇、予想より悪い:△、前回かつ予想より悪い:×)

東京マーケット前

東京マーケット(9:00~15:00)

欧州マーケット(17:00~25:30)

20:00 経済指標
米国NFIB中小企業楽観指数11月度
前回91.3、予想90.4、結果91.3(○)

22:30 経済指標
米国消費者物価指数11月度(CPI)(過去の発表日; 8/10, 9/13, 10/13, 11/10)(Bloomberg
FRBが金融政策を決定する上で、インフレ変動を把握する重要指標。CPIは米国生産者物価指数(PPI)の川下に相当する指標でPPIより注目度は高い。コア指数が特に重要。「予想より高い数値→ドル買い材料」、「予想より低い数値→ドル売り材料」

前月比:前回0.4%、予想0.2%、結果0.1%(×)
前年比:前回7.7%、予想7.3%、結果7.1%(×)
コア前月比:前回0.3%、予想0.3%、結果0.2%(×)
コア前年比:前回6.3%、予想6.1%、結果6.0%(×)

【考察】
発表前:15M足小幅レンジ推移。
発表後:全て弱い数値のサプライズ。「米国利上げ減速正当化→米国債利回り急低下→ドル円急落」

NYマーケット(23:30~30:00)

24:34 要人発言
米国バイデン大統領
「賃金は価格よりも速く上昇した」
「インフレは低下しており、状況は良い方向に向かっている」
「物価は依然として高すぎる、まだやるべきことがある」
「2023年末までに物価がより正常に近づくことを望む」

【考察】タカ派発言

27:00 経済指標
米国30年債入札(Upcoming Auctions
「入札好調→利回り低下→ドル売り材料」、「入札不調→利回り上昇→ドル買い材料」
最高落札利回り:前回4.080%、結果3.513%(×)

【考察】入札不調でドル円上昇

東京マーケット:注目度が高い米国CPI控えて方向性なく上下に振れる展開。

欧米マーケット:米国消費者物価指数のサプライズの弱い数値で約2.5円急落し、一時134.65。翌日のイベントであるFOMC控えて決済も入ったためか徐々に上昇、米国30年債入札不調で更に上昇し、135.6付近で終了。しかし、戻りは強くないため、翌日もFOMCまでは下落優勢か。

(Trading View)

ファンダメンタルズ材料とドル円の関係

通貨強弱

NYマーケットクローズ時点の通貨強弱

  1. AUD(資源国リスクオン通貨):株先物・株価指数上昇のリスクオンで買い。
  2. JPY(リスクオフ通貨):
  3. NZD(資源国リスクオン通貨):株先物・株価指数上昇のリスクオンで買い。
  4. EUR(リスクオン通貨):
  5. GBP(リスクオン通貨):
  6. CHF(リスクオフ通貨):
  7. CAD(資源国[産油国]リスクオン通貨):
  8. USD(基軸通貨):米国消費者物価指数の弱い数値で売り。

米国債イールドカーブ

12/13(火)は12/12(月)に対してブル(短期金低下、長期金利低下、逆イールド拡大)。金利低下のドル売り、逆イールド縮小のドル買い材料が交錯。金利低下とドルインデックス下落の動きが一致。

テクニカル分析

ドル円トレード

  • 月足:11月大陰線で引け。12月陰線形成中。ボリンジャーバンド+1σ下抜け。
  • 週足:12/12週、陽線形成中。下降トレンド調整波。138.49付近抵抗で戻される可能性あり。
  • 日足:12/12大陽線。下降トレンドライン上抜けたことで20MA付近まで上昇優位。
  • 4H足:レンジ内の上昇トレンドで陰線包み足実体137.58到達。よって、戻しの下落が入る可能性あり。
  • 1H足:上昇トレンドで陰線包み足付近実体137.62到達。よって、戻しの下落が入る可能性あり。
  • 15M足:上昇トレンド。

【シナリオ】
①ロング
(A)1H足チャネル中段や下限付近まで下落→反発上昇→1H足レジスタンス137.762上抜け→レジサポ→目標4H足レジスタンス138.113

②ショート
(B)1H足サポート137.010下抜け→レジサポ→目標1H足サポート136.640


【前提】
目標:リスクリワード2.0以上、値幅20pips以上。しかし、目標到達付近で反発して15M足ダウ転換生じれば早めにT/Pする。
経済指標、要人発言や報道で大きく動いた際はレジサポなくともエントリー

トレード1
米国CPIの弱い数値で急落→137.010下抜け→タイミング合わず(B)ショート見送り。
注目度が高い指標の場合、急騰急落が想定されるため、広い範囲でのシナリオを立てておくべきか。

12月通算:4勝4敗、勝率50.0%、平均RR1.90
12月獲得pips:+80.7

(Trading View)

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